シャオミ・ジャパンから2月27日に発売されたスマートバンド「Xiaomi Smart Band 8 Pro」を短時間ながら試用する機会を得たのでご紹介します。“スマートバンド以上スマートウォッチ未満”のような、絶妙なサイズが気に入った方にはおすすめできる機種です。
シャオミのスマートバンド製品は10年近い歴史があり、日本市場でもシャオミ自身が本格参入する前から代理店経由で正規流通していたので、このシリーズを長く愛用されている方も多いかと思います。
歴代モデルの特長は何と言っても「電池持ち」と「安さ」にあったのですが、1世代前から少し方向性の異なる「Pro」モデルが追加されました。Fitbitなどのようなスマートウォッチ時代以前からの活動量計・フィットネストラッカーに近い性格の通常モデルに対し、少しリッチなスマートウォッチ寄りに近付いたモデルです。
画面サイズは数値的にはXiaomi Smart Band 8が1.62インチ、Xiaomi Smart Band 8 Proが1.74インチですが、縦横比の違いや角の丸みの付け方の違いから、実際手に取ってみるとProはそれ以上に大きく感じました。
Proモデルではない通常のXiaomi Smart Band 8も含めて、現行世代の機種は画面のリフレッシュレートが高くCPU性能も上がっているのか動作がとても滑らかです。Proでは大きめの画面サイズに合わせて、アプリ一覧や設定などUIの一部もスマートウォッチ用に近い表示に変わっていて、もはや小さめのスマートウォッチと捉えても良いほどの本格的なウェアラブルスマートデバイスに仕上がっています。
一方で、あくまでスマートバンドの延長線上のデバイスだからこその良さもあります。より快適に込み入った操作をするための物理ボタンはありませんし、時計という一種の装飾品らしさを意識しメタル素材などを用いた重厚な仕上げでもありません。約22.5g(本体のみ)と大きさの割に軽量で、「手首で情報を見られれば良い、操作はしない」「大画面は欲しいけど意識せず楽に着けたい」という人には絶妙なバランスのとれた製品ではないかと思います。
さて、本機種の登場により、Xiaomi Smart Band 8(5,990円)と上位モデルのXiaomi Smart Band 8 Pro(8,980円)、廉価版のXiaomi Smart Band 8 Active(3,480円)と松竹梅の選択肢が揃いました。
とにかく安くということであればActiveで決まりとして、無印とProは単純にProが上とも言い切れないのが難しいところ。電池持ちは無印が16日間、Proが14日間(いずれも通常モード)と大画面の分だけ若干不利ですし、レザーストラップにペンダント、シューズ装着などさまざまなスタイルで使えるアクセサリーの豊富さも無印が上回っています。
比べてみると身内のライバルたちが強力すぎるのがProモデルの泣き所ではありますが、GPS内蔵など多少の機能差はあるので差額分の価値を感じられるか次第です。そして細身の無印、やや大きいActive、スマートウォッチ的に使えるProとそれぞれサイズ感が異なるので、どちらがしっくり来るかが選ぶポイントになるでしょう。