江戸から平成へ、百七十年という途方もない時間を旅する鬼人の物語を描く、和風大河ファンタジー『鬼人幻燈抄』が、2024年夏にTVアニメ化されることが決定。ティザービジュアル&ティザーPV、メインスタッフ&キャスト情報が公開された。
『鬼人幻燈抄』(双葉文庫)は、中西モトオが描く人気小説が原作。時は天保十一年(1840年)。大飢饉により人心が乱れた世において、鬼が人の姿に化け、戯れに人をたぶらかすようになっていた。江戸の街から遠く離れた山間の集落・葛野(かどの)。この集落に、甚太と鈴音という兄妹が暮らしていた。幼い頃に、ある理由から葛野に来たよそ者の二人だったが、皆に受け入れられ仲睦まじく日々を過ごしていた。この集落には、「いつきひめ」と呼ばれる巫女がおり、成長した甚太は巫女の護衛役を務めるように。そしてある日、甚太は鬼の討伐に赴いた森で、遥か未来を語る不思議な鬼に出会う――
巫女の護衛役として死と隣り合わせの甚太、その身を心配しつつも健気に明るく兄を送り出す鈴音、巫女「いつきひめ」として責務を果たす中、鬼に命を狙われる白夜。三人の運命の歯車が重なり、そして狂う時。人と鬼、長きに渡り時代をも巻き込む大きな災いが降り注ぐ。江戸から平成へ。刀を振るう意味を問い続けながら百七十年という途方もない時間を旅する鬼人の物語を描く、和風大河ファンタジー。
ティザービジュアルは、優しい光で照らす夕日と吹雪のコントラストが印象的な背景に、前を見据える甚太と彼より少し幼い鈴音と白雪がかけっこする姿が描かれたデザイン。彼らが過ごした“幸せ”を背にするように、前を向く甚太に何が起きるのか。想像が膨らむビジュアルとなっている。
そして、約50秒のティザーPVは疾走感溢れるドラムの音に合わせ、森の中を素早い速度で動く“何者か”を追うシーンから始まる。障子に血しぶきが飛び散り、戦いを繰り広げる甚太と鬼。隠していたであろう赤い片目が強いインパクトを残す鈴音と、激しい鬼との攻防から一転、一滴の雫で切り替わっていく美しい自然の景色。優しい笑みと両目から溢れる涙が目を引く巫女姿の白雪。江戸、明治、大正、昭和、平成と、百七十年と続く鬼と人の物語を短い映像の中で紡いでいる。
●『鬼人幻燈抄』ティザーPV
本作のアニメ化にあたって、監督を相浦和也、シリーズ構成を赤尾でこ、キャラクターデザインを池上たろう、音楽を髙田龍一(MONACA)、広川恵一(MONACA)、高橋邦幸(MONACA)、アニメーション制作を横浜アニメーションラボが担当する。
そして、メインキャストは、甚太役を八代拓、鈴音役を上田麗奈、白雪役を早見沙織がそれぞれ担当する。
■甚太 cv. 八代拓
葛野の巫女「いつきひめ」を守る巫女守であり、集落に仇なす怪異を払いのける鬼切役。幼少期に白雪の父に妹と共に拾われ、葛野にきた。白雪に想いを寄せているものの、その想いは胸にしまっている。
■鈴音 cv. 上田麗奈
甚太の妹。葛野に来て十年ほど経つが、見た目がその当時とほとんど変わらない。右目を包帯で隠しており、その理由は瞳が赤いから。あまり家から出ず、兄以外の村人とはなるべくかかわりを避けている。
■白雪 cv. 早見沙織
葛野の繁栄のため祈りをささげる巫女こと「いつきひめ」。現在は白夜と名乗り、社に暮らし、神聖なるものとして集落の中心に存在している。甚太に想いを寄せているが、「いつきひめ」としての“生き方”を選び、その想いは胸にしまっている。
TVアニメ『鬼人幻燈抄』は、2024年夏の放送予定。各詳細はアニメ公式サイトにて。
(C)中西モトオ/双葉社・「鬼人幻燈抄」製作委員会