NVIDIAは1月23日(日本時間)に最新グラフィックス製品「GeForce RTX 4070 Ti SUPER」における性能評価を解禁し、国内外のテック関連媒体が一斉に報じた。しかし、貸与機材の一部に正常な性能を発揮できなかったモデルが存在したようだ。

  • 海外の「RTX 4070 Ti SUPER」レビューで評価機材に問題発生、想定外の性能で解禁寸前に新VBIOS提供

GeForce RTX 4070 Ti SUPERはいわゆるFounders Edition、つまりNVIDIA純正モデルが存在していない。パートナー各社から展開されるオリジナルモデルのみで、NVIDIAが貸与した評価機材はリージョンやメディアによってまちまちになっている。マイナビニュースではPalit製の評価機材の貸与を受けたが、日本メディアでもASUS TUFブランドモデルで評価を行っている媒体が存在する。

このうち、今回MSI製「Ventus 3X」モデルを借りた一部の海外メディアにおいて、正常な性能計測が行えなかったと報告されている。ドイツ「hardwareluxx.de(外部リンク)」で編集者を務めるAndreas Schillingや、アメリカ「The Verge(外部リンク)」で上級編集者を務めるTom Warren氏がこの問題についてX(旧Twitter)上で言及。新しいVBIOSの提供は情報解禁までに2回行われたが、掲載データに間に合わせることはできなかったと述べている。

なお、問題があるとされているVBIOSのバージョンは「95.03.45.40.58」。最大で0~3%近くの性能低下がみられるようで、MSIはNVIDIAと協力して製品の更新に対応中。サポートページからアップデートツールを入手できるようになるようだ。

Andreas Schilling氏はこの問題に寄せて、「この製品を発売日に購入すると、問題のあるVBIOSが導入されたモデルになる恐れがあります。アップデートは提供されますが、そのうち何人が適用するでしょうか」と述べている。

マイナビニュースではPalit製の評価機材を用いてレビューを行っており、詳細な性能は『「GeForce RTX 4070 Ti SUPER」レビュー! 消費電力据え置き・VRAM超増強でアッパーミドルGPUの大本命になるか』で紹介している。おそらくスコアにおいて問題は見受けられていない。