日本テレビは15日、同局系ドラマ『セクシー田中さん』をめぐる問題について、特別調査チームを設置すると発表した。

日本テレビ本社=東京・汐留

この問題は、原作者の芦原妃名子さんが、ドラマの脚本作成において見解の相違が発生し、9話・10話の脚本を自ら執筆した経緯をSNSとブログで説明していたもの。芦原さんは後にこれを削除し、SNSで「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい。」とつづり、急死した。

同局は「芦原妃名子さんに哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げます。『セクシー田中さん』の漫画・ドラマを愛していただいている読者・視聴者の皆様、ドラマの出演者、関係者の皆様に、多大なるご心配をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます」とした上で、「日本テレビは今回の事態を極めて厳粛に受け止め、これまで独自に社内調査を行っておりましたが、原作漫画『セクシー田中さん』の出版社であり、ドラマ化にあたって窓口となっていただいた小学館にもご協力いただき、新たに外部有識者の方々にも協力を依頼した上、ドラマ制作部門から独立した社内特別調査チームを設置することにいたしました」と報告。

「早急に調査を進め、真摯(しんし)に検証し、全ての原作者、脚本家、番組制作者等の皆様が、より一層安心して制作に臨める体制の構築に努めてまいります」としている。

【編集部MEMO】
『セクシー田中さん』をめぐるこれまでの経緯
・23年12月28日:ドラマの脚本家がSNSで、原作者が9話・10話の脚本を執筆したことについてコメント
・24年1月26日:原作者の芦原妃名子さんが、SNSとブログで9話・10話の脚本を自身が執筆するに至った経緯を説明
・1月28日:芦原さんが経緯を説明したSNSとブログを削除
・1月29日:芦原さんが亡くなったことが報じられる
・1月30日:日本テレビが「ドラマ『セクシー田中さん』は、日本テレビの責任において制作および放送を行ったもので、関係者個人へのSNS等での誹謗中傷などはやめていただくよう、切にお願い申し上げます」とコメント
・2月8日:小学館「第一コミック局編集者一同」名義で、ドラマ化にあたっての見解と再発防止策についてコメント
・2月8日:脚本家がSNSで、芦原さんが明かした執筆経緯と訃報を受けてコメント
・2月15日:日本テレビがドラマ制作部門から独立した社内特別調査チームを設置することを発表