“再建”のキーマンに? 中日、2024年シーズン要注目の戦力6人。大活躍が期…

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 球団史上初となる2年連続セントラル・リーグ最下位に沈むなど、低迷したシーズンが続いている中日ドラゴンズ。2024年はチームを再建し、Aクラス入りを目指すシーズンとなる。上位浮上には現有戦力のさらなる飛躍や、新加入選手の活躍が欠かせないだろう。ここでは、今季における中日のキーマンとなり得る選手を紹介したい。
 

 

中田翔

・投打:右投右打
・身長/体重:184cm/107kg
・生年月日:1989年4月22日
・経歴:大阪桐蔭高
・ドラフト:2007年高校生ドラフト1巡目
 
 2024年シーズンから中日ドラゴンズに加わった中田翔。得点力不足に苦しむチームを救う活躍が期待される。
 
 2007年高校生ドラフト1巡目で北海道日本ハムファイターズに入団すると、不動の4番打者として打点王を3度獲得。球界を代表する強打者として活躍していた。
 

 
 その後、自身の不祥事もあって2021年途中に無償トレードで読売ジャイアンツへ移籍。移籍2年目の2022年には109試合出場、打率.269、24本塁打、68打点の好成績をマークした。
 
 しかし、2023年は故障離脱や岡本和真の一塁起用もあって前年を下回る92試合の出場に。打率.255、15本塁打、37打点を記録したが、先発出場の機会を求めて、同オフに自由契約を選択し、中日への移籍を決断。
 
 中日ではダヤン・ビシエドが長らく一塁のレギュラーを務めているが、昨季は大きく成績を落とした。今季は一塁の定位置を掴み、貧打に悩む打線の起爆剤として大きな期待がかかる。





細川成也

・投打:右投右打
・身長/体重:179cm/98kg
・生年月日:1998年8月4日
・経歴:明秀学園日立高
・ドラフト:2016年ドラフト5位
 
 新天地で迎えた2023年は覚醒を遂げ、自己最多の24本塁打を放った細川成也。2024年も主軸打者として活躍が期待されるが、真価を問われるシーズンとなりそうだ。
 
 2016年ドラフト5位で横浜DeNAベイスターズに入団。高卒1年目には一軍デビューから2試合連続本塁打を放つなど、大器の片鱗をのぞかせた。
 

 
 しかし、その後は苦しんでレギュラーは掴めず。2022年オフに初開催となった現役ドラフトで中日ドラゴンズに移籍となった。
 
 昨季は春季キャンプで猛アピールを見せ、開幕一軍メンバーに抜擢。開幕後は代打起用がメインだったが、5月には月間MVPを受賞するなど打撃が開眼。そのまま主軸打者として打線を牽引した。
 
 シーズン後半はやや状態を落としたが、最終的に140試合出場で打率.253、24本塁打、78打点の好成績を残した。
 
 活躍した翌年に成績を落とすケースも少なくないだけに、今季は前年を上回る数字を記録し、クリーンアップの座を不動のものとできるか、大きな注目が集まる。






龍空

・投打:右投左打
・身長/体重:180cm/77kg
・生年月日:2002年12月30日
・経歴:近江高
・ドラフト:2020年ドラフト3位
 
 傑出した守備力を持ちながらも、昨季は打撃で精彩を欠いた龍空。二遊間はチームの最重要課題となっており、奮起が期待される1人だ。
 
 近江高から2020年ドラフト3位で中日ドラゴンズに入団。高卒1年目から一軍デビューを飾るなど、ポテンシャルの高さを見せた。
 

 
 翌2022年はシーズン後半から京田陽太(現:DeNA)に代わり、遊撃のポジションに定着。同年は62試合に出場し、打率.248、12打点とまずまずの数字を残した。
 
 2023年は初の開幕スタメンを勝ち取り、4月にはプロ初本塁打をマーク。しかし、以降は打撃不振に苦しみ、シーズン後半はオルランド・カリステに遊撃のポジションを譲った。最終的に自己最多の114試合に出場したが、打率.187と低調な数字に終わった。
 
 それでも、球界トップクラスと評される内野守備は大きな魅力。村松開人や辻本倫太郎など多くのライバルがいるが、争いを抜け出し、“二遊間問題”を解決したい。






根尾昂

・投打:右投左打
・身長/体重:177cm/84kg
・生年月日:2000年4月19日
・経歴:大阪桐蔭高
・ドラフト:2018年ドラフト1位
 
 2023年は投手として土台を作る1年となった根尾昂。2024年は満を持してのブレイクが期待される。
 
 大阪桐蔭高時代には投打の二刀流で甲子園春夏連覇の原動力に。大きな注目を集め、ドラフト会議では4球団が1位指名で競合。抽選の結果、中日ドラゴンズへの入団が決まり、内野手としてキャリアをスタートさせた。
 

 
 2021年には72試合に出場したが、打撃で思うような結果は残せず。翌2022年途中に投手への転向が決定した。
 
 すると、同年はいきなり150キロ超を計測するなど、ポテンシャルの高さを発揮。救援を中心に25試合に登板し、防御率3.41とまずまずの数字を残した。
 
 2023年はファームで先発投手として経験を積むと、シーズン終盤には一軍に昇格。2先発で防御率0.71と圧巻の投球を披露した。
 
 今春のキャンプでは一軍メンバー入りし、対外試合でもアピールを見せている。先発ローテーションに加わり、強力投手陣を築き上げたい。








アレックス・ディカーソン

・投打:左投左打
・身長/体重:190cm/104kg
・生年月日:1990年5月26日
 
 メジャーリーグでは3度のシーズン2桁本塁打、通算40本塁打の実績を持つアレックス・ディカーソン。その打棒をNPBでも発揮し、打線の強化に貢献したい。
 
 2015年にメジャーデビューを果たすと、翌2016年には10本塁打をマーク。その後は故障の影響で戦線から離れたが、2021年には111試合に出場し、打率.233、13本塁打、38打点を記録した。
 

 
 2023年はメキシカン・リーグやアメリカ独立リーグでプレー。アメリカ独立リーグでは115試合に出場し、打率.314、26本塁打、91打点の好成績を残した。
 
 2024年で34歳とやや高齢ながらも、豊富な実績を持つディカーソン。コンタクト力の高さを買われ、中日ドラゴンズへの加入が決まった。中日では外野の両翼での起用がメインになりそうだ。
 
 昨季はアリスティデス・アキーノやソイロ・アルモンテなど助っ人野手が思うような働きができなかっただけに、得点力不足解消の一翼を担いたい。







大野雄大

・投打:左投左打
・身長/体重:184cm/85kg
・生年月日:1988年9月26日
・経歴:京都外大西高 - 佛教大
・ドラフト:2010年ドラフト1位
 
 2023年はわずか1試合の一軍登板にとどまった大野雄大。2024年は復活を遂げ、再び先発陣を支える活躍が期待される。
 
 2010年ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団。プロ3年目の2013年に初の2桁10勝を挙げると、同年から3年連続で2桁勝利を記録。
 

 
 その後は不振に陥ったシーズンもあったが、2019年には初タイトルとなる最優秀防御率(2.58)を獲得した。
 
 さらに、短縮60試合制となった翌2020年は20試合(148回2/3)を投げ、11勝6敗、10完投6完封、148奪三振、防御率1.82と傑出した数字をマーク。同年は投手2冠(防御率・奪三振)に加え、沢村賞にも輝いた。
 
 2021年以降は2桁勝利こそないが、安定した投球でエースとしてチームを牽引。ところが、昨季は開幕直後に左肘の手術を敢行し、一軍ではわずか1試合の登板に。チームにとっては大きな誤算となった。
 
 それでも、順調な回復を見せており、2024年の開幕には間に合う見込みだ。今季はフル回転し、投手陣に厚みをもたらせたい。


 



 

 
【了】