早くも注目? 2024年オフのFA有力野手6人。他球団移籍の可能性がある一流…

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 シーズンオフに大きな話題を集めるのが、FA(フリーエージェント)移籍だ。2023年オフも、西川龍馬、山﨑福也、山川穂高の3選手がFA権を行使した。2024年も多くの選手がFA権を取得する見込みとなっており、早くも去就が注目される選手が存在する。今回は、2024年オフにおけるFA市場の注目野手を紹介したい。

 

 

大山悠輔(阪神タイガース)

・投打:右投右打
・身長/体重:181cm/92kg
・生年月日:1994年12月19日
・経歴:つくば秀英高 - 白鴎大
・ドラフト:2016年ドラフト1位

 
 2023年は阪神タイガースの4番打者としてチームをリーグ優勝、日本一に導いた大山悠輔。2024年中に国内FA権を取得する見込みだが、単年契約を選択しており、去就に大きな注目が集まっている。
 
 白鴎大から2016年ドラフト1位で阪神に入団。ルーキーイヤーから7本塁打を放つなど、大器の片鱗を示した。
 

 
 プロ3年目の2019年に初めて規定打席に到達し、翌2020年には打率.288、28本塁打、85打点の好成績をマーク。
 
 同年から3年連続でシーズン20本塁打を記録。クリーンアップの一角として阪神打線を牽引した。
 
 2023年は全143試合に出場し、打率.288、19本塁打、78打点、出塁率.403の活躍で最高出塁率に加え、ベストナインとゴールデングラブ賞のW受賞。リーグ優勝、日本一の原動力となった。
 
 順調に行けば、2024年にFA権の取得条件を満たす大山は、2023年オフの契約更改で複数年契約の提示を受けるも、単年契約を選択した。
 
 現在メインで守る一塁だけでなく、三塁や外野をこなすことができる右の強打者は補強ポイントに合致する球団も多く、注目の存在となるだろう。







甲斐拓也(福岡ソフトバンクホークス)

・投打:右投右打
・身長/体重:170cm/87kg
・生年月日:1992年11月5日
・経歴:楊志館高
・ドラフト:2010年育成選手ドラフト6位
 
 福岡ソフトバンクホークスの正捕手として、絶対的な地位を築いている甲斐拓也。2024年は、国内FA権を取得する節目のシーズンとなる。
 
 2010年育成選手ドラフト6位でソフトバンクに入団。高卒3年目の2013年オフに支配下登録を勝ち取ると、2017年に正捕手に定着し、いきなりベストナインとゴールデングラブ賞のW受賞を果たした。
 

 
 “甲斐キャノン”の異名を得るなど、球界トップクラスの強肩で同年から6年連続でゴールデングラブ賞を獲得。
 
 打撃面でも2019年から3年連続で2桁本塁打をマーク。近年はバットで苦しむシーズンが続き、2023年は打率.202、10本塁打、44打点とやや寂しい数字に終わった。それでも、チームの捕手では最多となる139試合に出場するなど、不可欠な存在となっている。
 
 順調に行けば、2024年中に国内FA権の取得条件を満たす甲斐。ソフトバンクは地元球団だけに、どのような決断を下すのか動向が注視される。







木下拓哉(中日ドラゴンズ)

・投打:右投右打
・身長/体重:183cm/95kg
・生年月日:1991年12月18日
・経歴:高知高 - 法政大 - トヨタ自動車
・ドラフト:2015年ドラフト3位
 
 中日ドラゴンズの正捕手を担う木下拓哉も、2024年オフの動向が注視される選手の1人だ。
 
 トヨタ自動車から2015年ドラフト3位で中日に入団。即戦力と期待されながら、プロ入り後はなかなか一軍に定着できなかったが、2020年のシーズン後半に正捕手の座を奪った。
 

 
 同年は88試合に出場し、打率.267(規定未満)、6本塁打、32打点。さらに、12球団トップの盗塁阻止率.455を記録するなど、攻守で優秀な数字を残した。
 
 翌2021年には、初の2桁11本塁打をマーク。2023年も正捕手として出場を続けていたが、右手骨折で戦線を離脱。最終的に89試合の出場にとどまり、打率.237(規定未満)、5本塁打、26打点と大きく成績を落とした。
 
 復活を目指す2024年は、国内FA権の取得が見込まれている。2023年オフの契約更改では単年契約を選択しており、去就に注目が集まる。







大城卓三(読売ジャイアンツ)

・投打:右投左打
・身長/体重:187cm/90kg
・生年月日:1993年2月11日
・経歴:東海大相模高 - 東海大 - NTT西日本
・ドラフト:2017年ドラフト3位
 
 球界屈指の“打てる捕手”として、読売ジャイアンツの正捕手に君臨する大城卓三。2024年に国内FA権を取得する見込みとなっており、仮にFA宣言となれば、争奪戦必至となるだろう。
 
 NTT西日本から2017年ドラフト3位で巨人に入団すると、ルーキーイヤーから83試合に出場。翌2019年には打撃を買われ、一塁手としても出場機会を増やした。
 

 
 2020年からは正捕手の座を掴むと、同年は打率.270、9本塁打、41打点の活躍でベストナインを受賞。
 
 2023年には第5回WBCの日本代表に選出。レギュラーシーズンでは134試合出場、打率.281、16本塁打、55打点とキャリアハイの数字を残し、2度目のベストナインに輝いた。
 
 プロ入り当初から課題に挙げられていた盗塁阻止率も、レギュラー定着以降は安定した数字を記録しており、攻守で高いレベルを誇る。
 
 順調に行けば、2024年で国内FA権の取得条件を満たすが、2023年オフは単年契約で更改。早くも去就に注目が集まっている。







佐野恵太(横浜DeNAベイスターズ)

・投打:右投左打
・身長/体重:178cm/88kg
・生年月日:1994年11月28日
・経歴:広陵高 - 明治大
・ドラフト:2016年ドラフト9位
 
 2023年は4年ぶりに打率3割を逃すなど、不本意なシーズンとなった佐野恵太。2024年は復活を目指すシーズンとなる一方、国内FA権の取得が濃厚となっている。
 
 2016年ドラフト9位で横浜DeNAベイスターズに入団。プロ3年目の2019年に代打を中心に出場機会を増やし、打率.295(規定未満)、5本塁打の好成績を残した。
 

 
 翌2020年にはメジャー移籍した筒香嘉智の後釜として4番打者に抜擢。同年は打率.328、20本塁打、69打点と期待に応える活躍を見せ、首位打者に輝いた。
 
 その後も主軸打者として打線を牽引し、2022年には最多安打(161本)のタイトルを獲得。ところが、2023年は打撃不振に陥り、141試合出場も打率.264、13本塁打、65打点と数字を落とした。
 
 2024年で国内FA権を取得する見込みとなっているが、2023年オフは単年契約を選択。仮にFA宣言となれば、争奪戦に発展する可能性も大いに考えられる存在だ。







原口文仁(阪神タイガース)

・投打:右投右打
・身長/体重:182cm/93kg
・生年月日:1992年3月3日
・経歴:帝京高
・ドラフト:2009年ドラフト6位
 
 2023年に日本一を達成した阪神タイガースで、主に代打の切り札として活躍している原口文仁。2024年中の国内FA権取得が濃厚だ。
 
 帝京高では、強打の捕手として3年時に高校日本代表にも選出。ドラフト会議では、阪神から6位指名を受けてプロ入りした。
 

 
 入団後はしばらくファームで経験を積んでいたが、2012年に椎間板ヘルニアを発症。同年オフに育成契約へ移行となった。
 
 翌年以降も度重なる故障があったが、2016年4月に支配下へ復帰。念願の一軍デビューを飾ると、そのまま一軍の正捕手格に定着した。同年は月間MVP受賞、オールスターゲームにも初出場。107試合に出場し、打率.299(規定未満)、11本塁打をマークした。
 
 翌2017年からは、打撃を活かすために一塁のポジションも兼任。2018年には82試合出場で打率.315を記録し、代打の切り札としての地位を確立した。
 
 2019年1月に大腸がんの発症を公表したが、同年6月に一軍へ復帰。サヨナラ安打を記録するなど印象的な活躍を見せ、「プラスワン投票」でオールスター選出。ここでも2戦連続本塁打を放ち、最高のパフォーマンスを発揮した。
 
 その後もチームに欠かせない戦力となり、2023年のリーグ優勝・日本一にも貢献。2024年1月には、大腸がんの完治を報告した。持ち前の打棒を発揮すれば、特にDH制のあるパ・リーグ球団から注目されるだろう。



 



 



 

 
【了】