DeNA・三浦監督

 昨季リーグ3位のDeNAは、今季に向けてポスティングシステムを利用してエース・今永昇太が大リーグのシカゴ・カブスに移籍し、10勝を挙げたバウアーが退団したが、彼らに変わる投手がでてきそうな予感だ。

 3年目の深沢鳳介がその一人。プロ入り2年間一軍登板はないが、昨季はファームで18試合・93回1/3を投げ、6勝6敗、防御率3.28の成績を残した。一冬を越えて、練習試合では2月12日の中日戦で2回、1安打、無失点に抑えると、18日のロッテ戦では3回・36球、0安打、0奪三振、無失点とパーフェクトピッチング。オープン戦も始まっておらず、練習試合の2試合の登板で評価するのは早いが、ロッテ戦では中村奨吾、藤岡裕大といった主力打者を抑えており、期待が持てる。このままオープン戦でも結果を残し続ければ、開幕ローテーション入りも夢ではない。

 移籍組でもオリックスから加入した中川颯が17日の中日との練習試合で3回2安打無失点と好投し、2回無失点に抑えた10日の紅白戦から5イニング連続無失点中。ソフトバンクを戦力外となり今季からDeNAでプレーすることになった森唯斗も、15日の日本ハムとの練習試合に先発し2回・26球、1安打、無失点と最高のスタートを切った。

 先発ローテーションの軸として期待される東克樹、大貫晋一に加えて、濵口遥大、石田健大、平良拳太郎といった一軍先発経験豊富な投手が昨季よりも勝ち星を積み上げられれば、今永、バウアーの2人で作った「9」の貯金を埋め合わせられるのではないだろうか。過度の期待は禁物だが、そこに深沢、中川、森らが先発ローテーションに入るような働きを見せることができれば、課題と言われている先発もある程度計算できるようになる。

 DeNAは先発投手だけでなく、リリーフ陣を見ても佐々木千隼、新外国人のウィックといった期待の新戦力がおり、野手では東妻純平、林琢真、新人の度会隆輝、井上絢登、石上泰輝などが練習試合でアピールしている。オープン戦が始まってからも、引き続きアピールできれば、チーム力がアップすることは間違いないだろう。