ネクストレベルが運営する「ミライのお仕事」はこのたび、自分が経験した「困った部下」とその対処法についての調査結果を発表した。調査は2024年1月18日~1月24日、部下がいる・いた経験がある社会人166名(男性83名・女性83名)を対象に、インターネットで行われた。
仕事ができない・扱いにくいなどの「困った部下」を持った経験があるか尋ねてみたところ、166人全員が「ある」と回答した。
上司166人が答えた「困った部下ランキング」
上司が手を焼く「困った部下」とは一体どんなタイプなのか調査したところ、第1位となったのは、およそ3人に1人が回答した「責任感がない」だった。どんな行動に責任感がないと感じるのか聞いたところ、「指示をしても『わからない』という理由で、他の従業員に仕事を回そうする。仕事に対する責任感がない」(東京/29歳女性)、「最も衝撃的だったのは、私が仕事の説明をしている途中でいきなり立ち上がって昼食に出かけたこと」(千葉/32歳男性)、「急に連絡が取れなくなり、そのまま休職。引き継ぎなど何もなく、他の部下に仕事を押し付けることとなった」(神奈川/31歳男性)などのエピソードが寄せられた。
2位には「やる気・意欲がない」と「指示待ち・受動的」が同率でランクイン。消極的な態度が上司の不評を買っているようで、「何か指摘をしても『はぁ』『あぁ…』という生返事しか返って来ない」(岐阜/27歳女性)、「こちらから作業を振らないと何も行動しない。自分で考えて行動しない」(宮崎/30歳男性)などの声が寄せられた。
続いて4位に入ったのは「報連相(ほうれんそう)がない」だった。報連相とは「報告・連絡・相談」の頭文字をとった造語で、上司やチームメンバーにこまめに報連相をすることで、情報が共有されて仕事が効率的になったり、ミスや問題の早期発見につながるなどのメリットがあるとされているが、「報連相がなく、依頼した仕事が終わっているのか遅れているのかなど、状況がわからず困りました」(新潟/58歳男性)といった困惑の声も。
5位にランクインしたのは、「勝手に判断をしてしまう」だった。「指示した内容とは違う業務を自己判断で行ってトラブルになった。本人は気を利かして会社のためにやったと思っている…」(広島/53歳男性)といった声が寄せられた。
同率5位は「話が通じない」だった。「極力やさしく、相手に伝わるように言ったつもりでも、なかなか伝わらずこちらも疲弊した」(神奈川/38歳女性)など、あまりの話の通じなさに、怒るというより困惑している上司が続出。
「ありえない部下」のエピソード紹介
ランクインはしなかったものの、この他にも「電話が鳴ったので『○○さん、ちょっと出てください』とお願いしたら『私、電話苦手なんで』と断られた」(愛知/44歳女性)、「研修中に先輩の作業を見て覚えるようにと言ったところ、『やっている人間のスキルが低くて参考にならない』と返された」(宮崎/40歳男性)、「注意したらトイレに隠れてしまった。親が会社に来てトイレからやっと出てきた。親を呼んだのは部下本人。親に『もう辞める』と駄々をこねて辞めていった…」(東京/51歳男性)など、インパクトがある部下とのエピソードが寄せられた。
今どきの困った部下、対処法は?
上司166人に「困った部下への対処法」を尋ねたところ、もっとも多かったのは「やんわり指摘をする」の68.1%だった。具体的には、「問題点はやんわり指摘して、原因と再発防止策を自分で考えてもらうようにする」(大阪/45歳女性)、「まず前提として、褒めたり感謝するところから話し始めます。でないと聞く耳も持っていただけませんので。その上でなにがどう問題だったのかを伝えて納得していただきます」(和歌山/38歳男性)といった対処法が寄せられた。
2位は「なるべくコミュニケーションをとる・雑談で話しかける」で、「日頃からコミュニケーションを取って、関係をこじらせないようにしています」(千葉/34歳男性)とのこと。
3位の「話を聞く・ヒアリングをする」も相手と話す点では「コミュニケーションをとる」と似ているが、こちらは雑談ではなく仕事の話やミス・失敗について本人の意見を聞くことがメインのようで、「まず本人がどう思っているのか話を聞いた上で、間違っている点を指摘するようにしている」(東京/29歳女性)といった声が寄せられた。