ユーグレナは、2023年12月に全国の60歳以上の花粉症の男女300人を対象に、花粉症に関するアンケート調査を実施し、その結果を1月30日に発表した。同調査の結果を受けて、「シニアは花粉症にならない」という通説が事実かどうかについて言及されている。

  • 花粉症に関するアンケート調査結果

「何歳から花粉症になりましたか?」と尋ねたところ、「60代以上で発症した」という人は29.3%となり、約3割の人が60歳を過ぎてから発症しているという結果が得られた。次いで30代で発症(19.7%)、20代(15.7%)、40代(17.3%)と続き、花粉症の発症はどの年齢でも起こりうることがわかった。

また、花粉症によって起こる日常生活の困りごととして、「鼻が痒くなる」(109人)、「鼻づまりが強く、夜なかなか眠れない」(92人)、「普段マスクをしていなかったがせざるを得ない」(78人)が上位に挙げられた。また、「外出を控えてしまう」(31人)や「普段やっているウォーキングやランニングといった習慣を控えてしまう」(13人)といった花粉症をきっかけに運動不足や運動習慣が断絶されてしまうという回答も一定数みられた。

本調査を監修した瀬尾記念会 瀬尾クリニック 耳鼻科医の瀬尾 達氏によると、「シニアは花粉症にならない」という通説がある大きな要因として、医学的な診断の仕方が10年以上前と現在で変わり、かつては「血管運動性鼻炎」と診断されていたものも、現在は抗原が花粉だと特定できれば「花粉症」という診断をするようになったことが挙げられるそう。

花粉症対策としては、質の良い睡眠を十分にとり、バランスよく食事をして、ストレスを溜めないという基礎的な心がけや、ヨガやストレッチといった有酸素運動をすること、花粉がついたマスクやゴーグルをこまめに取り換えることなどが有効だという。