2024年1月28日、国内最大級のeスポーツブランド「RAGE」がコンテンツパートナーとして手掛ける新eスポーツ施設「Café&Bar RAGE ST」が、JR池袋駅東口にグランドオープンしました。
記事前半では、メディア向けのオープニングセレモニーにて公開された店内の模様をご紹介。記事後半では、CyberZ「RAGE」ゼネラルマネージャー大崎章功さんへのインタビューをお届けします。
多くの人が行き交う、JR池袋駅東口内にオープン
「Café&Bar RAGE ST」は、JR東日本クロスステーションフーズカンパニー、ジェイアール東日本企画、JR東日本スポーツのJR東日本グループ3社と、「RAGE」がタッグを組んでオープンするeスポーツ施設です。多くの人が行き交うターミナル駅の出入り口に位置しており、ひと目見るだけでその超好立地に驚かされます。
1階にはカフェ&バーとグッズショップ、2階にはPCプレイエリアと、計3エリアで構成されます。店名の“ST”は、Station、Street、Startなどの頭文字から取ったもの。Z世代を中心とする若者とサブカルチャーの拠点である池袋駅から、eスポーツの新たなカルチャーを発信していくことをコンセプトとしています。
【1階】試合を観戦しながら飲食を楽しめるカフェ&バー
1階のカフェ&バーでは、ハンバーガーやカレーなどのフードと、コーヒーを中心とするソフトドリンク、20種類以上のアルコールドリンクを提供。この日はオープニングセレモニーのため、イベント用の会場レイアウトになっていましたが、通常営業時は62席のテーブル席と19席のカウンター席、合わせて81席が設けられます。
カフェ&バーには7台のモニターが設置されており、「RAGE」が主催するeスポーツ大会などの試合を観戦しながら、飲食を楽しむことができます。このカフェ&バーを活用して、今後パブリックビューイングなどのイベントを開催していく予定とのこと。イベント時は、立ち見を含めると100人規模の会場として利用できます。
【1階】eスポーツファン必見のグッズが並ぶショップも
1階には、グッズショップ「RAGE e-sports Official Shop」も展開。カフェ&バーの奥とつながっていますが、駅の出入り口に面したショップ側の入り口もあります。このショップには、国内外のプロeスポーツチームの公式アパレルをはじめとする、eスポーツファン必見のレアなグッズがずらりと並びます。
現在グッズの取り扱いが発表されているプロeスポーツチームは、国内チームでは「NORTHEPTION」、「REJECT」、「FENNEL」、海外チームでは「Paper Rex」、「Fnatic」の計5チーム。既存の公式アパレルだけでなく、「Paper Rex」とのコラボグッズも発表され、店舗にて限定発売されています。
また、ゲームグッズを扱う「InfoLens」と「FUTAROKU」の商品も並んでおり、ゲームキャラクターのフィギュアやぬいぐるみなどのグッズも、実物を見て買うことができます。取り扱いが発表されているプロeスポーツチーム以外にも、「FUTAROKU」が扱っている「T1」などの海外チームのグッズが置かれているなど、思った以上の品ぞろえになっています。
【2階】ハイスペックな環境で遊べるPCプレイエリア
2階には、ゲーミングPCが17台設置されたPCプレイエリアがあります。「GALLERIA」のハイスペックゲーミングPC(ZA7C-R47)や、「ZOWIE」の360Hzゲーミングモニター(XL2566K)などがそろうハイスペックな環境。受付では、マウスやヘッドセット、キーボードの貸し出しも行われています。1階で購入したメニューの飲食が可能なため、長い時間滞在しても快適に遊べそうです。
また、一般席とは別に、個室の配信ブースも用意されています。こちらには配信に必要な機材が完備されており、施設全体のイベントにも対応可能になっているとのこと。一般席と配信ブースともに、人気eスポーツタイトルを中心に約30タイトルのゲームが用意されています。
「RAGE」ゼネラルマネージャー大崎さんにインタビュー
オープニングセレモニーでは、会場にてCyberZ「RAGE」ゼネラルマネージャーの大崎章功さんへのインタビューを実施。「Café&Bar RAGE ST」のオープンに至った背景や、1階をカフェ&バーという形態にした理由、現在考えている施設活用のアイデアなどについて聞きました。
――まずは、JR東日本グループ3社とともに「Café&Bar RAGE ST」のオープンに至った経緯や背景から教えていただけますか?
大崎章功さん(以下、大崎):コロナが落ち着いて、「RAGE」がオフラインイベントを再開したころ、JR東日本グループの皆さんがイベントにお越しくださいました。そこでeスポーツの熱狂ぶりや、そのポテンシャルにとても興味を持っていただいたんです。それから2年近く、さまざまな取り組みの可能性をディスカッションしてきました。
そうしたなか、もともと「R・BECKER’S」というファストフードレストランがあったこの場所で、何か一緒にコラボレーションできないかとご提案をいただきました。それに対して、僕らもPCプレイエリアやグッズショップを設けたいなど、やりたいことをどんどんお話しながら進めてきました。
――1階をカフェ&バーという形態にした理由について教えてください。
大崎:僕らとしては、今後よりeスポーツが盛り上がっていくために、もっと観戦する文化が広まることや、イベントに行こうと思うきっかけが増えることが大事だと考えています。そのなかで、パブリックビューイングという楽しみ方が普及してきていて、それを自分たちの施設でできたらいいだろうという考えが、ディスカッションのなかで生まれました。
僕らも直近1~2年、何度かイベント会場を借りてパブリックビューイングを開催してきたのですが、やはりカフェやダイニングバーのような場所が適しているなと。スポーツだと、仕事終わりに野球やサッカーを観られるスポーツバーなどがありますよね。それと同じように、こうしたカフェ&バーという形態は、すごく日常に溶け込みやすいと考えています。
――店内の内装やレイアウトでこだわったところはありますか?
大崎:「RAGE」のブランドカラーは黒と白なので、それを基調にしつつ、eスポーツらしいネオンも取り入れて、スタイリッシュなデザインにしました。実は最初、今とは全然違うデザインだったのですが、我々のオーダーとJR東日本グループさんのできることをすり合わせて、現在のデザインになりました。
――パブリックビューイング以外に、施設の使い方として現状どのようなアイデアがありますか?
大崎:一言で言うと、コラボレーションですね。やはり「RAGE」のイベントは、大きな会場でたくさんの方が観ることがメインになっていて、コラボレーションする機会というと物販がほとんどでした。
この施設では、例えばプロeスポーツチームとコラボレーションして、ファンの方々を招くファンミーティングを開催することもできます。ストリーマーの方であれば、1日店長やバースデーパーティなどができるかもしれません。イベント終わりのアフターパーティを、ここで開催することもできるでしょう。
施設内にPCプレイエリアだけでなく、カフェ&バーやグッズショップがありますから、イベントでできることの幅も広い。使い方のアイデアは、今後さらにどんどん出てくると思います。
――例えば、ここでコミュニティ大会を開くことも可能ですか?
大崎:ゲームのジャンルにもよりますが、モバイルゲームであれば小規模の大会が開催できるでしょう。PCゲームであれば、2階がPCプレイエリアなので、そこで対戦している試合を1階で観戦することもできます。規模は限られてしまいますが、コミュニティ大会の開催も十分できると思います。
――2階のPCプレイエリアについて、1階と連動した使い方以外にも、ほかのeスポーツ施設と差別化しているポイントがあれば教えてください。
大崎:PCプレイエリアについては、JR東日本スポーツさんが3年ほど松戸で「Jexer e-sports station」というeスポーツ施設を運営されてきた実績があり、そのノウハウを活かした内容になっています。
こういった施設は、来て使っていただかないと価値を出せませんので、やはりこの立地が大きな強みになります。今まで敷居が高いと感じていた人でも、ふらっと立ち寄れるような、そういうきっかけづくりができるところがポイントですね。価格もリーズナブルで、一般席は30分400円からご利用いただけます。
カフェでお茶をして、そのついでに「ちょっと触ってみようかな」と思う方もいるかもしれません。パブリックビューイングを観に来たeスポーツファンの方であれば、試合後に一緒に観戦していた人たちと2階に上がって、1時間だけゲームをして帰る、といった楽しみ方もできます。
――eスポーツの新たなカルチャーを発信する拠点とのことですが、アパレルやグッズ以外にもカルチャーとしてイメージしているものはありますか?
大崎:すごく可能性があると思っているのが、フードですね。フードには今「RAGEバーガー」や「RAGEカツカレー」といったメニューを用意していますが、プロeスポーツチームやストリーマーさんのほか、お菓子や乾麺のメーカーさんなど、さまざまな企業ともコラボしやすいのではないかと考えています。
あとは、今いろいろなコンセプトカフェがありますよね。そういったカフェで行われているような、例えばゲームの周年やローンチに合わせて、期間限定でジャックする企画などもありえると思っています。
――グッズに関しては、海外チーム「Paper Rex」とのコラボ商品が発表されて驚きました。このコラボは、どういった経緯で実現したのでしょうか?
大崎:最初に「Paper Rex」さんとイベントでご一緒したのは、横浜アリーナで開催した2022年の「Riot Games ONE」のときでした。日本のイベントに参加して、すごく楽しかったと感じていただけたようで、それ以降も継続的にコミュニケーションを取っていたんです。そうしたなかで、この施設のオープンにも興味を持っていただけました。
日本にもたくさんのファンがいることは「Paper Rex」さんもご存知で、ファンとの交流の機会をつくっていくにあたって、いいチャンスになるだろうと。本当にレスポンス早く、「こういうことができますよ」とすぐに返していただけたので、僕らも驚きました(笑)。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄#RAGEcafe ×
— Café&Bar RAGE ST (@CafeBarRAGEST) January 26, 2024
PaperRex(@pprxteam)
Collaboration items 発売👕
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🗓1月28日 11:00〜
🎪RAGE e-sports Official Shop
※上記店舗での限定販売となります
※お一人様各商品1点まで購入可能となります
※当日店舗への選手の来店はございません pic.twitter.com/wX1Dr8xKXo
――今後、取り扱うチーム数はさらに増えていきますか?
大崎:そうですね。コアなファンの方ほど、自分が好きなチームのグッズを手に入れたいと考えていると思いますが、特に海外チームのグッズは日本だとなかなか買えません。そうしたグッズも、僕らがハブになって日本のファンの方々に届けていきたいと思います。「RAGE」には、さまざまなプロeスポーツチームとのコミュニケーションラインがあるので、それを活かした人気のチームや選手とのグッズも企画していきたいと考えています。
――それでは最後に、「Café&Bar RAGE ST」に興味を持った方へのメッセージをお願いします。
大崎:「RAGE」は大きなeスポーツ大会やイベントを、1~2カ月に1回くらい開催していますが、実は放送は1年に250~300日くらいしているんです。その放送しているコンテンツを、ここで流したいと考えています。
少しでも興味があれば一度来ていただいて、eスポーツがどんなものなのか、どんな人がいるのかなど、知るきっかけにしてもらえたらすごくうれしいです。一人でもいいですし、お友達を誘ってでもいいですし、ぜひ「Café&Bar RAGE ST」に立ち寄ってみてください。
――大崎さん、ありがとうございました!
「Café&Bar RAGE ST」各エリアの営業時間は、下記の通り。公式Xにて、キャンペーンやコラボグッズなどの最新情報が発信されています。
■各エリアの営業時間
・1階 カフェ&バー
平日 7:00~23:00(L.O.22:30)
土日祝 10:00~22:00(L.O.21:30)
・1階 グッズショップ(RAGE e-sports Official Shop)
平日、土日祝ともに 11:00~21:00
・2階 PCプレイエリア(Jexer e-sports station)
平日 8:00~23:00
土日祝 10:00~22:00