人と話すのを苦手に感じていませんか。「言いたいことがあるのに言えない」「自分の話がつまらないと思われていないか心配」など、考えれば考えるほど苦手意識が強まってしまいますよね。
本記事では人と話すのが苦手な人について、詳しい特徴や原因、デメリットに対処法を紹介。会話に困った際に使える質問・話題の例や、相手が会話が苦手な場合にどうすればいいかもまとめました。
人と話すのが苦手な人の特徴や原因とは
人と話すのが苦手と言っても、そのタイプや原因はさまざまです。個々の性格や生活リズムが影響していることもあります。
「話すのが苦手かも?」と感じている人は、下記に当てはまる項目がないか確認しましょう。克服するための第一歩は自己認識です。
すぐに緊張してしまう
人は緊張すると、普段の生活では見られない変化が身体に出てしまうことがあります。緊張の表れ方は人によってそれぞれ違います。頭が真っ白になる、心臓の音が激しくなる、声や手が震えるなどが緊張したときの代表的な例です。
人前で発言しようとしたときに緊張してこれらが出ると、うまく話ができなくなります。
自分に自信が無い
自分に自信がないことも、人前で話すのが苦手な人の特徴です。
「自分の話で相手が不快に感じていないだろうか」「自分の話が変な伝わり方をしてしまわないだろうか」などと不安が募ると、話をすることに恐怖心を抱いて、会話への参加も避けてしまいます。
視線を合わせるのが苦手
人と視線を合わせるのが苦手な人は、人と話すのも苦手な傾向があります。
目が合うのが恥ずかしい、または怖いなどの理由から視線を合わさずにいると、相手側も「視線を合わせてくれないから話をしにくい」「嫌われているのかな」などと思ってしまい、お互いにうまく話を進めることが難しくなります。
ネガティブな思考に陥りがち
ネガティブな思考を持つと、発言や行動もネガティブな内容になりやすいです。
「どうせ自分の意見なんて…」「今、この発言をしたところで結果は変わらない」などの考えを持つと、人との話を避けたり、手短に終わらせようとしたりしてしまいます。
自分の話ばかりしてしまう
人と話すのが苦手というのは、口数が少ない人のことだけを示すわけではありません。
人の話を聞くことをせずに、ついつい自分の話ばかりをしてしまう人も、人と話すのが苦手と言えるでしょう。
初対面の人が苦手、人見知り
家族や付き合いの長い人とは不自由なく話せるのに、初対面の人とは会話が弾まないという経験はありませんか。
話し相手の性格などの情報が少ないと、コミュニケーションをとるのにちゅうちょしてしまい、うまく話を進めるのが困難なこともあります。
周りのことに対して関心がない
自分以外のことに興味や関心がない人は、新しい情報を入手しようと思わないので、人と話すことにも消極的になります。
一匹狼と呼ばれるような、一人でいることを好む人も、この特徴が当てはまります。
外に出ることがなく、人と話す機会がない
外出が少なく家に引きこもりがちになると、人と話すことが無くなります。何事も、機会がないとどんどん不慣れで苦手になってしまうものです。
人と話すのが苦手だと困ること
人と話すのを苦手としていると、自分にとって不利益な状況になることがあります。
他者への印象が悪くなる
人と話すのが苦手だと、自然と口数が少なくなります。
口数が少なくてもその場にうまく入れていればいいのですが、相づちもあまりなく、無表情な状態が続くと、周囲から「機嫌が悪いのかな」「関心がないのかな」などと思われるようになり、良い印象を与えることができません。
情報についていけなくなる
昨今、情報の入手手段はインターネットなどに頼ることが多いですが、学校や会社など、コミュニティー内での情報交換は口頭でのやりとりが主となります。
人と話すのが苦手だと、口頭伝達が回ってこないこともあり、グループ内で自分だけ取り残されてしまう可能性があります。
楽しい空間に誘ってもらえなくなる
人は、他人と楽しい時間を共有したいと思うものです。どうせ一緒に過ごすなら、何事も一緒に楽しんでくれる人の方が好まれるでしょう。
しかし人と話すのが苦手だと、「この人と一緒にいても楽しくない」と思われてしまい、楽しい集まりにも呼んでもらえなくなってしまう可能性があります。
人と話すのが苦手なことを克服する方法
人と話すのが苦手といっても、簡単にあきらめる必要はありません。できることからチャレンジしてみると、意外にも会話が進むようになります。克服するための方法をいくつかご紹介します。
話すのが上手な人をまねする
話すことに限らず、まねすることは上達への一歩です。
上手な人のセリフをすべて覚えたりする必要はありません。話すタイミングや、スピード、言葉の選び方を注意してみてみると、会話の中心にいつもいる人の技術が分かってきます。
笑顔を意識する
相手が笑顔だと、こちらも不思議と笑顔になったり、優しい気持ちになったりしませんか。反対に、思い詰めた顔のまま話を進めると、周りの人も深刻な表情になってしまうものです。
そこで、できる限り笑顔を意識して話をしましょう。また他の人が話をしているときにも、笑顔で話を聞いてあげるようにしましょう。
ただしシリアスな場や謝罪の場に笑顔だと、ふざけていると思われてしまう可能性もあるので、場の空気を見極める必要はあります。
結論から先に話す
自分の話を相手に理解してもらうためのテクニックの一つです。人の集中力には限りがあるので、話を聞いているようでも、話が長くなればなるほど、最後の方では内容が抜け落ちている経験があるかと思います。
そこで大事なのが、自分が最も伝えたい結論を先に言うことです。そうすれば、結論の後に話すことが長くなっても、自分が結局何を言いたいのか相手にきちんと伝わります。
相手の意見に興味を持つ
会話は相手とのキャッチボールです。相手が話しているとき、相手の意見に興味を持たなければ、一方的な話で終わってしまいます。
高度な返答をする必要はありません。相手の話に興味を持つようにすると「へぇ」「なるほど」といった感嘆の言葉が自然と出てくるでしょう。この言葉があるだけでも、話し手は「自分の話を聞いてくれているんだ」と満足して、気分よく話を続けることができます。
興味を持って聞き続けると、感嘆語の他にも「それでそれで?」「これって○○ってこと?」など、具体的な疑問や質問も湧いてきて、より会話が続くようになるでしょう。
ポジティブな言葉を選ぶ
ポジティブな言葉は、話をする側と話を聞く側の、両方の気持ちを前向きにしてくれます。
「知らない」「できない」とすぐに否定の言葉を使わずに、「それは初耳でした」「〇〇ならできる」などとポジティブな言葉を使うと、会話も思考も前向きに進んでいくでしょう。
簡単な質問から始めてみる
「人と話す」ということは、「自分がうまく話をする」とイコールではありません。加えて、相手に気持ちよく話をしてもらうことも大事な要素です。
思いついたところから簡単な質問を投げ掛けてみて、相手の話を引き出してみましょう。
色んな人との会話に参加する
学校の友達や先生、会社の同僚や取引先など、相手との関係性や場面によって、話し方や話題は変わってきます。さまざまな状況での会話に参加すると、対応力も上がり自信につながります。
人と話すのが苦手な人に役立つ、質問や話題の例
人との会話は急に上達するものではありません。あらかじめ話題を準備しておくと、不安を解消して会話にのぞむことができます。ここではいろんな場面で使用できる会話の例をご紹介します。
天気や気温、季節の話題
会話の例としてよく用いられるのが天気の話題です。「いい天気ですね」「急に寒くなりましたね」というその日の気候の話や、「〇〇公園の桜が見頃になりました」「今年の冬は暖冬のようですね」といった季節感をふまえた話題は、誰にでも使え、とても便利です。
流行やニュースになっていること
流行やニュースで取り上げられるタイムリーな情報は、その時期において多くの人の関心を集めています。
内容を深堀りしなくても「最近、〇〇が流行っているみたいですね」「〇〇のニュース、見ましたか?」という一言があるだけで、会話を進めることができます。
相手の髪型やファッション、身に着けているもの
話し相手の髪型やファッションについての話題も有効です。ただし、基本的には褒めたり、共感したりすることが大切です。
髪型やファッションは会話相手の好みが表れたものなので、「似合っていない」「ダサい」などと言ってしまうと、コミュニケーションの構築が難しくなります。
家族や子ども、ペットの話
自分の好きなものや愛してやまないものの話は尽きることがありません。家族やペットの話をすると、いつのまにか朗らかな表情になることがあるくらいです。
ただし、結婚や子どもがいるかいないかといった話はデリケートな内容でもあります。無理に聞き出そうとはせずに、相手の人が話を始めたら内容を広げて聞くようにしましょう。
フリートークのテーマ一覧 - 仕事や恋愛で盛り上がる話題23選に会話のコツも
人と話すのが苦手な人と出会った時に気を付けるポイント
自分の周りに、あまり会話したことが無い人や、話をしても長続きしない人はいませんか。ひょっとするとその人は、人と話すのを苦手としているのかもしれません。
「あれっ、この人は人と話をするのが苦手なのかな?」と思ったときには、以下の点に気を付けて接するようにしましょう。
話し終わるまで待ってあげる
人と話すのが苦手な人は、自分が話し手になることや、自分の話している内容に自信を持っていないことが多いです。
そこで、話し始めから終わりまで遮ることなく、じっくりと聞いてあげましょう。また、話している途中に「うん、うん」と相づちを打って優しく見守ると、話し手側も安心して話ができます。
頭ごなしに否定しない
話の内容を否定すると、話し手側の人間性までも否定しているように錯覚させることがあります。
納得のいかない内容の話であっても「〇〇の部分はわかるけど、○○については、私はこう思うかな」などという風に、優しく接し、頭ごなしに否定することは避けましょう。
人と話すのが苦手でも、克服するとより充実した日々が待っている
普段からメールやLINEを使う人が多くなり、仕事でもチャットツールの導入が進んでいますが、コミュニケーションの基本は、やはり対面での会話と言えるでしょう。
会話に慣れて、いろんな場面で不自由なく人と話ができるようになると、人間関係が豊かになり楽しい日々を送れるようになるはずです。苦手意識がある方は、今回紹介した方法をぜひ実践してみてください。