今季に“暗雲”…ケガで開幕絶望となりそうな主力級野手6人。無念の故障離脱…

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 プロ野球では球春到来を迎え、2024年シーズン開幕に向けて調整が進んでいる。しかし、春季キャンプや練習試合での故障など、アクシデントも多数発生。すでに今季の開幕一軍が絶望的となってしまった選手も少なくない。ここでは、故障離脱を強いられた主力級の選手を紹介したい。
 

 

清宮幸太郎(北海道日本ハムファイターズ)

・投打:右投左打
・身長/体重:184cm/94kg
・生年月日:1999年5月25日
・経歴:早稲田実
・ドラフト:2017年ドラフト1位

 
 キャンプイン直前に左足首を負傷し、離脱を強いられた北海道日本ハムファイターズの清宮幸太郎。レギュラー争いから後れを取ることになった。
 
 早稲田実時代から大きな注目を集め、ドラフト会議では7球団から1位指名を受けた清宮。高卒1年目から一軍の舞台を経験し、同年は53試合の出場で打率.200、7本塁打、18打点を記録した。
 

 
 その後は思うような成長曲線を描けないシーズンが続いたが、2022年は自己最多の129試合に出場し打率.219、18本塁打、55打点と飛躍を予感させる数字をマーク。
 
 しかし、翌2023年は故障離脱もあって前年を下回る99試合の出場に。打率.244、10本塁打、41打点に終わった。オフには米国で自主トレを行うなど巻き返しに燃えていたが、キャンプ前に無念の離脱。
 
 昨季は三塁でチーム最多の87試合に先発出場したが、全治5週間の診断を受け、レギュラー争いから一歩後退。現状は野村佑希や郡司裕也らが三塁のポジションを虎視眈々と狙っている。





上林誠知(中日ドラゴンズ)

・投打:右投左打
・身長/体重:185cm/90kg
・生年月日:1995年8月1日
・経歴:仙台育英高
・ドラフト:2013年ドラフト4位

 
 今季は新天地で再起を目指していた上林誠知だが、春季キャンプで右脇腹を痛め、現在は別メニュー調整となっている。
 
 2013年ドラフト4位で福岡ソフトバンクホークスに入団。高卒4年目の2017年に右翼のレギュラーに定着すると、同年は134試合出場、打率.260、13本塁打、51打点、12盗塁の好成績を残した。
 

 
 さらに、翌2018年は全143試合に出場し打率.270、22本塁打、62打点、13盗塁と前年を上回る数字をマーク。不動のレギュラーとして活躍を続けると思われたが、2019年以降は故障もあって低迷したシーズンが続いた。
 
 昨季は56試合の出場で打率.185に終わり、オフに戦力外通告。今季から活躍の場を中日ドラゴンズに移すことになった。
 
 今春キャンプでは一軍メンバー入りを果たしたが、練習中に脇腹に違和感を訴えて離脱。その後、右肋間筋損傷の診断を受け、二軍キャンプ行きとなった。厳しいスタートとなったが、早期の一軍復帰を目指したい。





浅野翔吾(読売ジャイアンツ)

・投打:右投右打
・身長/体重:171cm/86kg
・生年月日:2004年11月24日
・経歴:高松商
・ドラフト:2022年ドラフト1位

 
 椎間板ヘルニアにより、春季キャンプは故障班スタートとなった浅野翔吾。順調な回復ぶりを見せているが、開幕一軍入りは絶望的とみられる。
 
 高松商時代には甲子園に2度出場。特に3年夏の甲子園では打率.700(10打数7安打)、3本塁打の大活躍を見せた。世代屈指の評価を得て、迎えたドラフト会議では2球団が1
指名で競合。くじ引きの結果、読売ジャイアンツへの入団が決まった。
 

 
 ルーキーイヤーは開幕からファームが主戦場となっていたが、夏場に一軍昇格。高卒1年目ながらプロ初本塁打を放つなど、大器の片鱗ぶりを発揮した。二軍でも77試合の出場で打率.262、7本塁打、27打点の好成績をマーク。
 
 シーズンオフにはみやざきフェニックスリーグに参加していたが、腰のコンディション不良で途中離脱となった。その影響で今春キャンプは出遅れていたが、二軍では実戦復帰を果たしている。
 
 しかし、阿部慎之助監督は開幕一軍入りを見送る方針を示しており、万全な状態で一軍へ合流したいところだ。






梅野隆太郎(阪神タイガース)


・投打:右投右打
・身長/体重:173cm/79kg
・生年月日:1991年6月17日
・経歴:福岡工大城東高 - 福岡大
・ドラフト:2013年ドラフト4位

 
 阪神タイガースの正捕手を務めてきた梅野隆太郎。今シーズンも開幕前に離脱を強いられている。
 
 福岡大では1年春から全試合に出場し、6季連続でベストナインを獲得。”打てる捕手”として評価を上げ、2013年ドラフト4位で阪神に入団した。
 
 ルーキーイヤーから開幕一軍を勝ち取ると、同年は92試合に出場。打率こそ.197だったが、7本塁打、21打点と期待が高まる成績を収めた。
 

 
 その後は伸び悩む時期もあったが、2018年には132試合に出場し、打率.259、8本塁打、47打点をマーク。初の個人タイトルとなるゴールデングラブ賞に輝いた。
 
 同年から3年連続でゴールデングラブ賞を戴冠。不動のレギュラー捕手としてチームを支えていたが、2021年以降は打撃面で苦しむシーズンが続いた。
 
 2023年8月には死球を受けた際に左手首を骨折。チームは悲願の日本一を達成したが、梅野にとっては悔しい1年となった。
 
 鬱憤を晴らしたい今季だが、春季キャンプ中に右肩の肉離れを発症。2年連続日本一を果たすためにも、梅野の復帰が待たれている。






鈴木将平(埼玉西武ライオンズ)

・投打:左投左打
・身長/体重:175cm/80kg
・生年月日:1998年5月20日
・経歴:静岡高
・ドラフト:2016年ドラフト4位

 
 昨季は自己最多の72試合に出場し、飛躍の足掛かりを掴んだ鈴木将平。しかし、今季は左肘クリーニング手術を受けた影響で開幕は絶望的となっている。
 
 静岡高時代には3度の甲子園出場を経験。高校日本代表にも選出されるなど、俊足巧打の外野手と高い評価を得て、2016年ドラフト4位で埼玉西武ライオンズに入団した。
 

 
 プロ入り後はファームで実戦経験を積み、高卒2年目の2018年にはイースタン・リーグ盗塁王(26個)を獲得。翌2019年に一軍デビューし、2022年には開幕スタメンに抜擢されるなど、徐々に出場機会を増やした。
 
 昨季は72試合に出場して打率.240、15打点、10盗塁を記録。特に盗塁成功率10割と持ち前の脚力で存在感を示した。
 
 今季は外野のレギュラー有力候補となっていたが、1月に左肘の手術を敢行。全治約3ヶ月の診断を受け、開幕一軍は絶望的となっている。西武は絶対的な外野のレギュラーが不在の状況であり、チームにとっても大きな痛手となりそうだ。






丸佳浩(読売ジャイアンツ)

・投打:右投左打
・身長/体重:177cm/94kg
・生年月日:1989年4月11日
・経歴:千葉経大付高
・ドラフト:2007年高校生ドラフト3巡目
 
 読売ジャイアンツ打線に欠かせない存在である丸佳浩も、右脇腹痛で別メニュー調整となっている。
 
 千葉経大付高では2年夏、3年春に甲子園へ出場し、3年時にはエースとしてもチームを牽引。投打に渡る活躍を見せていたが、高校通算49本塁打の打棒が高く評価され、高校生ドラフト3巡目で外野手として広島東洋カープに入団した。
 

 
 高卒3年目に一軍デビューを果たすと、翌2011年にレギュラーへ定着。2013年には29盗塁で盗塁王のタイトルを獲得すると、2017年には主軸打者としてチームをリーグ優勝へ導き、最多安打(171本)、最優秀選手(MVP)などに輝いた。
 
 さらに、翌2018年には打率.306、39本塁打、97打点、出塁率.468 と圧巻の数字で最高出塁率のタイトルや2年連続のシーズンMVPも戴冠。リーグ屈指の打者として君臨し、同年オフには巨人へのFA移籍を決断した。
 
 巨人でも移籍初年度からリーグ優勝に大きく貢献すると、翌2019年には通算200本塁打を達成するなど、主軸打者として変わらぬ存在感を発揮。
 
 しかし、昨季は121試合の出場で打率.244(規定未満)、18本塁打と低調なシーズンに。今季からは左翼コンバートを予定しているが、秋広優人ら若手も台頭しているだけに、レギュラー争いをする上で出遅れたくないところだろう。




 


 

 
【了】