藤沢駅南口から3分ほど歩くと、老舗のスポーツ店「関水スポーツ」があるクランクを曲がった先に、さまざまな飲食店が連なる小径があります。
その中で、ひときわオシャレなエントランスの店に目が惹きつけられますが、そこが今回ご紹介するビストロ「L'EAN FUJISAWA」です。
ランチタイムに訪れれば、食欲をそそられるメニュープレートが店先で出迎えてくれていて、自然と店内に足が向かってしまいます。
ランチメニューのほとんどについているのが、日替わりの前菜4種の盛り合わせ。この前菜からもお店のコンセプトが伝わってきます。
店名のLEANとは、「脂肪やぜい肉がない」「均整のとれた」という意味の英単語。飾らない、自然に寄り添ったシンプルな料理がこのお店の持ち味なのです。
この日の前菜は、ナス・トマト・チーズの重ね焼き、藤沢産生ハム、マッシュルームサラダ、金時ニンジンのポタージュの4品。どれも、厳選された地元産の食材そのものの味を引き出すために、大切に調理されています。
たとえば、ポタージュはブイヨンを使わず、食材とバター、水だけで作られていて、飲めばやさしい自然の味わいを堪能できます。
ランチでは、前菜とパスタセット(1,500円税込み)、前菜とメイン料理のセット(1,700円税込み)のどちらかを選ぶ人が多いようですが、平日限定でパスタだけのクイックランチ(1,200円税込み)も提供してくれます。
ディナータイムのいち押しメニューといえば、なんといっても「黒毛和牛のタルタル(1,600円税込み)」でしょう。
藤沢屈指の焼肉店「ヨンドン」から、和牛の希少部位を切り出して分けてもらい、包丁でたたいてミンチとして軽く火を通し、その下には3種の調味料(粒マスタード、イタリア風自家製マヨネーズ、ビネグレット)を敷いてあります。
上にのせた自家製ポテトチップとともに、適当に混ぜながら食べ進めると、一皿で味の変化を楽しむことができるという、満足度の高い一品です。
飲み物としては、夜は圧倒的にこだわりのナチュラルワインが人気だそうですが、自家製のドリンクもいろいろあります。その中でもお勧めしたいのが、「発酵レモンサワー(700円税込み)」です。というのも、店頭で美しい実を成らせているレモンを使用しているからです。
お店がオープンしたのは2023年7月。なんでも、オープンしてからレモンの実が成るようになったとか。「このレモンの木は、店とともに成長してくれているようです」とオーナーシェフは目を細めて言います。
こぢんまりとした店内ですが、なんともいえない温もりがあり、居心地の良さを感じます。
その一つの理由は、「温かいものが好き」という店主の感性で、インテリアがコーディネートされていることにあるのかもしれません。
椅子はオランダから取り寄せたビンテージ。テーブルは知り合いの材木屋さんに頼んで切り出してもらった、無垢な一枚板が使われています。
テーブル12席、カウンター3席のほか、感じのいいテラス席もあります。季節のよいときには、テラス席はお子さん連れ、ペット連れのお客さんの人気の場所となっているようです。
貸し切り営業や、ウエディングの2次会の立食ビュッフェも大歓迎とのこと。立食の場合は、27名くらいまで入れるそうです。
気の合う友達や家族とともに訪れるのもいいですが、一人でふらっと立ち寄ってカウンターに座り、知識と経験豊富なオーナーシェフと料理談義をするのも楽しいかもしれません。
店舗情報
【L'EAN FUJISAWA】
■住所:〒251-0025 神奈川県藤沢市鵠沼石上1丁目3-11 プロスバービル1F
■営業時間:ランチ11:30~15:00、ディナー17:30~23:00
■電話番号:0466-47-4921
■定休日:木曜日