新入団選手と一緒にポーズをとる楽天・今江敏晃監督(後列左から3人目)【C)Kyodo News】

◆ 先発陣の若返りにも期待!

 楽天は1月19日、2月1日からスタートする春季キャンプのメンバー振り分けを発表。新人ではドラフト1位の古謝樹投手(22=横浜桐蔭大)、同5位の松田啄磨投手(21=大阪産業大)の2人が一軍メンバーに入った。一軍は沖縄県金武町、二軍は沖縄県久米島町と宮崎県日向市で実施。今江新体制となった楽天キャンプの見どころを探る。

●守護神・松井が退団、勝ちパターン再編へ

 昨季までの10年間で通算239セーブを積み上げた松井裕樹がメジャーのパドレスへ移籍。今江敏晃監督は新守護神に先発ローテの柱だった則本昂大を指名しており、この転向プランが円滑に進むか注目だ。さらに新たなセットアッパー候補として、広島で昨季7勝1敗1セーブ、防御率1.71だった左腕のニック・ターリーを獲得。昨季ブルペンを支えた鈴木翔天や渡辺翔太、現役ドラフトでDeNAから新加入した櫻井周斗ら若手の成長に期待しつつ、新たな勝ちパターン確立を目指す。

●古謝の加入&内の転向で先発ローテ若返りへ

 昨季の先発防御率はリーグワーストの3.66。消化イニングトップ3は則本(155回)、田中将大(139回1/3)、岸孝之(120回1/3)とベテラン頼みが顕著だった。則本の抑え転向もあり、早川隆久と荘司康誠には新たな軸としての働きが求められる。さらにドラ1左腕・古謝の獲得に加え、昨季リリーフでブレイクした内星龍の先発転向がスムーズに実現すれば先発陣は一気に若返る。昨季二軍で好結果を残した松井友飛や、瀧中瞭太、藤井聖の中堅どころにも期待。新外国人では2022年にノーヒット・ノーランを達成した前日本ハムのコディ・ポンセを獲得しており、先発陣は則本が抜ける不安より、年齢バランスが良化した部分も含め期待の方が大きい。

●浅村の三塁コンバートで二塁争いが激化

 今江監督はこれまで主に二塁を守っていた主砲の浅村を、今季から三塁にコンバートすると明言。新たな正二塁手争いは今キャンプの注目ポイントだ。昨季から二塁での出場が多かった小深田大翔を筆頭に、中日時代は二塁が主戦場だった阿部寿樹や若手の黒川史陽も虎視眈々と定位置奪取を狙う。再起を図る茂木栄五郎も二塁挑戦に意欲を見せており、ベテラン、中堅、若手が入り混じる争いから目が離せない。

 楽天キャンプの一軍メンバーは以下の通り。

<投手>

岸孝之、コディ・ポンセ、則本昂大、古謝樹、田中将大、荘司康誠、ニック・ターリー、早川隆久、渡辺翔太、弓削隼人、櫻井周斗、伊藤茉央、松井友飛、藤平尚真、藤井聖、西垣雅矢、鈴木翔天、瀧中瞭太、松田啄磨、内星龍、宮森智志、清宮虎多朗

<捕手>

太田光、堀内謙伍、石原彪

<内野手>

小深田大翔、浅村栄斗、阿部寿樹、茂木栄五郎、鈴木大地、マイケル・フランコ、黒川史陽、平良竜哉、山﨑剛、渡邊佳明、村林一輝、山田遥楓

<外野手>

辰己涼介、田中和基、岡島豪郎、島内宏明、小郷裕哉