感染症の流行しやすいこの時期。官民連携で行われている「げんきな免疫プロジェクト」の一環で、原宿外苑中学校はキリンの「おいしい免疫ケア」を1月15日の給食に採用した。公立中学校として「げんきな免疫プロジェクト」を取り入れるなど、先進的な免疫教育などに力を入れている同校を取材した。

  • 「おいしい免疫ケア」が給食に

■「おいしい免疫ケア」が給食に

子供たちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付ける上で重要な役割を担う学校給食。1月24日から1月30日の間は、その意義や役割についての関心を高める「全国学校給食週間」として、全国でさまざまな取り組みが行われる。

原宿外苑中学校では、この期間に3年生の都立推薦入試や2年生のスキー移動教室があるため、1週間前倒しで「原宿外苑中学校給食週間」を独自に企画。生徒にとって大切な行事も多い時期に備え、15日から19日にかけて「免疫ケア」をテーマにした献立の給食を提供した。

そんな1週間の始まりとなった月曜日の15日には、「バランスのよい食事」をテーマにした給食を用意。昨年3月28日に発売されたキリンの機能性表示食品「おいしい免疫ケア」が、いつもの牛乳の代わりに採用された。

ほどよい甘さと酸味で毎日飲み続けやすいさわやかなおいしさが特長の「おいしい免疫ケア」は、手軽においしく「免疫ケア」を続けられるヨーグルトテイスト飲料。「プラズマ乳酸菌」1,000億個を配合し、pDC(プラズマサイトイド樹状細胞)にはたらきかけることで健康な人の免疫機能の維持をサポートすると報告されている。

「免疫力を上げるためのバランスのよい食事で、ストレスを溜めずに楽しんでこの1週間を終えてもらえるような献立を考えました」とは、同校の栄養士。

1月15日は「小正月」とのことで、この日の給食では昔から縁起がいいといわれる「小豆」を使った「赤飯」もつくられた。主食・主菜・副菜を揃え、いろいろな食材を取ることで、より丈夫な体づくりができるような献立を考えたそうだ。

「学校給食では『ジョア』なども人気で給食に出すといっぱい飲んでくれる。今回の『おいしい免疫ケア』もおそらく人気だろうなと思います。今回、契約を結ばせていただいたということなので、月1回など定期的に取り入れていけたら」(同栄養士)

■生徒が食について学ぶ機会づくりに注力

給食を通じて免疫について学び、「免疫ケア」や免疫力を高めるための食生活について考える機会となった今回の取り組み。今回の給食のために325本の「おいしい免疫ケア」が用意されたという。

渋谷区立原宿外苑中学校長の駒崎彰一氏は、「24日から始まる全国の学校給食週間に合わせて今年、本校では現在多くの企業や団体の協賛によって全国で展開されている「げんきな免疫プロジェクト」を給食に取り入れてみました」と説明。

そのねらいについては、「ちょうどこれから子どもたちにとっても重要な行事が続きますので、しっかりと免疫ケアをして乗り切ってほしいという思いも含まれています」と、コメントしていた。

服部栄養専門学校とコラボして渋谷区が推進している「ワンダフル給食プロジェクト」など、さまざまな切り口から食に対する学びの機会づくりに取り組み、給食を通じた学びに普段から注力している同校。

校内には学校司書が給食のテーマやメニューに合わせて、関連する図書室の書籍を紹介する展示スペースなども存在し、こちらも生徒たちが食材や食文化を学ぶ機会となっているという。

「給食のほかにも給食の野菜の残渣をコンポストで堆肥にしたり、いま技術科で栽培の分野というのがあるので栽培もやっていて、そうした栽培されたものを給食でも食べたり。あとは種から育てた大豆を使い、味噌づくりなどもやっていますね」(駒崎氏)

規則正しい生活習慣、栄養バランスのよい食事、十分な睡眠と適度な運動が「免疫ケア」の基本とのことだが、牛乳に比べて残食も少なかったそうで、「おいしい免疫ケア」の味わいは生徒からも総じて好評だったようだ。

「体の内側から備える習慣」を考えてもらうため、同校では19日の金曜日まで「体力UP」給食や「体を温める」給食、「腸内環境を整える」給食など工夫を凝らしたテーマの給食が用意されたという。