トヨタ自動車の「ハイエース」を「趣味」に特化してカスタムしたキャンピングカー「ホビクルオーバーランダーW」(HOBBYCLE OVER LANDER W)というクルマを「ジャパンキャンピングカーショー2024」の会場で発見した。車内には本物のデニムにこだわったシートを搭載? どんなクルマなのか担当者に話を聞いた。
ホビクルオーバーランダーWってどんなクルマ?
「ホビクルオーバーランダーW」はキャンピングカーの製作・販売を手掛けるレクビィの車両。「ホビクル」のシリーズにはハイエースの「標準ボディ」と「スーパーロング」があったが、その中間のサイズである「ワイドボディ・ミドルルーフ」を昨年、新たにラインアップに加えた。ボディの断熱など下地となる部分はシリーズ共通で、車内で過ごす際の快適性については他のクルマと遜色ない仕上がりだという。
標準ボディに比べて広い室内空間を有効に活用できるのがこのクルマの特徴。自転車、バイク、サーフボード、スノーボードなど、場所を取るギアを満載して遊びに行けるアウトドア派の心強い相棒だ。「オーバーランダー」というだけあって、ブロックタイヤを履いていたりと悪路走破性も高そう。2輪駆動も選択可能だが、できれば4輪駆動で購入したいところだ。
ベッドはパネル式なので、荷室を目いっぱいに使いたい場合は取り外せる。フレームの位置を3段階で変えられるので2段ベッドのような展開も可能。家族4人で出かけて車中泊というのも楽しそうだ。
贅沢! カイハラデニムをシートに使用
デニム素材を使ったシートがおしゃれだが、こちらは「カイハラ」の生地を使った本物のジーンズであるとのこと。ジーンズ調やデニムカラーのシートカバーはときどき見かけるが、本物のジーンズを使ってシートを作ったのは「クルマ屋としては、私たちが初めてなのではないでしょうか」と担当者は話していた。
ジーンズの生地は綿だが、きめが細かくて「難燃性」に優れる(燃えにくい)ことから、車載するにあたっての認証もすんなり取れたとのこと。色移りがしないような加工も施してあるそうだ。ちなみに「ウォッシュ加工」もしてあるとのこと。
本物の素材なので、使っていくと「履きこんだジーンズのような風合いが出てきます」と担当者。もしシートに傷をつけてしまったとしても、それはそれでダメージジーンズのような味が出るのではないだろうか。
展示車両はデモカーとして制作したものだが、ボディカラーも含めそのままオーダーすることも可能だ。ホビクルオーバーランダーWの納期は現状だと1年くらい。「ほぼほぼ手作りのカスタムカー」であるため1年で作れる台数が限られており、今年の生産分はすでに注文で埋まっているという。