紅白戦の1回表に右前打を放つ紅組の2番・石上

DeNA紅白戦(7イニング制・特別ルール)

● 白組 3 - 8 紅組 ○

<2月10日・ユニオンですからスタジアム宜野湾>

 DeNAのドラフト4位・石上泰輝内野手(22=東洋大)が10日、チーム初実戦となった紅白戦で5打数3安打と大活躍した。

 紅組の「2番・二塁」でスタメン出場。初回の第1打席は無死一塁で白組先発・小園と対戦し、カウント2-1後の4球目を右前へ弾き返し無死一、三塁の先制機を演出した。イニング先頭だった4回の第3打席は、2番手・徳山から中前打を放ちマルチ安打をマーク。6回の第5打席は育成左腕のディアスから痛烈な右前打を放ち、プロ入り初実戦でいきなり猛打賞を記録した。

 遠投120メートルの強肩と50メートル5秒9の俊足が売りの内野手だが、ここまでのキャンプでは打撃面でのアピールが際立っている。6日に行われたライブBP(実戦形式の打撃練習)では、救援左腕の石川から逆方向弾となる左越えソロを放ったあと、救援右腕の中川虎からは体勢を崩されながらも右前打を放ち巧みなバットコントロールを披露。左投手も苦にしない打席での対応力が光る。

 守備力は前評判通りで、この日の紅白戦では5回裏からポジションを遊撃へ移し、二塁と合わせ計5度の守備機会を無難に処理。攻守両面でアピールに成功した。主戦場とする遊撃のポジションは絶対的なレギュラーが不在。ルーキーが開幕スタメンの座を射止める可能性は十分にある。「続けていけるように頑張ります」が口癖の謙虚な背番号44。今後の実戦からも目が離せない。

(取材・文=上村祐作)