米AMDでCTOを務めるMark PapermasterがYouTubeチャンネル「No Priors」に登場し、ゲーム向けのAI機能活用について言及して話題を集めている。米テック媒体のVideocardzなどが報じた。
AMDはRadeonシリーズにAIコアを統合して展開しているが、各種ゲームで利用できる超解像技術「AMD FidelityFX Super Resolution」では用いていない。この機能はハードウェアに依存しない設計思想によってオープンソースソフトウェアとしても公開されているほか、GPUベンダーを問わず利用可能できる。これは内蔵するTensorコアを活用するNVIDIA GeForceシリーズの「NVIDIA DLSS」や、Intel XMXを活用して品質を引き上げられる「Intel XeSS」とは異なるもので、AMD FSR固有の大きな特徴といえるものだった。
今回公開された動画の中でMark Papermaster氏は、「私たちはAIのためのハードウェアとソフトウェアの開発に長い年月を費やしてきました。私たちはAIを活用してゲーミングデバイスのアップグレードを可能にしており、2024年はまさに大規模な展開の年になります」と発言。
動画の中でAI機能をFSRそのものに導入すると断言されたわけではないが、ゲームでのAI性能活用において最も有力な機能としてAMD FSRにスポットライトが当たっているという流れ。フレーム生成機能も内包するAMD FSR機能でRadeon内蔵AIコアを活用できるようになれば、ただGPUのストリームプロセッサを使う現行バージョン比で大幅な性能・品質の向上が見込めるかもしれない。