映画『室町無頼』(2025年1月17日公開)の製作発表会見が11日に都内で行われ、大泉洋、長尾謙杜、松本若菜、北村一輝、柄本明、堤真一、入江悠(監督・脚本)が登場した。

  • 大泉洋、長尾謙杜、松本若菜、北村一輝、柄本明、堤真一、入江悠

同作は垣根涼介氏による同名小説の実写化作。1461年の応仁の乱直前の京を舞台に、己の腕と才覚だけで混沌の世を泳ぐ自由人・蓮田兵衛(大泉)がひそかに倒幕と世直しを画策する。天涯孤独で棒術の才能を発揮する才蔵(長尾)や、個性たっぷりのアウトローたちを束ね、かつての悪友・骨皮道賢(堤)率いる幕府軍への戦いに挑む。北村は大名の名和好臣、松本は高級遊女の芳王子、柄本は棒術の達人である唐崎の老人を演じる。

■映画『室町無頼』主演・大泉洋の母親の誕生日

大泉と堤は、かつての悪友で対立する役に。堤は「2人で酒を酌み交わすシーンがあるんですけど、やってて楽しかったです」「洋ちゃんとは前の(共演の)時もそんなにガッツリという感じではなかったので、ゆっくり芝居できたのはそこが初めて。緊張もしたんですけど印象深いシーンになりました」と振り返る。真面目な作品だったために「そういう(コメディの)感じが微塵もない2人のシーンは新鮮で楽しかったですね」と語った。

大泉も「堤さんと腐れ縁の男、悪友同士なんていう役ができる日が来るとは思ってなかったので本当に光栄でした」と心境を明かす。「監督の思いつきで足された立ち回り」が印象深かったそうで、「『やっぱ、2人の一騎打ち見たいですよね』と言って、できた立ち回りが本当に大変でした。僕も大変でしたけど、やっぱり幸せでした。『いや、堤真一と戦ってるよ』みたいなね」としみじみ。

「普通、堤真一と大泉洋が戦ったらもう100%負けるでしょって感じだったけど、まあ、そう簡単には負けないです。互角に戦えるわけですけど、もう母に連絡したかったですね。『母さん、堤真一と戦ってるよ』って」と語り、「今日、母誕生日なんです」と明かすと、会場からは拍手が起きる。「いいよ、そんな話は!」とツッコむ堤に、大泉は「いい報告ができる」と喜んでいた。

また「大泉洋史上1番かっこいい役」という触れ込みに、大泉は「東映さんはね、私にも『大泉洋史上1番かっこいいですから』ってしたり顔で言ってくるんですけど、私はそんなにかっこいい役とかないので、すぐそうなっちゃうんです。だいたいかっこわるいわけですから」と苦笑。「男が憧れるわかりやすくかっこいい人じゃないでしょうかね」「だからできれば今後はずっと蓮田兵衛を演じていきたいんですけども、それ以外の役はやりたくないぐらいなんですね。名前も蓮田兵衛にしていいぐらい」と役を気に入っているようだった。

会見の最初には、「室町時代とは違うわけですけど、現代もどこかに閉塞感を感じたり、政治に違和感を覚えたりとかという時代でもある中で、この物語を読み終わった後の痛快さというか、気持ちよさみたいなものは大きかった」と作品の印象を表していた大泉。最後にも「どこか今の時代にも通じる映画だと思います。観ていただいたら、自分でも、明日からアクションを起こしたくなるとか、そんな映画じゃないかと思います」と呼びかけた。

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