ポルシェボクスター(986型)にぴったりマッチするタイヤは?|『Octane』UKスタッフの愛車日記

『Octane』UKスタッフによる愛車レポート。今回は、1999年ポルシェボクスターに乗るグレン・ワディントンが、「やることリスト」の優先順位が低めだったはずのタイヤ交換をすることになった経緯をレポートする。

【画像】ヴィンテージ・タイヤショップでのタイヤ交換の様子と、筆者のポルシェボクスター(写真3点)

ネクセンとビクトラ。正直なところ、あまり聞いたことのないタイヤブランドではあるのだが、私のボクスターのタイヤはまだそれほど古くなく、トレッドの寿命も残っていたため、新しいタイヤを考えることは「やることリスト」のトップ項目には入っていなかった。しかし、昨年私のBMWにブレデシュタインを履かせたところ、グリップ力が増しただけでなく、それまでクロススポークのリムに巻かれていたものよりも、はるかに洗練された走りを見せるようになった。そしてたまたま、ボーリューにあるヴィンテージ・タイヤショップを営む旧友のベン・フィールドに会いに行く予定があったので、タイヤ交換についても検討してみることにしてみた。

実は、私がそこに行くことになる少し前に、ベンから特別オファーの電話があったのだ。彼のおすすめのタイヤは、私のBMWに装着されていたのと同じ種類のタイヤで、ブレデシュタイン・スプリント+という名前らしい。

「このタイヤは、この会社が提供するクラシックカー用のタイヤの中ではモダンな部類に入るもので、非対称のトレッドパターンが特徴。ルックスはモダン・クラシックだが、構造、ウェット/ドライ性能、コーナリング性能はすべて、受賞歴もあるブレデシュタインのウルトラックシリーズの最新タイヤの技術が使われているね」とベンは教えてくれた。スプリント+には205/50ZR17と255/40ZR17のサイズがあり、ベンが言うようにまさに「986ボクスターのオーナーのためのセット」だ。

待ち合わせのためにニューフォレストへ向かったのは、とある秋の日だった。ボクスターでチェンジング・ベイを走り、ニューフォレストにたどり着くとベンにジョン・ハモンドを紹介された。タイヤを装着し、アライメントをとるなどの作業はこのジョン・ハモンドに任せて、ベンと私はタイヤについてもっと話をするため、いったんその場を離れた。それにしても彼らは本当に詳しくて頼りになる。

私たちが戻ってきたのは、ジョンが最後のホイールを装着するところだった。良いニュースは、バランスウェイトをあまり必要とせずに済んだこと。悪いニュースは? 私のホイールボルトがかなり摩耗しているようだ。…やることリストがなくなることはない。新しいボルトを取り付けるなら、ちゃんとしたトルクレンチも必要だ。また出費がかさむのはつらい。

最初の100マイルほどは穏やかに走り、タイヤを寝かせて保護膜を剥がすように、とベンはアドバイスしてくれた。ルートA34とルートA43を走り、最後の数マイルで少し試してみることにした。ステアリングホイールから伝わる繊細さとフィードバック、コーナーでの一体感、そして街乗りではやや硬めに感じられる乗り心地、特に巡航時のコントロール性の高さなど、このタイヤはポルシェのサスペンション設定と完全に調和していた!

文:Glen Waddington