ペンタブレットなどを製造・販売するメーカー・ワコムは1月10日、米国の公式X(旧Twitter)が投稿したPR画像に生成AIを使用した疑惑があがっていたことについて、経緯を説明した。ネットでは「AI界隈の悪魔の証明問題」と話題になっている。
ことの発端は、米ワコムの公式アカウントが1月6日に投稿した新春セールの告知ポストだった。その投稿に使われていた龍のイラストについて、ネットユーザーから、龍のツノや尻尾などに奇妙な箇所があると多数報告され、「AIが生成したイラストを使用しているのではないか」と指摘する声が多く寄せられていた。なお当該ポストは、すでに削除されている。
ワコムの投稿について。
— 株式会社ワコム (@wacom_info_jp) January 10, 2024
詳細は画像をご確認ください。 https://t.co/yDJVwBjhwj pic.twitter.com/M6YxctVJd0
これを受けてワコムは公式Xにて、「AIが生成したイラストを使用する意図はなく、今回のイラストを購入する際、AIによって生成されたものではないことを確認して選択した」と説明している。また、「一般的なAI検出ツールを複数使用して検証した結果として、今回のイラストはAIによって生成されたものではないことを弊社として確認した」と付け加えてもいる。
しかし、多くのユーザーからの意見を受けたことから、「今回のイラストのすべての制作過程を確認することは難しいとの見解に至ったため、イラストの利用を直ちに取りやめることとしました」と、ポストを削除するに至った経緯を説明している。同社は「今後は、イラスト使用のプロセスを見直す」と述べている。
ネットでは「まあ判定するのは難しくなっていくんだろうなあ」「AI界隈の悪魔の証明問題、面倒くさいねぇ」「イラストレーター雇えばよかった話では?」などの声が寄せられた。