イタリアの伝説的な自動車ブランドである「BIZZARRINI(ビッザリーニ)」が、日本へ進出、株式会社Corse Automotive(コルセ・オートモーティブ)」日本の正規ディーラーになることが発表された。これはビッザリーニにとって重要なマイルストーンであり、そのヘリテージと精巧な車両デザインを日本の地にもたらされることになる。
【画像】ビッザリーニのエキサイティングなニューモデル「GIOTTO(ジョット)」(写真6点)
ビッザリーニの豊かな歴史
ビッザリーニは、革新と卓越したエンジニアリングの代名詞ともいえるブランドだ。1964年にイタリアの伝説的エンジニアであるジョット・ビッザリーニによって設立されたこのブランドは、モータースポーツの歴史の中で独自の地位を築いてきた。
ジョットの歩みは1954年にアルファロメオで始まり、フェラーリでは250GTOの創造において重要な役割を果たした。1962年に起きた、かの”宮廷の反乱”を機にフェラーリを去るが、自動車界に与えた影響は小さくなかった。その後、250SWBをベースにした”ブレッド・バン”の生産に携わり、ランボルギーニ初のV12エンジンを設計した後、レンツォ・リヴォルタとともに名車イソ・リヴォルタとイソ・グリフォを生み出した。
1964年、この技術的な経験を活かして彼は自分の会社を設立。新進気鋭のスタイリングスター、ジョルジェット・ジュガリオと組み、5300GTによって業績を伸ばした。エレガントでありながらもレーシング意識の強いコルサ・モデルは、1965年のル・マン24時間耐久レースでクラス優勝を果たし、ジョット・ビッザリーニが伝説のエンジニアであることを世に知らしめたのだ。
ビッザリーニの復活と将来のビジョン
2018年、レザム・アル・ロウミの指揮のもと、ビッザリーニの新たな章が幕を開けた。自動車業界で豊富な経験を持つアル・ロウミの、ビッザリーニ・ブランドへの情熱と将来へのコミットメントは明らかだ。
ビッザリーニは、彼の指導の下、専門的で経験豊富なチームに支えられ、確かな目をもつ顧客を魅了し満足させるような新たな機会を創出しながら、再び高級自動車セクターの中で傑出した存在に戻ることを目指している。そして「ビッザリーニ5300GTリバイバル・コルサ」の発表によって、このビッザリーニの復活劇というビジョンが始まった。
新しいBIZZARRINI”GIOTTO(ジョット)”
2023年9月、ビッザリーニはエキサイティングなニューモデルを発表した。ビッザリーニによる新型「GIOTTO(ジョット)」の発表は、世界中の自動車ジャーナリストやエンスージアストの想像力と興味をかき立てた。伝説的なジョルジェット・ジウジアーロとその息子ファブリツィオがGFG Styleでデザインしたジョットは、過去と現在が調和したモデルである。ビッザリーニ5300GTのアイコニックなデザイン要素を反映した特注のカーボンファイバー製ボディが特徴で、美しさとパフォーマンスの両方を体現している。これは、5300GTの三角形のBピラーを現代的に再解釈したジョットのプロフィールや、ホイールアーチとシームレスに一体化した流麗なリアウインド・スクリーンに特に顕著に表れている。
この傑作の心臓部には、コスワースとの共同開発によるビッザリーニ製V12エンジンが搭載されている。この自然吸気エンジンは、ジョット・ビッザリーニが手がけたオリジナルのランボルギーニV12へのオマージュであり、シリンダー容量6626ccは、創業者の生誕日である1926年6月6日にちなんでいる。さらに、究極のエンゲージメントとドライバビリティを実現するために設計されたこのエンジンは、世界的な法規制と排出ガス規制に適合している。
ビッザリーニのかつての作品と同様、ジョットは空気力学的効率の追求を特徴としている。これは、現在入手可能な最も軽量で強靭な素材を使用した設計と構造に顕著に表れている。さらに、ジョットのカーボンファイバー製ボディ構造は、モータースポーツのトップレベルのテクノロジーと製造プロセスから採用されている。これには、フォーミュラ1から受け継いだディヘドラル・フロント・スプリッターとリア・ディフューザーが含まれ、固定式リア・ウイングとともに、あらゆるドライビング・コンディションで最適なダウンフォースを確保する。このような先進素材の使用は、現代工学の限界を押し広げるというジョット・ビッザリーニの遺産を継承するものだ。
日本でのディーラーシップ展開
ビッザリーニの日本における正規ディーラーとなるコルセ・オートモーティブは、2024年後半に東京都港区にビッザリーニの専用ショールームを開設する予定である。ビッザリーニの最新のコーポレート・アイデンティティを反映したショールームは、ファンや潜在的な顧客にとって、パフォーマンスとデザインのユニークな融合を体験できる拠点となる。
ペガサス・オートモーティブ・グループの社長兼CEOであるサイード博士は、「コルセ・オートモーティブ、特に山岸大氏にこのアイコンブランドの代表を務めていただけることを大変光栄に思います。彼のビッザリーニに対する熱意、経験、情熱は明らかであり、私たちは共にこのブランドを日本で、そして確かな目を持つ顧客グループの中で発展させていくことを楽しみにしています」と語る。
これに対してコルセ・オートモーティブの山岸大氏は、「長年尊敬してきたブランドであるビッザリーニの代表を務めることを大変誇りに思いますし、光栄に思います。5300GTリバイバル・コルサと最近発表されたジョットによって、私たちはお客様にこれらの非常に希少なモデルを確保し、ビッザリーニの旅の一部となるまたとない機会を提供できることを嬉しく思います」と語った。