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2年連続でセ・リーグ最下位に終わり、今季の復活に向けて補強を敢行した中日ドラゴンズ。しかし、春季キャンプの時点でアクシデントが続出しており、開幕前から暗雲が立ち込めていると言っていいだろう。そこで今回は、アクシデントに見舞われてしまった中日の選手を取り上げたい。
草加勝
投打:右投右打
身長/体重:182cm/75kg
生年月日:2001年11月21日
経歴:創志学園高 - 亜細亜大
ドラフト:2023年ドラフト1位
2023年ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団した草加勝。右肘靱帯再建手術(通称:トミー・ジョン手術)を施術し、今シーズンの復帰が絶望的となってしまった。
創志学園高校では、2年夏に甲子園へ出場したものの、西純矢(現:阪神)がエースだったため登板機会はなかった。
高校卒業後は亜細亜大学に進むと、3年時に防御率0.29を記録し、最優秀防御率を受賞。リーグ戦では通算13勝、防御率1.24と突出した成績を残し、中日からドラフト1位指名を受けた。
ところが、春季キャンプイン前の1月に上半身の違和感を訴えると、右肘靱帯損傷と診断され、トミー・ジョン手術を受けることが発表された。
今シーズンの復帰は絶望的で、来シーズン後半戦ごろの復帰が現実的となっている。苦難の船出となったが、焦らず着実に前を向き続けるしかない。
津田啓史
投打:右投右打
身長/体重:181cm/88kg
生年月日:2002年11月23日
経歴:横浜高 - 三菱重工East
ドラフト:2023年ドラフト2位
ドラフト1位の草加勝に加えて、ドラフト2位の津田啓史もアクシデントに見舞われている。
横浜高校では、2年春に主力として甲子園に出場。3年時にキャプテンとしてチームを牽引し、高校通算では20本塁打を放った。
高校卒業後は大学進学ではなく、社会人野球の三菱重工Eastで野球を継続。
社会人ではレギュラー定着までやや時間がかかったが、入社2年目の日本選手権からポジションを奪い取ると、俊足と強肩を武器に活躍。中日ドラゴンズからドラフト2位指名を受け、プロ入りを現実のものにした。
ルーキーらしくキャンプでも躍動する姿を見せていたが、2月に肩の違和感を覚えて別メニューに。とはいえ検査での異常は見られなかったため、様子を見ながらの動きとなっている。
上林誠知
投打:右投左打
身長/体重:185cm/90kg
生年月日:1995年8月1日
経歴:仙台育英高
ドラフト:2013年ドラフト4位
新天地での復活を目指していた上林誠知。しかし、そのスタートは厳しいものとなった。
仙台育英高校では1年秋から4番を務め、早い段階から主力として活躍。高校2年夏から3季連続で甲子園の土を踏んだ。最後の夏は甲子園初戦で敗れたが、ドラフト4位指名を受け福岡ソフトバンクホークスに入団。
入団4年目の2017年に規定打席をクリアして13本塁打を放つと、翌年は全試合出場を果たし、自己最高の打率.270、22本塁打62打点をマーク。持ち前の打棒を思う存分に発揮した。
しかし、2019年以降は打率が2割に届かない不振に陥ると、けがの影響もあり出場機会が徐々に減少。昨季は56試合出場で打率.185と結果を残せず、オフに戦力外通告を受けた。
今シーズンから中日ドラゴンズの一員となり、順調なキャンプを過ごしていた中、右肋間筋損傷との診断。現時点での具体的な復帰時期は明らかにされていない。
村松開人
投打:右投左打
身長/体重:171cm/80kg
生年月日:2001年1月6日
経歴:静岡高 - 明治大
ドラフト:2022年ドラフト2位
プロ2年目での躍進が期待されている村松開人。実戦には問題なく出場しているが、ヒヤリとする出来事があった。
静岡高校では、1年生でショートのレギュラーに定着すると、高校2年、3年に主力として春の選抜甲子園に出場した。
卒業後は明治大学に進み、3年春にレギュラーを獲得。4年時には名門大学のキャプテンという重責を全うし、ドラフト2位で中日ドラゴンズに入団した。
ルーキーイヤーの2023年は、首脳陣から高い期待を受けて積極起用。98試合出場で打率.207ながら、プロ初本塁打となる満塁本塁打を記録。さらに、サヨナラ打を2度放つなど、強いインパクトを残した。
今春のキャンプでは、練習試合中の守備機会でイレギュラーした打球が顔面を直撃。その後の状態が不安視されたものの、問題なく復帰。レギュラー定着へ向け、調整を続けている。
森博人
投打:右投右打
身長/体重:177cm/84kg
生年月日:1998年5月25日
経歴:豊川高 - 日本体育大
ドラフト:2020年ドラフト2位
2022年に一定の成績を収めた森博人も、今年は故障からのスタートになっている。
豊川高校では2年春からエースナンバーを背負うなど主戦として活躍したが、甲子園出場は叶わず。
日本体育大学に進学すると、年々球速がアップして最速155キロにまで成長。高い評価を受けた右腕は、ドラフト2位で中日ドラゴンズに入団した。
ルーキーイヤーはファームでの登板を重ねつつ、一軍のマウンドも経験。2022年にはシーズン序盤こそ失点を許す場面が見られたが、一軍復帰後は安定したピッチングを披露。最終的に30試合に登板し、防御率2.67をマークした。
ところが、昨季はファームでも防御率5点台と不振に陥り、一軍登板がなかった。再起を誓った2024だったが、キャンプ期間中に尺側側副靱帯損傷と診断され、出鼻を挫かれる形となった。
岡林勇希
投打:右投左打
身長/体重:175cm/75kg
生年月日:2002年2月22日
経歴:菰野高
ドラフト:2019年ドラフト5位
中日ドラゴンズ打線の核となっている岡林勇希は、開幕には問題がないとされているが、今後の状態が心配されている一人だ。
菰野高校ではエース兼4番打者としてチームを牽引する存在に。甲子園には辿り着けなかったが、投打二刀流で圧巻の活躍を見せた。ドラフトでは、中日から5位指名を受けて入団する。
高卒1年目からファームでは64試合出場で打率.285という十分な数字を残し、一軍の舞台も経験。翌年には開幕一軍入りも果たし、プロ初の猛打賞も記録するなど存在感を示した。
2022年はオープン戦から好調を維持し、スタメンに定着。最終的にチーム最多の142試合に出場して打率.291、161安打、24盗塁をマーク。最多安打とベストナインのタイトルを獲得するなど、飛躍のシーズンとなった。
昨季は全試合出場を果たし、最多安打まで1本差となる163安打を放つなどさらなる成長を覗かせた。しかし今季は、オープン戦の試合中に右肩の違和感を訴え、やや強い炎症であることが発覚。開幕には問題がないとされているが、調整遅れが心配される。
【了】