2023年6月に発表された、CCCMKHD(CCCMKホールディングス)が提供する「Tポイント」と、SMBCグループ(三井住友フィナンシャルグループ)が提供する「Vポイント」の統合。その新しい「青と黄色の『Vポイント』」(正式名称:Vポイント)が、いよいよ4月22日からスタートすることになりました。これによってどう変わるのか、また、これまでのサービスはどうなるのかについて解説します。
TポイントとVポイントが統合したメリットは?
「Tポイント」は、2003年からサービスを開始した、抜群の知名度と7,000万人ものアクティブユーザーを抱える共通ポイントのパイオニア。一方の「Vポイント」は、三井住友カードの利用で貯まる「ワールドプレゼント」や、三井住友銀行の各種サービスの利用で貯まる「SMBCポイント」が2020年に名称変更され、SMBCグループ共通のポイントとなりました。
Tポイントのアクティブユーザーが7,000万人なのに対して、Vポイントは1,600万人なので、この2つのポイントが統合することで、8,600万人という日本最大規模の会員数を誇るポイントサービスが誕生することになります。
Vポイントは後発ながら、三井住友カードが発行するVisa・Mastercard加盟店でポイントが貯まるので、国内750万店、世界200以上の国と地域にある1億店以上(Visaの場合)で利用できます。一方、Tポイントの加盟店は国内15万店なので、ポイントの統合によって利用できる加盟店が国内外に大きく広がります。
つまり、統合によってVポイントは会員数を大幅に拡大でき、Tポイントはどこでも貯まるポイントに進化できるということ。
企業サイドのメリットは、私たち利用者のメリットにもつながります。これまでは「このお店ではTポイントが貯まる」「あのお店はTポイントに対応していない」など利用するお店を意識する必要がありましたが、今後はVisa・Mastercardのクレジットカードやタッチ決済が利用できるお店であればどこでも、決済するだけで新しいVポイントが貯まるので、お店を選ぶストレスから解放されそうです。これまで加盟店を意識したり、ポイントカードを出したりするのが面倒でポイントを貯めていなかったという人も、新しいVポイントは貯めやすくなると思います。
新しいVポイントの誕生で今までのTポイントとVポイントはどう変わる?
では、今まで利用していたサービスやアプリなどは、どのように変わるのでしょうか?
→Tポイントを利用している人の場合
これまで、プラスチックカードでTポイントを貯めていた人は、Vポイント提携店(従来のTポイント加盟店)で提示することで、今まで通りポイントを貯めたり使ったりできます。
スマホの「モバイルTカード」は「モバイルVカード」に名称を変更します。アプリの名称も「Tポイントアプリ」から「Vポイントアプリ」に変更になります。プラスチックカードと同様にVポイント提携店でポイントを貯めることができ、貯めたポイントをVisa・Mastercardの加盟店でも利用できるので、使える場所が広がります。さらに、三井住友カードに加入することで、Visa・Mastercardの加盟店での決済でポイントが貯まるようになり、加盟店によってはモバイルVカードを提示することでポイントがダブルで貯まるようになります。
→Vポイントを利用している人の場合
クレジットカードや銀行口座からチャージしたり、ポイントを移行して、お店でのタッチ決済やネットショッピングでの決済ができるスマートフォンアプリ「Vポイント」は、名称が「VポイントPayアプリ」に変更になります。今まで通りVisa・Mastercardの加盟店で決済することでポイントが貯まり、新たにモバイルVカードが表示できるようになり、Vポイント提携店でもポイントが貯められるようになります。
「三井住友銀行アプリ」でVポイントを貯めていた人は、ポイントの名称やロゴが青と黄色の新生「Vポイント」に変わりますが、従来通り利用できます。
→TポイントとVポイントの両方を利用している人の場合
VポイントPayアプリ、三井住友銀行アプリ、三井住友カードの利用やポイント残高などを確認できる「Vpassアプリ」などから、モバイルTカードのポイントを連携することで、ポイントが合算できます。合算後はVポイントPayアプリで両方の機能を集約できます。
そのほか、Tカードの電子マネー「Tマネー」は「Vマネー」に、「Tサイト[Tポイント/Tカード]」は「Vポイントサイト」へと、これまでの「T」が付いたサービス名称は、「V」が付くサービス名称に変更になります。
新しいVポイントで何ができる? お得なキャンペーンはある?
新しい「青と黄色の『Vポイント』」は、決済もポイントもVポイントPayアプリに集約して、世界中のVisa・Mastercardの加盟店で利用できます。
これまでは、バーコードを見せてポイントを貯め、決済アプリで支払う流れでしたが、今後はタッチするだけでポイントが貯まって決済もできる、というワンオペレーションの機能を予定しています。
ほかにも、貯めたポイントやチャージ残高の送金や割り勘、親が子どもに送金することでそのお金の状況を見守れる機能も予定しているそうなので、これまでよりも便利にポイントが使えそうです。
4月22日の「青と黄色の『Vポイント』」のサービス開始に向けて、TポイントとVポイントがお得に貯まる合同キャンペーン「カウントダウン祭」が4月21日まで開催中なので、それぞれのポイント利用者は早速、各キャンペーンサイトでエントリーしておきましょう。
Tポイントの場合、提携店でモバイルTカードを提示して買い物することで、キャンペーン期間中のTポイントが2倍になります。キャンペーン期間中に初めてモバイルTカードに登録した人は、初月の買い物ではTポイントが10倍に! なお、付与上限は1カ月あたり500ポイント、4カ月で最大2,000ポイントになります。
Vポイントの場合は、対象のコンビニや飲食店で三井住友カードのタッチ決済で支払うことで、キャンペーン期間中の利用金額の10%がVポイントで還元されます。付与上限は1,000ポイントで、「Oliveフレキシブルペイ(クレジットモード)」、「三井住友カード VISA/ Mastercard(NL)」、「三井住友カード VISA/ Mastercard」などの対象カードでの利用に限ります。
そのほか、三井住友カードの新規入会キャンペーンで最大18,000円相当がもらえる特典もあるので、三井住友カードをまだ利用していない人はこの機会に入会を検討してみるのもよいかもしれません。
「青と黄色の『Vポイント』」のスタートに向けて、カウントダウンが始まりました。これによって、他のポイントにも動きがありそうなので、今後もポイント情報には注目です。