レクサスの新型車「LBX」には、特別なボディカラーや内装の組み合わせが選べる「ビスポークビルド」(Bespoke Build)というグレードがある。レクサス車で初の取り組みとなるオーダーメイドシステムは、同社の予想を超える好調ぶりとのこと。開発陣に話を聞いた。

  • レクサス「LBX」

    レクサス「LBX」のオーダーメイド購入に希望者殺到?

まずはLBXのグレード体系を確認

LBXには「クール」「リラックス」「アクティブ」「エレガント」「アーバン」という5つのグレード(世界観)があって、日本には「クール」と「リラックス」を先行導入する。

「クール」はシートにセミアニリン本革×ウルトラスエードを使用するLBXの「ヒーローモデル」(アシスタントチーフエンジニアの高橋潤さん)。「リラックス」はセミアニリン本革のシートを搭載する。これら2車種はLBXのトップグレードといえるモデルで、日本での価格はどちらも460万円からだ。

  • レクサス「LBX」
  • レクサス「LBX」
  • 「LBX」は1.5Lの3気筒エンジンにモーターとバイポーラ型ニッケル水素電池を組み合わせたハイブリッド車(HV)。駆動方式はFF(前輪駆動)とAWD(四輪駆動、E-Four)から選べる。レギュラーガソリンでOKで燃費27.7km/L(FFモデル)はレクサスのHVでダントツとのこと。写真は「クール」でボディカラーは「ソニッククロム&ブラック」だ

残りのグレードの日本投入については、モデルライフの中で戦略的に実施していきたいとのことだった。「アーバン」はリース販売も多い欧州でエントリーモデルとしての役割を担うグレードで、シートはファブリック素材となる。これが入ってくれば、LBXのエントリー価格はさらに下がるのではないだろうか。ちなみに「アクティブ」「エレガント」のシート素材はアニマルフリーの合皮となっているそうだ。

  • レクサス「LBX」
  • レクサス「LBX」
  • 「クール」の内装。インテリアカラーは「ブラック&ダークグレー」、シート素材は「セミアニリン本革×ウルトラスエード」

ビスポークビルドってどんなグレード?

現時点では日本のみで選べるLBXの特別なグレードが「ビスポークビルド」だ。「一人ひとりの感性に寄り添った唯一無二の1台」(LBXカタログより引用)を届けたいとの思いから生まれたオーダーメイドのグレードで、購入者は17色のエクステリアカラー、アルミホイール、シートの表皮・配色、刺繍&ステッチの色と形状、インテリアカラー、シートベルト、トリム加飾などを自分好みに選択できる。例えばイエローとシルバーのボディカラーや17インチのホイールなど、このグレードでしか選べない専用アイテムもある。価格は550万円だ。

同グレードは部品が受注生産となるなど他モデルとは異なる事情があるため、立ち上げは100台限定の抽選販売とした。この抽選、倍率はレクサスの想像を超える約8倍に達したとのこと。「ご興味をお持ちのお客様が結構いらっしゃる」との手ごたえを得たというのが高橋さんの感想だ。

  • レクサス「LBX」
  • レクサス「LBX」
  • レクサス「LBX」
  • 「ビスポークビルド」はシートだけでも選択肢がかなり豊富。「これだけ選べると、かえって選べない!」との声も届いているというが、自分好みの1台を仕上げて購入すれば愛着がわくのは間違いない。「LBXは小さなクルマですからパーソナルユースが多くなるはずです。『あなただけの1台』というのがピッタリなのではないでしょうか」と高橋さんは話していた

2024年2月には通常の(抽選ではない)販売が始まるビスポークビルド。オーダーメイドで選べる部分は多岐にわたるので、購入検討者は販売店に出向く前に、まずはWEB上の3Dシミュレーションを試してみて、ある程度は欲しいLBXのイメージを絞り込んでおくのが無難だ。お店に行ってから考えていては、ひょっとすると日が暮れてしまうかもしれない。