駅の改札を通る人を眺めていると、ICカードをセットしていると思しき定期入れをかざす人もいれば、スマートフォンの先端をコツンとしている人もいます。iPhoneの場合、最新バージョンのiOSを搭載したiPhone 8/Plus以降(SuicaはiPhone 7/Plus以降)はApple PayにSuica/PASMO/ICOCAを登録できるので、まさにそのような使い方が可能です。

しかし、"自動改札にコツン"で通過したいのならば、それらの交通系ICカードは「エクスプレスカード」として登録しなければなりません。「設定」→「ウォレットとApple Pay」の順に画面を開き、「エクスプレスカード」をタップして、Apple Payに登録している交通系ICカードのどれかのスイッチをオンにします。

エクスプレスカードを「なし」に設定していると、自動改札を通過するときに認証が必要になります。iPhoneをかざすと自動改札機のフラップドアは閉じられ、Face ID/Touch IDまたはパスコードで認証し支払える状態にしないかぎり、改札は通過できません。

つまり、iPhoneを交通系ICカード代わりに使いたいのであれば、エクスプレスカード登録は必須です。「なし」に設定することも可能ですが、利便性はかなり低下します。

ただし、交通系ICカードの残高管理には注意が必要です。通常のApple Payではロック解除などユーザーによるなんらかの操作を要求されますが、エクスプレスカードには必要ありません。万一iPhoneを紛失した場合には、速やかにiCloud.comの「デバイスを探す」でiPhoneを紛失モードに切り替え、Apple Payを無効化しましょう。

  • 交通系ICカードを「エクスプレスカード」に指定しないと、自動改札を通過するたび認証が必要になります