第一三共ヘルスケアは2月16日、「花粉症に関する全国調査」の結果を発表した。同調査は2023年12月6日~11日、全国の20代~60代の男女4,700人を対象に、インターネットで実施した。
花粉症を発症した経験の有無について尋ねたところ、全体で55.1%が「ある」と回答した。都道府県別で比較すると、最も花粉症の発症経験が多いのは「静岡県」(74.0%)で、「山梨県」「岐阜県」(各71.0%)が続いた。一方、花粉症持ちの人数が最も少なかった都道府県は「沖縄県」(23.0%)だった。
日本列島を9つのエリアに分類し、地方別の花粉症の発症率と引き起こす要因として最も多いスギの植林面積を比較すると、植林面積が最も広い「東北地方」の発症率は52.7%と、全国平均(55.1%)を下回った。一方、スギの植林面積が「東北地方」の3分の1程度と全国的に見ても狭い「東海地方」や「関東地方」などは花粉症発症率が6割を超え、全国の中でも発症率が高かった。
花粉症状について尋ねると、「鼻水・鼻づまり」(93.2%)が最も多く、「くしゃみ」(82.0%)や、「目の充血・かゆみ」(66.8%)が続いた。約5人に1人(19.9%)が「体のだるさ」も感じており、花粉症による影響が、鼻炎や目の炎症だけでなく、体全体の健康状態を左右していることがわかった。
花粉症持ちの人に、風邪を基準として花粉症のつらさの度合いについて質問したところ、「風邪と同様のつらさを感じる」(37.2%)、「風邪よりも花粉症の方がつらさを感じる」(29.6%)と回答した人が全体の約7割(66.8%)を占めた。「花粉症による仕事や勉強への影響(支障)」の有無について聞くと、78.2%が「ある(とてもある+まあある)」と回答した。
「花粉症により仕事や勉強に支障がある」と回答した人に、通常時と花粉症発症時でのパフォーマンスの違いについて尋ねた。花粉症によって仕事・勉強へのパフォーマンスが通常時の6割以下に落ち込むと感じている人は、4割以上(43.4%)を占めている。
花粉症によるパフォーマンスの低下を引き起こす要因として、最も多い回答は「集中力が低下する」(69.1%)だった。次いで、花粉症状の中でも代表的な「鼻水や咳が気になる」(50.0%)、「鼻水をかむ時間を取られる」(46.9%)と続いている。
花粉症が原因で、会社や学校に行きたくないと思った経験の有無について聞くと、50.2%が「とてもある」「まあある」と回答した。
花粉症持ちの人が実際に行っている対策の1位は「マスクの着用」(73.9%)で、2位は「鼻炎内服薬の服用」(51.5%)、3位は「点眼薬の使用」(45.5%)、4位は「点鼻薬の使用」(29.0%)だった。