昨年10月期に放送された日本テレビ系ドラマ『セクシー田中さん』の原作者である漫画家の芦原妃名子氏が26日、自身のブログで全10話のうち第9話と10話の脚本を自ら執筆した経緯を説明した。
芦原氏は、「ドラマ化するなら必ず漫画に忠実に」「漫画に忠実でない場合はしっかりと加筆修正をさせていただく」「未完の漫画のこれからに影響を及ぼさない様、原作者があらすじからセリフまで用意する」「ドラマオリジナル部分については、原作者が用意したものを、そのまま脚本化していただける方を想定していただく必要や、場合によっては、原作者が脚本を執筆する可能性もある」といった条件を、小学館を通して日テレ側に伝え、了承を受けたことでドラマ化を承諾したと主張。
しかし、「作品の核として大切に描いたシーンは、大幅にカットや削除され、まともに描かれておらず、その理由を伺っても、納得のいくお返事はいただけない」という状況が続き、それでも加筆修正を行って「ほぼ原作通りの1~7話の脚本の完成にこぎつけた」という。
そして、ドラマオリジナルの展開である8~10話の脚本作成において、芦原氏が準備したものを大幅に改変したとされる脚本が提出されたことを受け、8話は改変前の内容に修正し、9話・10話については「プロデューサーの方々のご要望を取り入れつつ、私が書かせていただき、脚本として成立するよう日本テレビさんと専門家の方とで内容を整えていただく、という解決策となりました」とした。
芦原氏は「何とか皆さんにご満足いただける9話、10話の脚本にしたかったのですが…。素人の私が見よう見まねで書かせて頂いたので、私の力不足が露呈する形となり反省しきりです」「9話、10話の脚本にご不満をもたれた方もいらっしゃるかと思います。どのような判断がベストだったのか、今も正直正解が分からずにいますが、改めて、心よりお詫び申し上げます」と謝罪。
その上で、「素敵なドラマ作品にして頂いた、素晴らしいキャストの皆さんや、ドラマの制作スタッフの皆様と、『セクシー田中さん』の漫画とドラマを愛してくださった読者と視聴者の皆様に深く感謝いたします」とメッセージを寄せた。
この件に関し、日本テレビ広報部は「制作過程の詳細につきましては、お答えしておりません」とコメントしている。