今季は“正念場”か…プロ野球、成績不振が続く大物選手6人。もう後がない実…

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 プロ野球は、2024年シーズンの球春到来を目前に控えている。春季キャンプでは、今季も数多くの若手有望株が一軍メンバーに抜擢。レギュラーシーズンでの大ブレイクが期待されている。一方で、成績不振が続く実力者たちの二軍スタートも目立つ。ここでは、正念場を迎えている大物選手をピックアップする。
 

 


小林誠司

・投打:右投右打
・身長/体重:178cm/86kg
・生年月日:1989年6月7日
・経歴:広陵高 - 同志社大 - 日本生命
・ドラフト:2013年ドラフト1位
 
 球界トップクラスの強肩を武器に正捕手として活躍した実績を持つ小林誠司。ここ数年はポジションを奪われ、低迷したシーズンが続いている。
 
 日本生命では社会人ナンバーワン捕手として評価され、2013年ドラフト1位で読売ジャイアンツに入団。ルーキーイヤーから63試合に出場するなど、早くから頭角を現した。
 

 
 2016年に正捕手の座を掴むと、翌2017年には開幕前に行われた第4回WBC日本代表でも正捕手に抜擢。同大会では打率.450をマークするなど、印象的な活躍を見せた。
 
 同年のレギュラーシーズンでは自己最多の138試合に出場。打率.206と打撃では低調な数字に終わったが、守備面ではリーグトップの盗塁阻止率(.380)を記録し、ゴールデングラブ賞に輝いた。
 
 しかし、その後は大城卓三の台頭で出場機会が減少。今季は年間を通して一軍ベンチに入るも、わずか21試合の出場にとどまった。
 
 2024年シーズンで35歳を迎えるが、経験を生かし、再び立場を確立させたい。





森唯斗

・投打:右投右打
・身長/体重:175cm/91kg
・生年月日:1992年1月8日
・経歴:海部高 - 三菱自動車倉敷オーシャンズ
・ドラフト:2013年ドラフト2位
 
 常勝軍団の守護神に君臨し、2018年には最多セーブに輝いた森唯斗。近年は思うような成績を残せず、来季は新天地で再起を目指すことになった。
 
 2013年ドラフト2位で福岡ソフトバンクホークスの一員となった森。ルーキーイヤーから58試合に登板し、24ホールドポイント(4勝20ホールド)、防御率2.33の好成績をマークした。
 

 
 その後もブルペンの一角を担うと、2018年にはクローザーに抜擢され、最多セーブ(37個)のタイトルを戴冠。さらに同年から3年連続で30セーブを記録するなど、長らく守護神としてチームを支えた。
 
 しかし、2021年以降は故障にも苦しんで登板数が減少。2023年は本格的に先発転向を試み、6試合に先発したが、2勝3敗、防御率4.60と結果を残せなかった。
 
 オフには戦力外通告を言い渡されるも、2024年から横浜DeNAベイスターズでのプレーが決定。新天地でもう一花咲かせたい。





高橋周平

・投打:右投左打
・身長/体重:180cm/90kg
・生年月日:1994年1月18日
・経歴:東海大甲府高
・ドラフト:2011年ドラフト1位
 
 攻守に渡りチームを支えていた高橋周平だが、近年は苦しいシーズンが続いている。
 
 東海大甲府高時代には通算71本塁打を記録するなど、世代屈指の強打者として大きな注目を集め、ドラフト会議では3球団が競合。抽選の結果、中日ドラゴンズへの入団が決まった。
 

 
 レギュラー定着までには時間を要したが、高卒7年目の2018年には初の2桁本塁打(11本)を記録。翌2019年には打率.293、7本塁打、59打点の好成績で三塁手部門のベストナインとゴールデングラブ賞をW受賞。
 
 さらに、2020年は打率3割をクリアし、2年連続でゴールデングラブ賞を戴冠。主力選手として不動の地位を築いていた。
 
 しかし、2021年は137試合出場も打率.259と成績を落とすと、翌2022年は度重なる故障で78試合の出場にとどまった。
 
 2023年は石川昴弥の台頭もあり、ベンチスタートの機会が増加。86試合の出場で打率.215と寂しい数字に終わった。厳しい立場となっているが、2024年は巻き返しを図りたい。





秋山拓巳

・投打:右投左打
・身長/体重:188cm/101kg
・生年月日:1991年4月26日
・経歴:西条高
・ドラフト:2009年ドラフト4位
 
 2桁勝利3度の実績を持つ秋山拓巳だが、近年は低迷したシーズンが続いている。
 
 2009年ドラフト4位で阪神タイガースに入団。ルーキーイヤーから7試合に先発し、4勝3敗、防御率3.35と高卒新人らしからぬ数宇を残した。
 

 
 その後はなかなか一軍に定着できなかったが、2017年に先発ローテーションへ定着。同年は25試合(159回1/3)を投げ12勝6敗、防御率2.99の好成績を残した。さらに、2020年から2年連続2桁勝利、防御率2点台を誇るなど先発陣を牽引する存在に。
 
 ところが、2022年は5試合の登板にとどまり、1勝3敗、防御率5.48と精彩を欠いた。翌2023年は村上頌樹の台頭などに押し出される形となり、わずか2試合登板で未勝利に終わった。
 
 ファームでは2年連続で最多勝のタイトルを獲得しているが、一軍での結果が求められており、2024年は背水の陣で挑むシーズンとなりそうだ。





中島卓也

・投打:右投左打
・身長/体重:178cm/73kg
・生年月日:1991年1月11日
・経歴:福岡工
・ドラフト:2008年ドラフト5位
 
 2023年は一軍定着後では自己ワーストとなる17試合の出場に終わった中島卓也。2015年に盗塁王を獲得したタイトルホルダーも、苦境に立たされている。
 
 2008年ドラフト5位で北海道日本ハムファイターズに入団。高卒4年目の2012年に代走や守備固めで一軍に定着すると、翌2013年は二塁や遊撃のレギュラー格に。
 

 
 2015年には全143試合に出場し、打率.264、34盗塁の好成績で盗塁王とベストナインに輝いた。翌2016年にも全試合に出場し、リーグ最多の62犠打を記録するなど持ち味を発揮。チームに欠かせない存在となった。
 
 しかし、2019年は打率.220と低迷。その後はスタメンの座を若手に譲る機会が増え、出場機会が年々減少した。
 
 2022年は外野にも挑戦し、17盗塁を記録するなど存在感を示したが、翌2023年は故障もあってわずか17試合の出場に。2024年シーズンで33歳を迎えるだけに、正念場の1年となりそうだ。





福田秀平

・投打:右投左打
・身長/体重:182cm/77kg
・生年月日:1989年2月10日
・経歴:多摩大聖ヶ丘高
・ドラフト:2006年高校生ドラフト1巡目
 
 FA宣言時には複数球団の争奪戦となった福田秀平。しかし、移籍後は思うような成績を残せず、2023年オフに戦力外通告を受けた。
 
 2006年高校生ドラフト1巡目で福岡ソフトバンクホークスに入団。高卒4年目の2010年に一軍デビューし、翌2011年には22盗塁をマーク。故障もあって規定打席に到達したシーズンこそなかったが、ユーティリティープレイヤーとして貴重な戦力となった。
 

 
 2019年は80試合の出場ながら、打率.259(規定未満)、9本塁打、26打点の好成績をマーク。同年オフに国内FA権を行使し、争奪戦の末に千葉ロッテマリーンズへ移籍した。
 
 しかしながら、移籍初年度から故障に泣かされ、62試合の出場で打 率.216と寂しい数字に。2021年以降はさらに出場機会を減らし、2023年もわずか3試合の出場に終わった。
 
 同年オフに戦力外通告を受け、2024年シーズンはウエスタン・リーグに新規参入するくふうハヤテベンチャーズ静岡への加入が決まった。新天地でかつての輝きを取り戻し、NPB復帰を目指す。


 



 

 
【了】