ロッテの石垣島春季キャンプ第2クール3日目となった9日、この日も朝から雨が降っていため午前中は室内練習場で行い、午後からグラウンドでライブBPが行われた。
この日ライブBPに登板したのは、二木康太、今季から育成選手として加入した二保旭と吉田凌、東妻勇輔、土肥星也の5投手。
東妻は昨年11月に行われた秋季練習で「クイックで投げた時の平均球速をもうちょっと強くするのと、フォークの安定感を増す、左バッターの内に食い込むボールを作る、その3つですね」と、課題を持って取り組み、シーズンオフもその課題に向き合った。
キャンプ初日となった1日には「秋に言った通りです。左バッターの内に食い込むボール、右にも内に食い込むボール、しっかり空振りを取れる外に曲がるボールをメインに。左の被打率が高かったのが課題だったので、逃げていくだけじゃなくて、突っ込めるボールを課題に練習してきた。今日もいいところに決まっていたので、それはいい成果が出ているのかなと思います」と、取り組んできたことをブルペンで発揮。
この日のライブBPでは上田希由翔、松川虎生、池田来翔、小川龍成に対し、20球を投げ、安打性の当たりは1本、空振りは3球だった。
カットボールについて「ちょっと沈んちゃったんですけど、いいコース、角度で入っていた。右バッターの外にも何球か試して、全然良かったので感触的には悪くなかったです。ラインは出しやすかったので、練習の成果かなと思います」と自己評価。
「右、左打者にもカットの使い方、メインは左にしたいんですけど、抜けていくボールじゃなくて、しっかり指のかかった引っかけのボールだったので、ミスする方向としてもそっちの方がいいのかなと。外抜けしちゃうとそれが痛打されるので、内に食い込むボールもそっちの方がいいのかなと。ミスの仕方もそっちの方が、あとは修正をどうやってできるかだと思います」。
フォークに関しても「今日は良かったですね。高さを間違えていなかったので、全部ゴロになりましたし、空振りは取れていないですけど、球種を交えて行ったら空振りも取れると思うので、いい高さには投げられたかなと思います」と手応えを掴んだ様子。
3人目の池田、4人目の小川に対してはクイックで投げた。「今日は自分の中で溜め気味、少し遅く投げたんですけど、それでもそれなりに打者が刺されていたので、このスピードでも十分なんだなと感じました」と振り返った。
昨年秋から取り組んできたことに一定の手応えを感じているのだろうかーー。「今日もBPですけど、全部ゴロアウト、ヒットでもゴロヒット、フライがあまりなかったので、下に潜られていないというところで自分の良さが出ていると思う。もっと精度良くキレ良く投げられれば、空振りも出てくると思うので、それは良かったかなと思います」取り組んできていることを練習試合、オープン戦で出していき、その先に自身初となる開幕一軍が待っている。
◆ 吉田凌もライブBPに登板
オリックスから今季育成選手として加入した吉田も、ライブBPに登板。「最初にしては良かった方かなと思います」。吉田は上田、松川、池田、小川に対し、21球を投げ、安打性のあたりは2本だった。
「全体的にある程度、ゾーンにも投げられましたし、真っ直ぐも自分が思った感じの真っ直ぐを投げきれたので、一発目にしては良かったのかなと思います」と納得のいく投球内容。
今後に向けて「結果にこだわって、そこだけを意識してやっていきたいと思います」と決意を述べた。
取材・文=岩下雄太