北海道を中心に日本やロシア東部、カナダなど、冷涼な地域に自生する果実ハスカップ。ぱっと見「細長いブルーベリー」。しかし、ブルーベリーは「まろやかな甘みと酸味」が特徴で、ハスカップは「甘みよりも鮮烈な酸味」が強いそうです。
そんなハスカップを北海道の特産果実としてスイーツに利用しているのが千歳市で創業し75年の歴史を持つ「もりもと」。
創業当時から身近にある素材を使ってお菓子やパンを作り続けてきたという同社が2月1日、新しいパッケージデザインの「ハスカップジュエリー」製品ラインナップを発売しました。
ハスカップのスイーツ
発売に合わせた内覧会では、同社の代表取締役社長 森本真司氏が自らハスカップへの想いやリニューアルに伴う抱負を話してくれました。
「ハスカップは非常に繊細な果実でして、一粒ひとつぶ丁寧に手で採取しないと潰れてしまい、そのため流通量も少ないまさに宝石のような存在。それを私の父が『おいしいスイーツにして全国に広めたい』と46年前にスタートしたのがハスカップジュエリーという製品です」(森本氏)
ハスカップの特徴である自然の酸味を活用したジャムと北海道産バターのバタークリームを薄焼きクッキーでサンドし 、クーベルチュールチョコ入りのチョコで縁取ったスイーツ。
元々ハスカップはその酸味の強さから「スイーツには難しい」と言われていたそうです。それをジャムにしてサンドするなど、職人さんたちが試行錯誤するなかで製品化に成功したと森本氏は当時の開発エピソードを明かしてくれます。
デザインへ込めた想い
そんな同社にとって大切で、「北海道と共に生きるもりもとの想い」を体現していると言えそうな本シリーズですが、新しいパッケージには「HaskappGemstone(ハスカップジェムストーン)」がデザインされています。
ジェムストーンという言葉は「宝石になる前の原石」を意味し、「ハスカップの生産者が丹精込めて育てた紫に光る原石を究極のこだわりと技術で宝石のように美しく仕上げた」という考えをデザインに落とし込んでいるのだそうです。
またリニューアルと合わせて「9個入り」も用意されたほか、9、15個入りは「蓋が一体となった」N式箱を採用しています。
新旧のパッケージデザインを比較すると、印象が大きく変わったのが分かりますね。
森本氏は「特別な時、ご自分へのご褒美、大切な方へのギフトなどプレミアム感を伝えるデザインで、北海道内外だけでなく海外の方にも商品の魅力を伝えることができるでしょう」とリニューアルに対する自信をのぞかせています。
また通常の「ハスカップジュエリー」に加え、ホワイトチョコレートを使った「ハスカップジュエリーホワイトバージョンMIX」、高純度のハスカップジャムとブラックココアのビターな風味を味わえる「ハスカップジュエリー プレミアムブラック」が用意されているので、それぞれ違いを楽しめそうです。
実際、会社の女性社員さんたちに食べてもらったところ、「ハスカップジャムの果実味がしっかりしていて、食べた時に高級感も感じておいしかったです」「ハスカップジャムは思った以上に酸味を強く感じましたが、甘いクッキーとチョコレートによりすっきりおいしく食べられました」など、皆さん高評価。
これには筆者も食べておくべきだった、と後悔後先に立たず状態でしたよ……。
リニューアルされた新商品は個数により新千歳空港店、丸井今井札幌店、オンラインショップ限定など購入できる場所が異なります。詳細は同社の公式サイトなどで確認してください。
2024年夏には北海道外でサブブランドの展開も予定しているそうで、同社の挑戦から目が離せませんよ。