米Appleが2月1日(現地時間)に発表した同社2024年度第1四半期(2023年10〜12月)決算は、アナリストの予想平均を上回る増収増益となり、4四半期続いていた減収を脱した。売上総利益率が引き続き上昇しており、12月期は45.8%に達した。
10〜12月期の売上高は1195億7500万ドル(前年同期比2%増)、純利益は339億1600万ドル(同13%増)だった。希薄化後の1株あたり利益は2.18ドル。市場予想の平均は、売上高1179億1000万ドル、1株利益2.10ドル、売上総利益率45.3%だった。
7〜9月期にAppleは、11月にM3チップを搭載した「MacBook Pro」と24インチ「iMac」、新しい「Apple Pencil」を発売、「Final Cut Pro」と「Logic Pro」をアップデートした。
以下は製品カテゴリー別の売上高(増減は前年同期比)。
- iPhone:売上高697億200万ドル(6%増:売上高全体の58%)
- Mac:売上高77億8000万ドル(1%増:売上高全体の7%)
- iPad:売上高70億2300万ドル(25%減:売上高全体の6%)
- ウェアラブル/Home/アクセサリ:売上高119億5300万ドル(11%減:売上高全体の10%)
- サービス:売上高231億1700万ドル(11%増:売上高全体の19%)
iPhoneは市場予想(678億2000万ドル)を上回った。 IDCの調査によると、世界のスマートフォン出荷台数で2023年にAppleがSamsungを上回り、初めて年間トップに立った。9月に発表したiPhone 15/ 15 Proシリーズが好調で、特にプレミアム・デバイスのシェアを伸ばしている。
10〜12月期にPC市場全体に回復の兆しがあらわれ始めており、そのタイミングでM3搭載製品が投入されたMacは前期の前年同期比34%減から大幅に回復した。iPad(同25%減)は市場予想(73億3000万ドル)をわずかに下回った。昨年は1年を通してiPadの新製品がなかった。
サービスは市場予想(233億5000万ドル)を下回ったが、アナリストがサービスの成長を予測する際の重要な指標としているアクティブ・デバイスが22億台を超えた。
地域別では、中国を除く全地域で売り上げを伸ばした。中国は208億1900万ドルで前年同期比13%減。都市部でiPhoneが好調だったものの、全体的には人民元に対するドル高傾向の影響を受けた。日本は77億6700万ドルで同15%増だった。