コカ・コーラシステムは、発売から10年目を迎える、1本で2つの働きを持つ特定保健用食品(トクホ)の無糖茶「からだすこやか茶W」の機能をアップグレードし、「からだすこやか茶W+(プラス)」として、3月4日より全国で発売する。また発売に先駆けて、3月19日に新製品発表会を開催した。

  • 日本コカ・コーラ マーケティング本部 止渇系無糖茶・機能性茶・紅茶事業部 部長の山腰欣吾氏

消費者の健康意識が追い風になり、保健機能食品の市場は好調

新製品発表会では、日本コカ・コーラ マーケティング本部 止渇系無糖茶・機能性茶・紅茶事業部 部長の山腰欣吾氏が登壇。新製品の紹介に先立ち、健康飲料市場の近況についてを紹介した。

清涼飲料市場は、2019年からのコロナ禍において市場を減少したが、現在は回復基調で、コロナ禍前の水準に戻りつつある。一方、消費者の意識を見ると、今後も物価が情報すると考えている人が91%にもおよび、“今後お金をかけたいこと”については「食べること」がもっとも多く、「健康・リラックス」も4位にランクインしているという。

特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品、栄養機能食品の3つの市場をあわせた保健機能食品の市場では、消費者の健康意識も追い風となって拡大傾向。訴求効能別の販売構成比を見ると、「脂肪対策」が3割を占めてもっとも多くなっているが、整腸、睡眠、関節・筋肉など多岐にわたる効能が求められている。

トクホ・機能性飲料市場も同様に拡大、2019年に比べると約1.4倍の成長を見せており、冷蔵品をのぞくRTDの飲料市場では無糖茶が約6割を占める構成だ。そんな中、コカ・コーラシステムでは、無糖茶のラインナップの拡充を中心に、同社の強みである炭酸に注力して展開。2023年は「からだリフレッシュ茶W」など新製品の貢献もあって、トクホ・機能性飲料全体でプラスの伸長を見せたという。

  • コカ・コーラシステムの特定保健用食品および機能性表示食品のラインナップ(2024年2月現在)

さらにお茶にフォーカスして、トクホ・機能性無糖茶の市場を見ると、特に機能性表示食品のお茶が牽引し、市場が大きく伸長しているのが特徴だ。これは「からだおだやか茶W」や「からだリフレッシュ茶W」といった新しい機能価値を持った製品や“濃い”系の味わいの機能性表示食品の緑茶の伸長によるものだという。訴求機能別の販売構成比をみると、トクホ・機能性無糖茶では「脂肪対策」が9割を占める市場となっている。食品まで広げた市場での訴求機能が多岐にわたっていたことを考えると、「無糖茶の中では、新しい機能価値の提供が今後の成長の機会になる」と山腰氏は指摘する。

からだブランド新作「からだすこやか茶W+」

コカ・コーラシステムが提供する「からだブランド」はこれまで、市場にない、様々な“初”となる製品を発売。2006年に東洋の健康思想に基づき体の巡りに着目した初めての無糖茶「からだ巡茶」を発売したのを皮切りに、2014年には日本初のWトクホとなる「からだすこやか茶W」、2021年にはGABAを関与成分とした記憶力と血圧にWで働く日本初の機能性無糖茶「からだおだやか茶W」、そして昨年2023年には、ストレスと疲労にWで働く日本初の機能性無糖茶「からだリフレッシュ茶W」を発売してきた。

その中でも、「からだすこやか茶W」は、2014年の発売以来、脂肪と糖に働くWトクホとして、数多くの支持を集めており、競争の激しい飲料市場において、10年間しっかりと市場に定着。発売以来、累計出荷本数は12億本以上を記録している。

「からだすこやか茶W」が支持されている要因について、「脂肪と糖をサポートするWの機能」、どんな食事にもあう「飲みやすい味わい」、一回の食事で飲み切れる「ちょうどよいサイズ」の3つを挙げた山腰氏は、インタビュー調査などの結果から、「多くのお客様が日々食の葛藤を抱えている」と指摘。さらに、多くのトクホの飲用者が、すでに体についてしまった内臓脂肪を気にしているという状況について紹介する。

今回新発売となる「からだすこやか茶W+」は、日々の食に対する葛藤を抱え、さらに内臓脂肪も気になるという消費者に応えるもので、これまでの脂肪と糖に働くWの機能に加えて、内臓脂肪を減らすのを助ける機能が新たに追加。製品名については、2014年の発売以来、「からだすこやか茶W」として広く認知されていることから、「その製品名を活かした上で、さらにプラス1の機能が追加されたということをわかりやすく伝えるために『W+』という製品名となった」と説明する。

「からだすこやか茶W+」は、味や香りはもちろん、脂肪の吸収を抑えて糖の吸収をおだやかにする従来の「からだすこやか茶W」そのままに、「内臓脂肪を減らすのを助ける」機能訴求追加を許可された製品だ。難消化性デキストリンを関与成分として使用し、内臓脂肪減少訴求を含む3つの保健の用途で販売される特定保健用食品として初めての”トリプルトクホ”だという。

  • 新発売となる「からだすこやか茶W+」(右)とパッケージリニューアルされる「からだリフレッシュ茶W」(左)

また「からだリフレッシュ茶W」のパッケージデザインも、「からだすこやか茶W+」の発売に合わせてリニューアルされる。昨年2023年に発売された、精神的ストレスと疲労感をWでをサポートする「からだリフレッシュ茶W」は、精神的なストレスが増大し、今後もストレスケア市場の拡大が見込まれるなか特に女性を中心に支持を集めており、「からだすこやか茶+」に比べても女性比率が高いのが特徴。緑茶にレモンという新しさ、その爽やかな味わいがリフレッシュに最適だと「味わいについても高い評価をいただいている」という。

今回のパッケージリニューアルは、「より多くのお客様に手に取っていただける」ことが目的であり、「ストレスと疲労感にWで働くのはもちろん、レモンと緑茶のリフレッシュ感をより強化したデザインになっている」という。

「からだすこやか茶W+」の新発売、そして「からだリフレッシュ茶W」のパッケージリニューアルを発表した山腰氏は、2024年にさらに新しい新製品の発売を予告。「こちらはお茶の新しい新製品の発売を今後予定しておりますので、コカ・コーラシステムの健康茶にぜひご期待いただければ」と今後の展開を明かし、新製品発表会を締めくくった。