ここ数年の新しい車ならUSBポートをあらかじめ備える車種も多いですが、まだ多くの人にとっては車内でスマートフォンを充電するにはシガーソケット/アクセサリーソケットから電源を取るのが一般的でしょう。
ある種枯れ切ったジャンルであるUSBカーチャージャーですが、それでもなかには驚くような製品もあります。今回ご紹介するのはカシムラから発売されている超小型USBカーチャージャー「DC-058」です。
一般的なUSBカーチャージャーはソケットから飛び出す“頭”の部分がありますが、本製品は長さ40mmと全体がソケットに収まってしまうほどのコンパクトサイズ。その違いは並べてみれば一目瞭然です。
「こんなに小さいと、一度シガーソケットに入れたら簡単には取れないのでは?」と心配になるかもしれませんが、そこはちゃんと考慮されているのでご安心を。銀色の半円状のパーツを引き起こせば取っ手になるようになっています。
ただし、シガーソケットは板バネで挟まれた構造上抜き差しが硬いものが多く、この小さな持ち手では力を入れづらく苦戦する場合もあります。その場合はリングにヒモなどを通して引けば楽に外せました。
これだけ小さくても最大20WのUSB PDに対応しているというのも見逃せないポイント。ノートPCやカメラのような高出力を要求する機器を充電できるレベルまでは行きませんが、スマートフォン用としては十分でしょう。
ただし、2台同時に充電する場合は合計で最大15Wに下がるので、基本的には1台だけ充電、いざという時は時間をかければ2台同時も可能というぐらいの使い方に適しています。
ちなみに筆者は身の回りのガジェットをほぼUSB Type-Cにまとめているのでこのモデルを選びましたが、同形状でUSB Type-C+USB Standard-Aの「DC-038」などのバリエーションもあるので、使用環境に合わせてお好みのものを選べます。
さっそく車に持ち込んで取り付けてみました。アクセサリーソケットからほとんど飛び出さないので、すぐ手前にシフトレバーがあるような車でも配線が邪魔になりにくく助かりました。見た目もすっきりして、まるで元から標準装備としてスマホ充電用のUSBポートが埋め込まれているクルマのようです。
そして、コンパクトすぎてカーチャージャーを取り付けたままアクセサリーソケットのフタを閉じられることには驚きました。フタ側の形状にもよるので車種次第ではありますが、うれしい誤算でした。
結論としては、シガーソケット/アクセサリーソケットからスマートフォンを充電している人には幅広くおすすめできるアイテムです。
強いて言えば、車用掃除機など他の用途でアクセサリーソケットを使うために頻繁に着脱する人や、コンパクトすぎて置き忘れそうなレンタカーやカーシェアでの利用には向かないかも。自家用車で使うのであれば、スタイリッシュで文句なしに使えるでしょう。