慶應大学自動車部(現在は引退)の学生ライターが東京オートサロン2024を取材しました! マツダのブースでは、レーシングカーをそのまま市販化したような「ロードスター」のコンセプトカーを発見。日本のファン待望の(?)2.0Lエンジンを搭載しているそうです! マツダブースで担当者に話を聞きました。
日本のロードスターファンが歓喜?
マツダは「MAZDA SPRIT RACING」ブランドでの発売を目指す2台のコンセプトカーを公開しました。そのうちの1台が「ロードスター」をベースとする「MAZDA SPIRIT RACING RS concept」です。
日本で販売しているロードスター(ソフトトップ)のエンジンは現在、1.5Lのみ。北米仕様には2.0Lエンジン搭載車があるのですが、日本では買えませんでした。今回のコンセプトカーは2.0Lエンジンを搭載していて、最高出力は200馬力を目指すそうです。
エンジン、足回り、鍛造アルミホイール、ブレーキの強化、空力パーツ関係などは「スーパー耐久シリーズ ST-Qクラス」に出場している「ROADSTER CNF concept」(12号車)をモチーフにしています。インテリアも「体育会系のクルマ」(マツダ担当者)に仕上げたいそうで、コンセプトカーにはレカロ(RECARO)のフルバケットシートや汗をかいても握りやすいアルカンターラのステアリングなどが付いていました。
足回りは硬めなので、普通のロードスターに比べると乗り心地は悪くなるかもしれませんが、大排気量で速くて軽いオープンスポーツカーというのは魅力的ですね!
完全武装状態のロードスターですから、市販化となればお値段も気になります。マツダブース担当者にはロードスターファンから「でも、お高いんでしょう?」との声が届いたとか。どのくらいの割り増しになるのかわかりませんが、ある程度は追加パーツの価値がわかった人が納得したうえで買うクルマになりそうです。
「街中からサーキットまで楽しく走れるクルマを目指し」て開発しているという「MAZDA SPIRIT RACING RS concept」ですが、あくまでレーシングカーのスペックをストリートで楽しんでもらうというのがコンセプトとのことでした。
最後は2.0Lのロードスターに乗りたい
2.0Lエンジンを採用した理由としては、まず大前提として、ソフトトップのロードスターの2.0Lエンジン搭載モデルが欲しいという声は以前から届いていたとのこと。「日本では1.5Lが最もバランスがいい」というのが基本的な考え方だそうですが、「最後は2.0Lに乗り換えて終わりたい」と心待ちにしているファンもいるので、なんとか日本でも2.0Lを出したいと考えていたといいます。ところで、この「最後に」というのは現行型ロードスターの「最後に」という意味なのでしょうか、それとも、純粋なエンジン(電動化なし)を積んだロードスターの「最後に」という意味なのでしょうか……。
今回のコンセプトカーは市販を前提としたクルマなのですが、販売時期や詳細は今のところ不明です。東京オートサロンに展示したクルマは、なんとかベースモデルを探してエアロパーツなどを「仮で」取り付けた速成版。実際に2.0Lエンジンを積んではいますが、海外仕様のため市販モデルとは少し異なるそうです。