ネスレ日本は、JR貨物グループとの連携を進め、食品・飲料業界として初という中距離帯での定期貨物鉄道輸送を開始したと発表した。

  • JR静岡貨物駅で貨物コンテナを積み替える様子

トラックから貨物鉄道や船舶などに輸送を切り替える「モーダルシフト」は、長距離になるほど効率的な輸送が期待できることから、ネスレ日本はこれまで、走行距離500km以上の長距離輸送を中心に貨物鉄道による輸送を採用してきた。

一方、貨物量としては走行距離200~350kmを中心とする中距離輸送のほうが多いことから、ネスレ日本とJR貨物グループの協働による新たな輸送網の構築に取り組み、ネスレ日本島田工場(静岡県島田市)からJR貨物百済貨物ターミナル駅(大阪市)を経由して関西方面に商品を送る体制を整えた。これにより、今月から「ネスカフェボトルコーヒー」の中距離帯での定期貨物鉄道輸送を実施しているという。

  • JR貨物百済貨物ターミナル駅(大阪市)に到着した貨物コンテナ

  • JR貨物百済貨物ターミナル駅での荷下ろしの様子

  • イメージ図

この取組みにより、静岡エリアから関西エリアへ1日あたり200トンのトラック輸送が鉄道へ移行され、年間のCO2排出量を約900トン削減できる見込み。今後も段階的に対象品目と地域を拡大する予定としている。