メルセデス・ベンツの「Eクラス」といえば、割と年齢層が高めな人が乗るクルマというイメージだったのだが、先ごろ発表となった新型はデジタル面がかなり進化していて、(買えるかどうかはいったん置くとして)若い人が乗ってもかなりイケているクルマなのではないかと感じた。
新型Eクラスってどんなクルマ?
Eクラスは世界で累計1,600万台以上の販売台数を誇るメルセデス・ベンツの中核モデル。新型で通算11世代目となるロングセラー商品だ。
日本で買えるEクラスは「3ボックスセダン」と「ステーションワゴン」の2タイプ。パワートレインはガソリンエンジンとクリーンディーゼルエンジンがあり、セダンではプラグインハイブリッド車(PHEV)も選べる。
先進的な新装備が盛りだくさん!
新型Eクラスでは助手席の前まで画面になる「MBUXスーパースクリーン」(助手席一体型ディスプレイ)が全モデルでオプション設定となる。電気自動車(EV)以外でこの装備を装着できるのは現時点でEクラスのみだ。
インフォテインメントシステム「MBUX」については、今回の新型Eクラスから第3世代に進化を遂げるとのこと。サードパーティー製のアプリが利用可能になるなど使い勝手が向上しているようだ。発売時には「TikTok」や「Zoom」などのアプリをラインアップする予定で、今後も種類を増やしていく方針だという。
ダッシュボードの上には新採用の「セルフィー&ビデオカメラ」(オプション設定)を設置。クルマが停止した状態であれば、このカメラを通じてドライバーもオンライン会議に参加できる。 旅行中に車内の写真を撮ってみるのも面白そうだ。
ヘッドライトも先進的。日本初の機能となる「路面描画機能による車線逸脱警告」(PHEVにオプション設定)が付いている。これは、夜間走行時に車線を逸脱しそうになった場合、ヘッドライトが車両前方の路面に絵(矢印)を投射してドライバーに警告するという技術。車線逸脱防止といえば警告音を鳴らしたり、ハンドルを自動でグイっと戻したりする機能は体験したことがあるが、道路に矢印を映し出すというやり方は見たことがないし、そんなことが技術的に可能だということ自体に驚いた。
ほかにもiPhoneをデジタルキーとして使えたり、MBUXに統合された「spotify」などのストリーミングサービスで音楽を聴けたりと、かなり先進的な印象の新型Eクラス。「走るスマホ」といった雰囲気なので、若い人も魅力的に感じるのではないだろうか。