プロ野球 最新情報
プロ野球は、球春到来を目前に控えている。春季キャンプでは、2024年シーズンに向けた熾烈な争いが本格化。大きな期待を寄せる若手有望株たちにとっては、絶好のアピールの場いえるだろう。ここでは、ブレイク目前とも評されるセントラル・リーグの投手を各球団から紹介する。
門別啓人(阪神)
・投打:左投左打
・身長/体重:183cm/86kg
・生年月日:2004年7月10日
・経歴:東海大札幌高
・ドラフト:2022年ドラフト2位
2023年は、高卒新人ながら一軍デビューを果たした門別啓人。二軍では好成績を残しており、高卒2年目の飛躍に大きな期待が寄せられている。
東海大札幌高では、3年春に1試合20奪三振を記録。最速150キロの本格派左腕として高い評価を受け、2022年ドラフト2位で阪神タイガースに入団した。
ルーキーイヤーはファームを主戦場とし、主に先発として経験を積んだ。同年は12試合(55回)を投げ、2勝2敗2セーブ、防御率2.78の好成績をマーク。
リーグ優勝決定後には一軍登板の機会を得ると、9月30日の広島東洋カープ戦で先発マウンドに上がり、5回無失点の好投を見せた。最終的に一軍では2試合に登板し、防御率3.38と結果を残した。
秋季キャンプでは岡田彰布監督から投手MVPに選ばれるなど、首脳陣からの評価もうなぎ上りに。すでに春季キャンプの一軍スタートが内定しており、開幕ローテーション入りに注目が集まる。
河野佳(広島)
・投打:右投右打
・身長/体重:175cm/82kg
・生年月日:2001年8月23日
・経歴:広陵高 – 大阪ガス
・ドラフト:2022年ドラフト5位
即戦力として期待されていた河野佳。ルーキーイヤーは一軍の壁に阻まれたが、ファームでは潜在能力を発揮した。
広陵高から大阪ガスに進むと、入社2年目に主戦として社会人日本選手権2連覇に大きく貢献。自身は大会MVPに選出され、同年は社会人ベストナインなどにも輝いた。翌年はコンディション不良に苦しんだが、ドラフト5位で地元の広島東洋カープから指名を受けた。
下位指名ながら、ルーキーイヤーから即戦力と目された河野。中継ぎ陣の一角として開幕一軍の座を掴んだが、デビュー戦で被弾するなどプロの洗礼を浴びた。
その後、6月18日の埼玉西武ライオンズ戦では先発デビューを果たしたが、5回5失点の投球内容で敗戦投手に。最終的に8試合登板で0勝1敗、防御率9.49と結果を残すことはできなかった。
一方で、二軍では19試合(40回)を投げ、4勝3敗4セーブ、防御率2.70と安定感を発揮。2024年シーズンは先発・リリーフ問わず一軍に定着し、チームの戦力となりたい。
宮城滝太(DeNA)
・投打:右投右打
・身長/体重:181cm/80kg
・生年月日:2000年7月15日
・経歴:滋賀学園高
・ドラフト:2018年育成選手ドラフト1位
2023年に満を持して一軍デビューを果たした宮城滝太。二軍では圧巻の成績を残し続けており、2024年のブレイク候補の1人に挙げられる。
2018年育成選手ドラフト1位で横浜DeNAベイスターズに入団。プロ2年目の2020年にイースタン・リーグ最多勝(5勝)を獲得すると、翌2021年もファームで防御率2点台と優秀な数字を残した。
2022年7月に念願の支配下登録。同年は一軍デビューこそ見送られたものの、二軍では27試合に登板して2勝0敗、防御率2.48と安定した成績を記録した。
高卒5年目の2023年も開幕から二軍暮らしが続いたが、夏場に一軍初昇格。一軍でも11試合登板で3ホールド、防御率3.86とまずまずの数字をマークした。
さらに、ファームでは38試合の登板で2勝2敗、防御率2.17、奪三振率9.64と文句なしの好成績。2024年は一軍のブルペンに割って入り、飛躍のシーズンとしたい。
松井颯(巨人)
・投打:右投右打
・身長/体重:178cm/83kg
・生年月日:2000年9月14日
・経歴:花咲徳栄高 - 明星大
・ドラフト:2022年育成選手ドラフト1位
2023年はイースタン・リーグ最多勝に輝くなど、二軍で圧巻の成績を残した松井颯。プロ2年目を迎える2024年は、一軍の先発ローテーション入りが期待されている。
明星大では最速154キロの本格派右腕として活躍。ドラフト上位候補にも名前が挙げられていたが、育成選手ドラフト1位でのプロ入りとなった。
それでも、開幕から二軍で安定した投球を見せ、早々に支配下登録を奪取した。そのまま一軍に昇格し、5月21日の中日ドラゴンズ戦でプロ初登板初先発。5回無失点の好投を披露し、嬉しいプロ初勝利を挙げた。
その後は再びファームを主戦場としたが、二軍では16試合(88回1/3)を投げ、8勝2敗、防御率2.04の好成績で最多勝を獲得。一軍ではシーズン終盤にリリーフで再昇格し、最終的に8試合登板で1勝1敗2ホールド、防御率3.26とまずまずの成績を残した。
プロ2年目の2024年は、再び先発として勝負する予定。さらなるレベルアップを見せ、開幕ローテーションに割って入りたい。
山野太一(ヤクルト)
・投打:左投左打
・身長/体重:172cm/77kg
・生年月日:1999年3月24日
・経歴:高川学園高 - 東北福祉大
・ドラフト:2020年ドラフト2位
2023年は故障からの復活を遂げ、嬉しいプロ初勝利を記録した山野太一。2024年は先発ローテーション定着、さらには2桁勝利にも期待がかかる。
東北福祉大から2020年ドラフト2位で東京ヤクルトスワローズに入団。ルーキーイヤーは開幕ローテーション入りも、デビュー戦は2回途中7失点と悔しい結果に。その後は故障で長らくマウンドから遠ざかると、翌2022年オフに育成契約となった。
それでも、プロ3年目の2023年は故障が癒え、開幕からファームで安定した投球を披露。7月に支配下復帰を果たすと、8月1日の読売ジャイアンツ戦では7回無失点の好投を見せ、プロ初勝利を挙げた。
最終的に一軍では5試合に登板して1勝3敗、防御率4.15。二軍では13試合の登板で3勝2敗、防御率1.42と傑出した数字を残した。
多彩な球種を操り、打者を翻弄する投球が持ち味の山野。2024年はさらなるレベルアップを見せ、大きく飛躍したいところだ。
中日:福島章太
・投打:左投左打
・身長/体重:177cm/92kg
・生年月日:2002年10月24日
・経歴:倉敷工
・ドラフト:2020年ドラフト4位
2023年は二軍で好成績を残すなど、飛躍の足掛かりを掴んだ福島章太。2024年は一軍定着が期待される。
倉敷工から2020年ドラフト4位で中日ドラゴンズに入団。ルーキーイヤーは左肩の故障でファームでも登板機会なしに終わり、オフには育成契約となった。
それでも翌2022年は故障が癒え、二軍で主に先発として18試合に登板。6勝6敗、防御率5.36という成績に終わったが、8月には自己最速を更新する153キロを計測。同年オフに支配下選手への復帰が決まった。
高卒3年目を迎えた2023年はリリーフに回り、開幕からファームで好投を続けると、夏場に満を持して一軍デビュー。4試合登板で防御率13.50に終わったが、貴重な経験を積んだ。一方、二軍では33試合登板で1勝3敗1セーブ、防御率2.70の好成績をマーク。
最速150キロ超のサウスポーは貴重な存在だけに、制球面や変化球の質を高め、一軍定着を目指したい。
【了】