アサヒグループ食品は3月4日、「女性の働き方と女性特有のゆらぎ症状への実態調査」の結果を発表した。調査は2023年12月13日~14日、全国の30代~50代の働く女性500名を対象にインターネットで行われた。
働く女性の働く理由は「自分の生活のため」
働くことの目的・理由を聞いたところ、各世代ともに「自分の生活のため」(30代84.4%、40代87.3%、50代89.8%)が大多数を占める結果に。また、「何歳まで働きたいですか?」という質問では、約半数が「~60歳」(19.4%)や「~65歳」(27.8%)と回答。「生涯働き続けたい」と回答した人も12.4%見受けられ、結婚や出産など、ライフステージの変化にかかわらず「仕事を続けたい」と回答した人は、全体の約7割にのぼった。
しかしながら、世界と比較したときに「日本は女性の活躍が進んでいると感じる」(4.6%)と回答した人はごくわずか。理由を聞くと、「男性よりも給与が低い」「家事・育児と仕事を両立できる制度が整っていない」等に票が集まり、ライフステージの変化に関わらず仕事を続けたい女性が多い今、給与や制度もブラッシュアップが求められていることが伺えた。
更年期障害と感じる症状を自覚している人の割合は?
続いて、女性特有のゆらぎ症状や更年期障害について調査したところ、更年期障害と感じる症状を自覚している人は、30代38.9%、40代63.3%、50代68.9%と、年を重ねるごとに増える傾向に。具体的な症状としては、全年代で「疲れやすさ、息切れ」が1位に。また、50代の2位は「寝つきや睡眠の質の悪化」(25.7%)だった一方で、30代の回答率はわずか5.4%になるなど、年代によって、感じやすい症状にも変化があるよう。
また、更年期障害を自覚している人のうち、対策を行っている人は約6割。主な対策は「睡眠の改善」(30.9%)、「運動」(29.8%)、「入浴・温活」(28.1%)で、基本的な生活習慣を見直すことで対策している人が比較的多い結果に。一方、対策をしていない人の理由は「対策方法を知らないから」(44.1%)が1位となった。
調査によると、更年期障害の悩みについて相談する相手が「いる」人は62.1%。相談していない人に理由を聞くと、「相談して解決するとは思わないから」(41.7%)、「相談が必要なほど気にしていないから」(29.6%)といった声が。
また、今後働き続けるにあたって心配なことを教えてもらったところ、1位「体力不足」(53.4%)、2位「健康維持」(49.0%)という結果に。「更年期障害」(27.0%)は5位で、働く上での不安な要素の一つになっていることが明らかに。年代別で見ると、健康面への不安は年を重ねるごとに増していく傾向もうかがえた。
最後に、「フェムケア」について聴取したところ、「フェムケア」の認知度は19.8%、「フェムケアフード」の認知度は8.4%。健康面への不安がより大きいのは50代だったが、「フェムケア」「フェムケアフード」の認知度は30代の方が高く、50代にはあまり知られていないよう。
また、「職場に更年期障害・フェムケア関連の制度を導入してほしい」と思う人の割合は半数を超え、中でも「更年期障害、ゆらぎ症状(ホルモン量の増減によって起こる様々な症状)による休暇制度」(27.2%)と回答した人は約3割に。予防しにくい症状だからこそ、休める制度が欲しい人が多いよう。次いで「リモートワーク」(21.6%)、「更年期障害の治療費手当」(20.4%)が2割程度で続いた。