2月7日、サントリーは「サントリージン 翠(SUI)」の戦略説明会を開催した。大阪工場に55億円の投資を行い生産能力を向上させるとともに、「ROKU <六>」の数量限定商品発売や「翠ジンソーダ缶」リニューアル、平野紫耀さん出演の新CMで市場規模拡大を目指す。
大阪工場に55億円の投資、ジンの生産は2倍に
2月7日、サントリーは渋谷ヒカリエで「サントリージン 翠(SUI)」の戦略説明会を開催した。
国内のジン市場は、2017年比で約190%と大きく伸長している。同時に国産ジンの構成比は2017年の26%から2023年には65%に上昇しており、現在では輸入ジンのボリュームとの逆転現象が起きた。これは、サントリーが国内ジン市場を大きく牽引した結果と言えるだろう。
だがウイスキーとジンの市場規模比は、グローバルでウイスキーの約16%に対し、日本では約4%。国内におけるジン市場はまだまだ可能性を秘めている。サントリーは、2030年には現在の2倍以上の市場規模を目指すという。
サントリー 執行役員 RLS事業部 塚原大輔氏は「国内におけるジン市場を創造、拡大していくことが我々サントリーの使命だと考えております」と意気込みを見せる。
そのための施策として、まずサントリー大阪工場に55億円の投資を行い、生産能力を強化を行うという。投資内容はスピリッツ・リキュール工房の建て替え/新設、浸漬タンク5基の新設、蒸溜窯4基を更新、開発生産設備の新設と多岐にわたる。これによって工場全体の生産能力は2.6倍に、ジン原料酒の生産能力は2倍に増強される見込みだ。
ROKU <六>から桜を感じる数量限定商品が発売
マーケティング戦略においては、サントリージンの2大ブランド「ROKU <六>」と「翠 (SUI)」を両輪とし、品質価値向上とユーザー拡大を目指す。
ジンの味わいを形成する伝統的な6種のボダニカルのほか、6種の和素材を使った「ROKU <六>」は、販売開始から急成長し、現在グローバルにおける高価格帯ジンで世界No.3のポジションを獲得している。今後は、「旬を味わえる贅沢なジン」をコンセプトとしたマーケティングを日本でも強化する予定だ。
その一環として2月20日(火)に発売されるのが、「ROKU <六> SAKURA BLOOM EDTION」700ml。「ROKU <六>」ブランド初の数量限定商品であり、桜花・桜葉の原料酒をブレンドすることで桜餅のような上品で甘い香り、豊かな桜を感じる味わいを実現した。希望小売価格は5,000円(税別)。
リニューアルした「翠ジンソーダ缶」は非加熱製法がウリ
一方、居酒屋メシに合わせる食中酒として新しいカテゴリを切り開いた「サントリージン 翠(SUI)」は、2020年比で販売金額が約10倍に伸張。ユーザーからの「自然で清々しい」味わいという評価を受け、「いと清々し。翠ジンソーダ」という新メッセージを打ち出す。
加えて、「翠ジンソーダ缶」をリニューアル。缶詰後の加熱殺菌を行わないことで香味変化を防ぎ、中身品質を向上させる「非加熱製法」を新たに採用し、より柚子香が際立つ味わいを実現した。同時に、缶にも爽やかさを強調した新デザインを採用した。
飲食店向けには、飲食時の品質向上に向けた取り組みを行う。ビール樽生アドバイザーとの協働による品質フォローや、店舗への作り方ステッカーの配布、飲食店向けの特製「<翠 (SUI)>1.8Lペット」は、「翠ジンソーダ缶」同様に柚子の風味を高めた味わいにリニューアルする。
塚原氏は最後に、「『ROKU <六>』と『翠 (SUI)』が牽引して、日本のジン市場を創造することで、創業以来の志である洋酒文化創造に邁進していきます。もちろん、簡単な挑戦ではないと理解しております。ただし、創業者・鳥井信治郎のDNAである“やってみなはれ”精神で、日本のお客様にジンの魅力を知っていただき、ファンになっていただくということを、我々としては強く思い、この挑戦に向かって邁進してまいりたいと思います」と述べ、発表を締めくくった。
新CMに起用された平野紫耀さんが会場に
さらに、サントリージン「翠 (SUI)」のCMも刷新された。東京03の角田晃広さんに加え、新たに起用されたのはNumber_iの平野紫耀さん。2月10日(土)から全国にて順次オンエアを開始する。
会場に現れた平野さんは、「角田さんは“はじめまして”だったんですけれど、すごく気さくに話しかけてくれて、楽しく撮影させていただきました。セットがご飯屋さんだったんですけど、美味しそうな香りが終始漂っていて、ずっとお腹ペコペコの状態でしたね」と現場の雰囲気について話す。
「だんだん(角田さんとの)距離も縮まっていき、アドリブとかも始めちゃったり、監督も全然カットかけてくれなかったりしてね、後半になるにつれ、現場がどんどんアットホームな感じになっていたのを覚えています」(平野さん)
リニューアルした「翠ジンソーダ缶」の味わいについては、「この間、中華と一緒に飲んでみたんですけど、翠ジンソーダを飲みながらだと後味が毎回爽やかで、香りもすっきりして、毎回リフレッシュされるような感じで、大盛りも完食できちゃいました」と感想を披露。
最後に「これから“新・清々しい人”ということで、僕の新しいCMが放送されると思いますので、ぜひ楽しみにしていただきたいのと、翠ジンソーダを飲んで、本当に幸せな清々しい日々を送っていただけることを願ってます」と消費者にメッセージを送った。