米AMDが2月20日(現地時間)に開催した投資家向けウェビナーにおいて、展開中のデータセンター向けアクセラレーター「AMD Instinct MI300」におけるマイナーチェンジ計画について明らかにした。AMDでCTOを務めるMark Papermaster氏が言及している。
今展開されている「AMD Instinct MI300」には専用メモリとしてHBM3が組み合わされており、これを現行最新規格であるHBM3Eへとアップグレードすることで性能強化を図るという内容。噂されていた2025年の次期モデル投入計画の前に実施予定とされていたマイナーチェンジに言及され、今回確認が取れたというもの。HBM3EはHBM3よりも最大50%も高速な規格で、メモリ帯域幅が性能に直結するAI用途では大きな性能向上を実現できる。競合するNVIDIA H200も専用メモリにHBM3Eを採用しており、昨今Micronが大量生産・納入開始について明らかにしていた(関連記事)。
ちなみに、AMD Instinct MI300シリーズにはCPUを内蔵するいわゆるAPUタイプの「Instinct MI300A」と、CPUを内蔵しない「Instinct MI300X」がラインナップされている。CPUはZen4、アクセラレーターはCDNA 3がベースになっている最新構成で、Instinct MI300Aは128GB HBM3、Instinct MI300Xは192GB HBM3を組み合わせている。