ルノー「カングー」に150台の限定車「カングーヴァリエテ」が登場する。今度の限定車はフランス産の赤ワインを連想させるボディカラー「ルージュ カルマンM」が特徴。ワインのように深みのある赤なのかどうか、さっそく実物を見てきた。発売は2月22日だ。

  • ルノー「カングーヴァリエテ」

    ルノー「カングー」に赤の限定車が登場!

カングー限定車「ヴァリエテ」の特徴は?

カングーはルノーのMPV(マルチ・パーパス・ビークル)。日本では2023年3月、14年ぶりのフルモデルチェンジを経た新型(通算3世代目)が発売となった。

現行型カングーの日本仕様は「クレアティフ」「インテンス」「ゼン(受注生産)」の3グレード展開。クレアティフはブラックバンパーやダブルバックドアなどを装着した日本専用の特別な仕様だ。エンジンは1.3Lガソリンターボエンジン(ルノー/日産/三菱アライアンスとダイムラーの共同開発)と1.5Lディーゼルターボエンジンの2種類。

選べるボディカラーはグレードによって異なるが、暖色系は黄色とブラウンだけだった。そこに登場するのが限定車の新色「ルージュ カルマンM」だ。ルノー・ジャポンによると「ボルドー地方の美しいブドウ畑の風景と重なるボディカラーが特徴」とのこと。ボルドー地方はフランス北東部に位置する世界的なワイン産地である。

  • ルノー「カングーヴァリエテ」
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  • 「カングーヴァリエテ」のエンジンはガソリンのみ。特別装備は「マルチルーフレール」「スマートフォンワイヤレスチャージャー」「パーキングセンサー(フロント、サイド、リア)」「イージーパーキングアシスト」「17インチアロイホイール(カラーバンパー仕様)」。この赤のボディカラー、本国にはもともとあるものだが、日本の現行型カングーでは今回が初登場となる

現行型カングーの「ヴァリエテ」が登場するのは今回で2度目。最初のヴァリエテのボディカラーは「はたらくクルマ」っぽいグレーの「グリアーバン」だった。カングーでは限定モデルで新色が登場するのが恒例となっている。現行型でもどんどん増えていくはずだ。

今回のヴァリエテでは、ボディ同色バンパーと黒バンパーが選べる。ボディ同色バンパーはアロイホイール、黒バンパーは「鉄チン」(スチールホイール)との組み合わせとなる。

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  • 「カングーヴァリエテ」の価格は「カラーパンバー仕様」(ボディ同色バンパー)が427万円、「ブラックバンパー仕様」が420万円。写真はカラーバンパー仕様

新しいカングーヴァリエテは2月22日に発売となるが、すでに値段も発表となっているので、ルノー正規販売店に行けば商談に応じてくれるはず。受注期間が設定されているわけでもなければ抽選販売なわけでもないので、基本的には早い者勝ちだ。この色が気に入ったのであれば、早めにお店に出向くことをオススメしたい。

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  • ルノー「カングーヴァリエテ」
  • 「カングーヴァリエテ」の車内

新型カングーの販売状況は?

現行型カングーが日本で発売となってからもうすぐ1年だが、ここまでの手ごたえはどうなのか。ルノー・ジャポンに聞いてみると、「すごくはじけている(期待を上回る勢いで売れている)わけでもないんですが、かといってダメなわけでもありません。普通に売れているといいますか……落ち着いている感じですね」とのこと。ここ最近、日本市場に欧州産MPVが増えている(リフター、ベルランゴ、ドブロ)ことも、カングーの販売に影響を与えているようだ。

カングーが初代から2代目にフルモデルチェンジした際には「こんなに(サイズが)大きくなっちゃって……」という反応があったそうだが、今回の2代目→3代目のフルモデルチェンジでもネガティブな反応は出ているという。いかにも商用車然としていた2代目に比べ、そもそも乗用車としての乗り方を基本として作った3代目は少し真面目というか、顔がカワイイ系からカッコいい系に変わったりとイメージを変えた部分がある。そのあたりに賛否両論が出ているのは間違いなさそうだ。いい意味でキャラが立ったクルマなので、どう変えたとしてもネガな反応が出てしまうのは仕方がないのかもしれない。

ただ、3代目は乗用車として作りこんだだけに品質は「ものすごくよくなっている」し、「時間とともに受け入れていただけるのでは」(ルノー・ジャポン)とのことだった。

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