股割りティーをするロッテ・金田優太[撮影=岩下雄太]

◆ 楽天・鈴木大地らと自主トレ

 「体力的にもキツかったので、あまりうまくいかなかったというのが一番でした」。

 ロッテ・金田優太はプロ1年目の昨季、ファームで70試合に出場して、打率.201、0本塁打、15打点という成績だった。6月終了時点で打率.134(134-18)だったが、7月以降は打率.295(95-28)、7打点で、7月は月間打率.346(52-18)、9月も月間打率.296(27-8)とシーズンが進むにつれて徐々にプロの投手に対応していった印象だ。本人も「前半戦にずっと出させてもらってピッチャーの球を見てきたので、少し慣れたのかなと思います」と振り返った。

 1年目を反省してこのオフは「試合にも出ながらだったので、体づくりも満足にできていなかった。オフはウエイトをメインでやりました。走り込みも自主トレ先でたくさんやりましたし、自主トレ先でオリジナル的なメニューもたくさんあって、体が強くなったなと感じました」と、楽天・鈴木大地らが行っている自主トレに参加した。

 鈴木大地のトレーナーが浦和学院に来ていて、そこで繋いでもらい自主トレに参加することになった。金田は鈴木大地について「ずっと試合に出ている選手ですけど、朝から夜練習までやっていて、成績を残している選手でもこれだけ練習をやるんだなと思って驚きました」と、プロ通算1459安打を放つ鈴木の練習量に衝撃を受けた。

 鈴木といえば、ロッテ時代どんなことがあっても常にポジティブで前向きに、ひたむきにプレーしていた。「技術は当然学びましたし、泊まる場所もあんまりプロ野球選手らしくない環境で、他の選手もいたんですけど、全員で雑魚寝生活をしていました。いい意味でプロ野球選手らしくない生活をしていました。大地さんも口にしていましたけど、“この時期は初心に帰る”と言っていたので。そういうことは大事にしているのかなと思いました」。

◆ 春季キャンプでも猛練習

 春季キャンプが始まってからは、“強化組”として、午前中はウエイトトレーニングを中心に練習し、午後からはひたすら打ち込み。徹底的に鍛え抜くキャンプになっている。

 「チームの方針でも強化組という形でやらせてもらっているので、数もそうですし、全体練習からコーチから教えてもらったりしています。教えてもらったことをできる限り時間いっぱいやっていこうという感じです」。

 今取り組んでいることをシーズンに繋げていく。「結果を出すことが一番ですし、一軍でやらないと意味がないので、一軍に上がれるように。ファームスタートになっても、ならなくても結果にこだわってやっていきたいと思います」。

 そして、プロ2年目の今季は「一軍出場が一番ですけど、去年と変わった姿を見せられたらいいなと思っています」と意気込む。

 「守備でも大地さんのところでたくさんやって、根元さん、三木さんからも教えていただいて、練習ではいい形でできています。バッティングもいい感じなので実戦で結果を出していきたいと思います」と決意を述べた。

 「目標は一軍の試合に出られるように頑張っていきたいです」。自主トレ、春季キャンプでもハードなトレーニングを積んでいるが、その先に一軍出場が待っているはずだ。

取材・文=岩下雄太