◆ 各ポジションに楽しみな新戦力
ヤクルトは1月19日、2月1日から始まる春季キャンプのメンバー振り分けを発表。新人では唯一、ドラフト2位の松本健吾投手(24=トヨタ自動車)が一軍メンバー入りし、同1位の西舘昂汰投手(22=専修大)ら他の支配下指名4選手は二軍スタートとなった。一軍は沖縄県浦添市、二軍は戸田練習を経て同5日から宮崎県西都市で始動。V奪還を目指すヤクルトキャンプの見どころを探る。
●楽しみな新加入選手
今オフは積極的な補強が目立った。オリックスからFAとなった山﨑福也(日本ハムへ移籍)の争奪戦に敗れたものの、新たな先発候補として2020年にヤンキースでメジャーデビューしたミゲル・ヤフーレを獲得。同じく新助っ人のホセ・エスパーダは救援タイプの守護神候補だ。西武とのトレードで獲得した宮川哲は昨季リリーフから先発に転向しイースタン・リーグで最優秀防御率のタイトルを獲得。層が薄かった中継ぎ左腕ではNPB通算463試合登板を誇る前ソフトバンクの嘉弥真新也を迎え入れた。
内野手では現役ドラフトで獲得した前巨人の北村拓己と前ソフトバンクの増田珠、外野では4度の盗塁王を誇る前楽天の西川遥輝を獲得。紹介した7選手は全員がキャンプ一軍スタートとなっており各ポジションの競争を煽る。
●先発ローテの弱さは積年の課題
得点力が低下した昨季は改めて先発陣の脆弱ぶりを露呈。今年こそ小川泰弘とサイスニードに続くローテーションの軸を作りたい。メジャー挑戦を見据える高橋奎二には左腕エースの地位を確立してほしいところ。2年目を迎える吉村貢司郎には通年での活躍を期待したい。西舘と松本健のドラ1・2位コンビにも注目。エルビン・ロドリゲスとヤフーレの両右腕に目途が立てば外国人枠争いが活性化する。昨季は一軍登板がなかった奥川恭伸の状態にも注目。残りのローテ4枠を争うハイレベルな競争に期待したい。
●レギュラー陣を脅かす新星出現に期待
昨季は主力野手の不調と離脱が重なり、チーム得点数は2022年の619点から534点へ大幅ダウン。主力の復調とともに彼らを脅かす新星の出現が待たれる。特に昨季のシーズン後半は競争原理も薄れ、ある程度レギュラーを固定したまま戦い続けた結果ズルズルと借金26。チーム再建へ、首脳陣の舵取りも重要になってくる。
球団が発表した春季キャンプのメンバー振り分けは以下の通り(変更の可能性あり)。
【一軍参加メンバー(浦添)】
<投手>
石山泰稚、清水昇、奥川恭伸、石川雅規、木澤尚文、吉村貢司郎、山野太一、松本健吾、小川泰弘、田口麗斗、エルビン・ロドリゲス、ホセ・エスパーダ、山本大貴、大西広樹、小澤怜史、高橋奎二、 嘉弥真新也、サイスニード、阪口皓亮、宮川哲、ミゲル・ヤフーレ、沼田翔平
<捕手>
中村悠平、松本直樹、内山壮真、橋本星哉
<内野手>
赤羽由紘、山田哲人、長岡秀樹、宮本丈、ホセ・オスナ、北村拓己、北村恵吾、村上宗隆、武岡龍世、増田珠
<外野手>
並木秀尊、西川遥輝、丸山和郁、塩見泰隆、青木宣親、ドミンゴ・サンタナ、濱田太貴
【二軍参加メンバー(戸田・西都)】
<投手>
西舘昂汰、山下輝、原樹理、星知弥、石原勇輝、高梨裕稔、柴田大地、金久保優斗、尾仲祐哉、長谷川宙輝、坂本拓己、竹山日向、丸山翔大、今野龍太、近藤弘樹、嘉手苅浩太、下慎之介
<捕手>
西田明央、古賀優大、鈴木叶、フェリペ
<内野手>
川端慎吾、西村瑠伊斗、太田賢吾、小森航大郎、三ツ俣大樹、伊藤琉偉、髙野颯太
<外野手>
山崎晃大朗、澤井廉、岩田幸宏