プロ野球 最新情報
プロ野球は、球春到来を目前に控えている。春季キャンプでは、2024年シーズンに向けた熾烈な争いが本格化。大きな期待を寄せる若手有望株たちにとっては、絶好のアピールの場いえるだろう。ここでは、ブレイク目前とも評されるパシフィック・リーグの投手を各球団から紹介する。
齋藤響介(オリックス)
投打:右投右打
身長/体重:177cm/72kg
生年月日:2004年11月18日
経歴:盛岡中央高
ドラフト:2022年ドラフト3位
高卒1年目から大器の片鱗を見せた齋藤響介。早くもブレイクする可能性を秘めた選手といえるだろう。
盛岡中央高校では、2年夏からエースとして活躍。3年夏の岩手県大会では、準決勝で強豪・花巻東高校相手に完投勝利をおさめた。惜しくも甲子園出場は逃したが、最速152キロ右腕として高い評価を受け、ドラフト3位でオリックス・バファローズに入団した。
ルーキーイヤーは5月からファームの試合に登板し、徐々にイニングを伸ばしていった。9月に二軍で初勝利を記録すると、9月終盤に一軍デビュー。4回無失点という堂々のピッチングを披露した。
また、二軍では11試合登板(6先発)で1勝2敗、防御率2.25と躍進を期待させる成績を残した。
オフにはチームの絶対的エース、山本由伸がメジャー移籍。2023年の新人王に輝いたチームメイト・山下舜平大のような躍進にも期待がかっている。
森遼大朗(ロッテ)
投打:右投左打
身長/体重:180cm/87kg
生年月日:1999年4月22日
経歴:都城商
ドラフト:2017年育成選手ドラフト2位
ファームでの実績は十分なだけに、一軍での活躍を求められるのが千葉ロッテマリーンズの森遼大朗である。
都城商業では、2年秋からエースナンバーを背負った森。その投球で3年夏には宮崎県大会ベスト4まで駒を進めたが、甲子園出場は果たせなかった。
迎えたドラフト会議では、支配下契約こそ逃したものの、育成ドラフト2位でロッテから指名を受けた。
入団後はしばらくファームでも結果を残せなかったが、2021年はファームで完封勝利を挙げるなど成長を見せ、イースタン・リーグの最多勝(10勝)を獲得した。
同年オフに念願の支配下契約を掴み取り、2023年は7試合に登板。4月にプロ初勝利をマークした一方、防御率6.00という数字に終わった。2024年の先発ローテーション奪取には、さらなるレベルアップが必要となるだろう。
尾形崇斗(ソフトバンク)
投打:右投左打
身長/体重:182cm/84kg
生年月日:1999年5月15日
経歴:学法石川高
ドラフト:2017年育成選手ドラフト1位
ファームで圧巻の成績をマークした福岡ソフトバンクホークスの尾形崇斗。2024年はブルペン陣の一角として期待がかけられている。
学法石川高校では2年秋からエースとなると、福島県内屈指の本格派右腕としてプロからも注目を集める存在に。育成ドラフト1位指名でソフトバンクに入団した。
入団当初は三軍で経験を重ね、2019年は三軍戦25試合に登板して3勝1敗、防御率1.85の好成績。2020年はオープン戦で好投を続け、支配下契約を勝ち取った。
同年に一軍デビューを飾ると、少しずつシーズンを重ねるごとに登板数を増やしている尾形2022年には先発投手の緊急降板によってマウンドに上がると、2回無失点に抑えて嬉しいプロ初勝利を挙げた。
2023年は一軍では目立った結果を残せなかったが、ファームでは41試合登板で16セーブ、防御率0.98と圧巻の成績で、最多セーブのタイトルを獲得した。2024年こそ、一軍のリリーフ陣に割って入りたい。
松井友飛(楽天)
投打:右投右打
身長/体重:190cm/87kg
生年月日:1999年10月11日
経歴:穴水高 - 金沢学院大
ドラフト:2021年ドラフト5位
2023年シーズンにプロ初勝利を記録した東北楽天ゴールデンイーグルスの松井友飛も、さらなる飛躍が期待されている。
金沢学院大学では1年秋から最優秀防御率とベストナインに輝くなど、早い段階から実績を残した松井。その後もエースとして活躍を続け、楽天からドラフト5位指名を受けた。
ルーキーイヤーから一軍デビューを果たすと、二軍では6勝1敗、防御率1.17と圧巻の数字。ファーム日本選手権では先発として6回2失点の好投を披露し、チームをファーム日本一に導いた。
プロ2年目の2023年には、5月にプロ初勝利を記録。しかし、その後は勝ち星を伸ばせず、一軍では6試合登板(3先発)にとどまった。
2024年は、守護神・松井裕樹のメジャー移籍に伴い、エースの則本昂大がクローザーに転向する予定。先発陣が手薄となるだけに、松井をはじめ若手にかけられる期待は大きいだろう。
羽田慎之介
投打:左投左打
身長/体重:191cm/84kg
生年月日:2003年12月25日
経歴:八王子学園八王子高
ドラフト:2021年ドラフト4位
「和製ランディ・ジョンソン」とも称さる埼玉西武ライオンズの羽田慎之介。2024年シーズンは、待望の一軍デビューが期待されている。
八王子学園八王子高校では、2年秋に左肘を痛めたことが影響し、3年夏は西東京大会のマウンドには上がれず。不完全燃焼となったが、将来性を見込んだ西武がドラフト4位で指名した。
高卒1年目の2022年は、身体作りに重点を置き、二軍では5試合登板で防御率7.04という成績となった。
翌2023年もファームで8試合登板ながら、1勝2敗、防御率2.15をマーク。持ち味の速球は最速157キロを計測するなど、着実な成長を見せている。
抜群のポテンシャルは、球界トップクラスの評価を得ている羽田。将来のエース左腕候補として、今後の飛躍に注目が集まる。
金村尚真
投打:右投右打
身長/体重:176cm/83kg
生年月日:2000年8月29日
経歴:岡山学芸館高 - 富士大
ドラフト:2022年ドラフト2位
若手の飛躍が目立つ北海道日本ハムファイターズ。投手陣では、金村尚真がブレイク筆頭候補の1人だろう。
富士大学では、2年秋からエースとして活躍。3年春には完全試合も成し遂げた。リーグ戦通算25勝、通算防御率0点台と圧巻の数字を残し、ドラフト2位で日本ハムに入団した。
大卒1年目からオープン戦で猛アピールし、開幕ローテーション入り。プロ2戦目で7回途中2失点の好投を披露し、12球団の新人一番乗りでプロ初勝利を掴み取った。
その後は右肩の張りで戦列を離れ、復帰は9月までずれ込むなど故障に苦しんだ。最終的に4試合登板で防御率1.80の成績となった。
ルーキーイヤーから一軍でも通用する実力を示した金村。2024年はけがなくシーズンを駆け抜けたい。
【了】