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いよいよ球春到来を迎えた2024年シーズンのプロ野球。レギュラーシーズンに向けて各球団がスタートを切ったが、チームの躍進には若手選手の底上げが不可欠といえるだろう。そこで今回は、今季のブレイクが期待されている中日ドラゴンズの若手有望株を紹介する。
仲地礼亜
・投打:右投右打
・身長/体重:177cm/83kg
・生年月日:2001年2月15日
・経歴:嘉手納高 - 沖縄大
・ドラフト:2022年ドラフト1位
2022年ドラフト1位で入団した仲地礼亜。プロの水に慣れた2024年は、先発ローテーションへの定着が期待されている。
沖縄大では3年時に全国大会の舞台で好投を見せ、一躍注目の存在となった仲地。迎えたドラフト会議で中日ドラゴンズから1位指名を受け、沖縄県内の大学から初めてのドラフト指名選手となった。
ルーキーイヤーから一軍デビューを果たすと、7月26日のDeNA戦で6回無失点の好投を披露し、プロ初勝利をマーク。同年は最終的に9試合(43回1/3)を投げ2勝5敗、防御率4.98を記録。
ファームでは9試合(49回1/3)に登板し4勝2敗、防御率3.65とまずまずの数字。オフには台湾で行われたウインターリーグに参加するなど、鍛錬を積んだ。
最速152キロの直球に多彩な変化球を操る本格派右腕。チームは12球団でも屈指の投手陣を誇るが、さらなる底上げには仲地のブレイクが必要不可欠となるだろう。
上田洸太朗
・投打:左投左打
・身長/体重:184cm/91kg
・生年月日:2002年9月6日
・経歴:享栄高
・ドラフト:2020年育成選手ドラフト2位
育成出身の技巧派左腕・上田洸太朗も、2024年のブレイクが期待される選手の1人だ。
享栄高から2020年育成選手ドラフト2位で中日ドラゴンズに入団した上田。ルーキーイヤーから二軍で好成績をマークするなど、高い潜在能力を見せつけた。
高卒2年目の2022年には、念願の支配下契約を勝ち取った。同年は一軍で8試合に先発登板し、1勝5敗、防御率2.83の成績。黒星こそ先行したが、安定した数字を残した。
翌2023年はリリーフに回り、13試合の登板で防御率4.50を記録。一方、二軍では主に先発として11試合(51回2/3)を投げて3勝3敗、防御率4.18の数字を残した。
オフにはドミニカ共和国、台湾のウインターリーグに立て続けに参加。また、新球種ツーシームの習得に努めるなど、レベルアップに励んだ。2024年の起用法は未定だが、万能投手として、一軍でフルシーズンの活躍を見せたい。
田中幹也
・投打:右投右打
・身長/体重:166cm/68kg
・生年月日:2000年11月28日
・経歴:東海大菅生高 - 亜細亜大
・ドラフト:2022年ドラフト6位
ルーキーイヤーは開幕スタメンが濃厚となりながらも、直前で無念の長期離脱を強いられた田中幹也。オープン戦では光るものを見せていただけに、2024年こそはレギュラー奪取が期待される。
亜細亜大では1年春から二塁のレギュラーに定着すると、1年生ながら大学日本代表に選出。3年時からは正遊撃手を担い、4年春のリーグ戦では驚異の1試合6盗塁を記録した。
ドラフト上位候補との呼び声も高かったが、6位指名で中日ドラゴンズに入団が決定。
プロ1年目は春季キャンプから一軍に抜擢され、オープン戦では一時首位打者に立つなど、8試合の出場で打率.333(27打数9安打)と猛アピールを見せた。
しかし、3月19日のオープン戦で右肩を脱臼。その影響で右肩鏡視下バンカート修復術を受け、シーズン中の復帰が絶望的となった。
それでも、シーズン終盤にファームで実戦復帰し、8試合に出場するなど順調な回復ぶりを見せている。プロ2年目を迎える2024年は、再び二遊間のレギュラー争いに名乗りを上げたい。
ブライト健太
・投打:右投右打
・身長/体重:184cm/88kg
・生年月日:1999年5月7日
・経歴:葛飾野高 - 上武大
・ドラフト:2021年ドラフト1位
プロ2年目の2023年は、覚醒の兆しを見せたブライト健太。2024年は定位置確保が期待されている。
上武大では4年春にレギュラーの座を掴み、いきなりリーグMVPを受賞。全国大会でも打率.615(13打数8安打)、2本塁打の活躍を見せ、一躍注目の存在となった。
抜群の身体能力を誇る外野手と高い評価を受け、2021年ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団。
ルーキーイヤーは度重なる故障もあって、一軍での出場機会がなく、二軍でも46試合出場で打率.211、3本塁打と寂しい数字に終わった。それでも、翌2023年は開幕一軍入り。打率.241と目立つような数字を残せなかったが、33試合に出場した。
一方、ファームでは57試合の出場で打率.309、7本塁打、25打点、6盗塁の好成績をマーク。同年10 月に行われたみやざきフェニックス・リーグでも打率.328、3本塁打と着実な成長を見せた。
2024年は、春季キャンプから一軍メンバー入り。熾烈な争いが予想されるが、レギュラー奪取を目指すシーズンとなりそうだ。
根尾昂
・投打:右投左打
・身長/体重:177cm/84kg
・生年月日:2000年4月19日
・経歴:大阪桐蔭高
・ドラフト:2018年ドラフト1位
2023年はシーズン終盤に一軍の舞台で見事な投球を見せた根尾昂。満を持してのブレイクに大きな期待がかかる。
大阪桐蔭高時代には、投打の二刀流で甲子園春夏連覇に大きく貢献した。迎えたドラフト会議では、4球団が1位指名で競合。抽選の結果、中日ドラゴンズが交渉権を獲得し、内野手としてキャリアをスタートさせた。
プロ入り後は外野に挑戦するなど試行錯誤したが、思うような結果を残せず2022年シーズン途中に投手へ転向することとなった。
同年はリリーフとして25試合に登板し、防御率3.41を記録。最速154キロを計測するなど、随所にポテンシャルの高さを発揮した。
2023年はファームを主戦場とし、先発投手として経験を積んだ。シーズン終盤には一軍に昇格すると2試合(12回2/3)を投げ、プロ初勝利こそお預けとなったものの、防御率0.71と優秀な数字をマークした。
投手転向3年目を迎える2024年は、春季キャンプ一軍スタート。プロ初勝利に加え、先発ローテーションへの定着を目指すシーズンになりそうだ。
石橋康太
・投打:右投右打
・身長/体重:181cm/94kg
・生年月日:2000年12月7日
・経歴:関東第一高
・ドラフト:2018年ドラフト4位
2023年はプロ初本塁打を放つなど、飛躍の足掛かりを掴んだ石橋康太。正捕手・木下拓哉を脅かす存在になりそうだ。
関東第一高では1年夏に一塁手のレギュラーとして甲子園に出場した。同秋から正捕手を担い、高校通算57本塁打を記録。強打の捕手として注目され、2018年ドラフト4位で中日ドラゴンズに入団した。
高卒1年目から一軍の舞台で先発マスクを経験。翌2020年は一軍出場なしに終わったが、同年は二軍で53試合出場、打率.294、3本塁打、22打点の好成績を残した。
その後は一軍での出場機会を増やせずにいたが、2023年は自己最多の39試合に出場。打率.257、2本塁打と打撃でも光るものを見せた。オフには若手選手が主体となるアジアチャンピオンシップの日本代表に選出され、大会制覇に貢献。
チームには木下拓をはじめ、宇佐見真吾など打撃に定評があるライバルが多いが、正捕手の座を狙いたい。
【了】