リセットボタンといえば、押せばシステムが強制再起動する電化製品の裏側にある小さなボタンのこと。機器によっては利用頻度が低いものの、往年のゲーム機では進行状況が芳しくないと躊躇なく押すものでした。「生活をリセット」のように、一般用語としても定着しています。
そのリセットボタン、iPhoneにはありません。一部の電化製品で見かけるように、小さな穴へ細いピンを挿し込み10秒待つ、といった見えにくいリセットボタンもありません。
ただし、リセットボタンと同等の効果を持つ操作方法が用意されています。iPhone 8以降のモデルの場合、音量を上げるボタンを押してすぐ放し、音量を下げるボタンを押してすぐ放したあと、Appleロゴが表示されるまで10秒ほどサイドボタンを押し続けます。iPhoneがまったく反応しない(フリーズ状態)、画面に何も表示されない、といったときに有用です。
ソフトウェア的なリセット機能も用意されています。「設定」→「一般」の順に画面を開き、画面下部にある「システム終了」ボタンをタップします。次の画面でスライダーを右方向へ動かせば、システム(iOS)が終了してリセットと同じ効果を得られます。
なお、「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」画面にある「リセット」ボタンは、ネットワークやキーボードの変換学習など、システムに記録されているジャンルごとの設定情報を初期化するためのものです。リセットボタンとは似て非なるもの、これまで蓄積されたシステム情報が失われかねないため、利用するときは慎重に判断しましょう。