2024年元旦に発生した令和6年能登半島地震は、2カ月が経過した現在でも、いまだその被害の全貌が明らかになっているとは言い難い。報道を通じて知る被災地の惨状に心を痛めつつ、その一方で自身が在住するエリアの地震リスクなどについて、あらためてチェックする必然性を感じている人も少なくないはずだ。
そうした地震にまつわる予測や確率を教えてくれるサービスは多数あるが、情報を盛り込みすぎていて見づらかったり、操作がわかりにくいこともしばしば。
今回はわかりやすさにフォーカスし、近所の地盤の強さから過去の揺れの大きさまで、地震のさまざまなリスクを知れるサービスを5つ集めてみた。運営元は公的機関のほか企業、個人など千差万別なので、情報の信憑性などは自身で判断した上で利用してほしい。
地震ハザードステーションJ-SHIS
「地震ハザードステーションJ-SHIS」は、防災科学技術研究所が提供する、地震が発生する確率を表示できるサービス。
海溝型地震・活断層などの浅い地震といった地震の種類を選んだのち、「30年 震度6強以上の揺れに見舞われる確率の分布図」といった条件をプルダウンから選択することで、地図上にそれらの確率が色分けで表示される。活断層を種類ごとにレイヤー表示することも可能。詳しい地域指定も可能だが、どちらかというと地方単位など広範囲を見るためのサービスだ。
地盤サポートマップ
「地盤サポートマップ」は、ジャパンホームシールドが提供する、地盤の強さや地質など、地盤の情報を地図上に表示できるサービス。
地震時の揺れやすさや液状化、土砂災害、浸水の可能性などの災害リスクをまとめたレポートも出力でき、近くの避難場所も知ることができる。背景は標準地図のほか1945年以降の航空写真も選択可能。都道府県単位ではなく市区町村以下の範囲を見たい場合にも適している。
地盤安心マップ
「地盤安心マップ」は、地盤ネットホールディングスが提供する、指定した住所について、標高、地形、地質を表示できるサービス。
マップ上には地盤改良工事の要・不要がアイコンで表示されており、市区町村から都道府県クラスでのおおまかな特性を見ることもできる。地図は地理院地図のほか、Googleマップや航空写真なども指定可能。個人ユーザは無料の地盤カルテを申し込むこともできる。
地図で見る「地震列島」日本 100年の震源データ
「地図で見る『地震列島』日本 100年の震源データ」は、日本経済新聞が提供する、関東大震災からの100年の間に日本付近で起きたマグニチュード5以上の地震をマッピングしたサービス。
最大震度とマグニチュード、および期間(1923~2023年)で絞り込むことができ、個別の地震についての解説を見ることもできる。なおデータは2023年8月の公開時点までで、2024年1月の令和6年能登半島地震のデータは現時点では含まれていない。
地震インフォ
「地震インフォ」は、個人制作による、過去に日本国内で発生した地震を検索できるサービス。
「日本書紀」に記録された日本最古の地震である599年の推古地震から2024年1月の令和6年能登半島地震まで膨大なデータを収録しており、リストもしくは地図からの検索のほか、都道府県からの検索、さらには最大震度マップなどのデータも用意されている。一部の地震については作者による解説ページも用意されている。