コナミグループは、eスポーツCAFe&BAR『STROPSe(ストロープス)』を2024年2月26日にオープンする。店舗名を逆から読むと「eSPORTS」となっており、eスポーツのプレイや観戦の経験がない人にも気軽に接してもらいたいという考えから、名付けられた。

住所は、東京都中央区銀座1丁目11番1号。以前、ゲーミングデバイスなどを試せる体験型ショールーム「esports 銀座 store」のあった「コナミクリエイティブセンター銀座」の1階だ。2階にある「esports 銀座 studio」と連動したパブリックビューイングなど、eスポーツイベントにも対応する。

今回、オープンに先駆けて開催されたプレス発表会に参加したので、その様子をお伝えする。

  • eスポーツCAFe&BAR『STROPSe』

    店舗の外観

  • eスポーツCAFe&BAR『STROPSe』
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  • 店内のイメージ

  • eスポーツCAFe&BAR『STROPSe』
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  • 通常のカフェスタイルだけでなく、レイアウトを変更すればパブリックビューイングなどにも対応する

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    イベントに登壇したコナミグループ 執行役員 総務本部長の米山新一郎氏。「eスポーツの魅力を伝えることを目的に店舗をオープンした」と話す

『STROPSe』で特徴的なのは、コナミグループとアサヒビールのコラボレーションだ。アサヒビールと電通デジタルによる合弁会社「スマドリ」運営の「SUMADORI-BAR」バーテンダーがオリジナルドリンクメニューを開発した。

スマドリとは、アサヒグループが推進している「スマートドリンキング」というお酒の生活文化のことでもあり、飲める人も飲めない人も飲む人も飲まない人も、体質や気分、シーンに合わせて、適切なお酒やノンアルコールドリンクをスマートに選択できる飲み方を指す。いわば、お酒の楽しみ方の多様性の提案。老若男女、障がいの有無を問わず、誰でも楽しめるeスポーツとも通じるものがありそうだ。

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    「スマドリでええねん!」のCMでも知った人も多いかもしれない「スマドリ」

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    「スマドリ」の説明をするスマドリ 代表取締役社長の高橋徹也氏

『STROPSe』のオリジナルドリンクは、そんなスマドリの考え方を取り入れつつ、「eスポーツをもっと楽しく」をコンセプトに開発。一部のメニューはアルコール0%か3%かを選べるようになっている。特に、若いプレイヤーやファンも多いeスポーツでは、喜ばれるのではないだろうか。

発表会では、4種のオリジナルドリンク『STROPSe』『推~OSHI~』『HALF TIME』『EYE NEED YOU』について「SUMADORI-BAR」バーテンダーの大塚公久氏が紹介した。

店舗名を冠する『STROPSe』は、ノンアルコールのスパークリングワイン「ジョエア」に辛口のジンジャーエール、優しい甘さのシロップ、そしてライムスライスを加えた。アルコール0%か3%かを選べるドリンクで、アルコール3%では少量ウォッカを入れて提供される。

『推~OSHI~』はゲーマーのためのドリンクで、チームのカラーを表現できるように開発。赤や青をはじめ、黒、白などさまざまな色を用意しており、それらを組み合わせることで、オリジナルカラーも作れるという。エナジードリンクの「モンスター」に、ぶどう果汁「ヴェルジュ」、レモンジュース、フィーバーツリートニック、ウェルチマスカットなどを加える。なお、提供時は透明の状態で、セットの液体を加えることで色が変わる体験型のカクテルでもある。さらに、色を付けたゼリーを乗せれば完成だ。ノンアルコールのみ。

『HALF TIME』は、梅干しとレモンのすっぱいカクテル。三ツ矢サイダーやカルピスがベースだ。アルコール0%か3%かを選べるドリンクで、アルコール3%では、トロピカルなフレーバーのラムを垂らして提供される。

『EYE NEED YOU』は、スムージーのように楽しめるブルーベリーカクテル。ノンアルコールの白ワインにブルーベリージュースやオレンジジュースを加えた。グラスの回りのブラックペッパーでスパイス感を楽しみながら、グラス下のメープルシロップの甘みが広がっていく。アルコール0%か3%かを選べるドリンクで、アルコール3%ではブラックニッカクリアを入れて提供される。

  • eスポーツCAFe&BAR『STROPSe』

    『STROPSe』

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    『推~OSHI~』

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    『HALF TIME』

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    『EYE NEED YOU』

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    さまざまなカラーで「推し」を応援するドリンク

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    会場には撮影用の見本も。『推~OSHI~』のブルーとレッドはかなりビビッドな色合いをしていた

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    『推~OSHI~』の色の変化を実演する大塚バーテンダー

  • eスポーツCAFe&BAR『STROPSe』

    ノンアルコールの『STROPSe』と『推~OSHI~』を試飲。『STROPSe』は甘さ控えめで、辛口ジンジャーの“大人の味わい”な印象だ。『推~OSHI~』は、エナジードリンクにレモンやぶどうの酸味がよくマッチしていた

2階にある「esports 銀座 studio」では、「eBASEBALLプロスピAリーグ」といったeスポーツ大会が行われているが、今後は1階の『STROPSe』と連携したパブリックビューイングなどの使い方も想定されている。

これについて、イベントに登壇したコナミデジタルエンタテインメント 専務執行役員の小林康治氏は「パブリックビューイングはもちろん、プロ野球やプロサッカーの選手OBを招いて、トークショーを同時に実施するなど、試合前後のイベントも開催できると考えています。チケットのグレードを段階的に設定することも可能で、自分のライフスタイルや楽しみ方にあった選択肢を提案できるようになるでしょう」と説明した。貸し切りにも対応していく予定だ。

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    店舗の構想について説明するコナミデジタルエンタテインメント 専務執行役員の小林康治氏

店舗には、イベント時の利用を想定したゲーミングスペースも用意。一般客には開放されないが、ゆくゆくは検討する可能性もあるとのことだ。

発表会では、そのスペースを使ったエキシビションマッチが実施された。タイトルはKONAMIの『プロ野球スピリッツA』だ。実況はeスポーツキャスターのトンピ?さん。「eBASEBALLプロスピAリーグ 2023」でオリックス・バファローズに所属していたメリッサ選手、東北楽天ゴールデンイーグルスに所属していたあさぼー選手の2人が対戦する。

プレイボールの前に、まずは『推~OSHI~』で乾杯。メリッサ選手はオリックスのブルー、あさぼー選手は東北楽天のレッドのドリンクをひとくち飲んでから試合に臨む。

ルールは1イニングのみの特別マッチだ。2人の直接対決はリーグで2度実現しており、その戦績はあさぼー選手の2勝。今回のエキシビションで雪辱を果たせるかに注目が集まる。

しかし、先攻のメリッサ選手、いい打球を放つもののあっという間に三者凡退。その裏、後攻のあさぼー選手が2ベースヒットのあと豪快な2ランホームランを決め、あさぼー選手の勝利でエキシビションマッチは終了した。残念ながら負けてしまったメリッサ選手は、『推~OSHI~』を「もうちょっと飲んでおけば……」と悔しさを滲ませていた。

  • eスポーツCAFe&BAR『STROPSe』

    ドリンクを飲むあさぼー選手(左)とメリッサ選手(右)

  • eスポーツCAFe&BAR『STROPSe』

    客席中央のステージに設置された200インチのスクリーンで観戦

『STROPSe』のオープンは2024年2月26日。営業時間は、平日が11時から21時まで(ラストオーダーはフードが20時、ドリンクが20時30分)、土日祝日が11時から19時まで(ラストオーダーはフードが18時、ドリンクが18時30分)、定休日は月曜日。フードのメニューはまだ発表されていないものの、「一般的なカフェのメニューを用意する予定」と話していた。

  • eスポーツCAFe&BAR『STROPSe』