スバルが「東京オートサロン2024」で披露した「フォレスター」ベースのコンセプトカー「FORESTER BOOSTGEAR PACKAGE」がカッコよかったので、担当者に話を聞いてきた。スバルが「ブーストギア」という言葉を使って作ったコンセプトカーはこれで4台になる。そろそろ特別仕様車か何かで発売してほしいところだが、そのあたりについても探ってみた。
「フォレスターブーストギア」を詳しく見る
「FORESTER BOOSTGEAR PACKAGE」(以下、フォレスターブーストギア)は「もっと自然と遊ぶSUV」をテーマにフォレスターをカスタムしたコンセプトカー。純正のアクセサリー、ワンオフで作ったパーツ、アウトドア用品メーカーなど協業先から調達したアイテムなどを組み合わせて作った外遊び特化型フォレスターだ。
四駆性能の評価が高いスバル車は「乗って、どこかへ出かけて、アウトドアのアクティビティを楽しむのが醍醐味」と話すのは、フォレスターブーストギアについて解説してくれたスバル 部品用品本部 アクセサリー企画部 企画推進グループの横居智也さんだ。このコンセプトカーでは、「スバル車であれば、こんな遊び方ができるんだ」ということを見る人に伝えたかったのだという。
横居さんによれば、ブーストギアは作り手が「めちゃくちゃ楽しんで」開発しているという。デザイナーは自転車、横居さんはスノーボードを本気で楽しむアウトドア派で、「アイデアはたくさんあります」とのことだった。この手のクルマを作る上では、展示するギアも本物にこだわらなければアウトドアのガチ勢に「見せかけだけか」と見破られてしまう。リアに積んである自転車も、見る人が見ればかなりいいモノだとわかるものを選んだのだとか。
欲しいと伝えれば売ってくれるかも?
スバルが「ブーストギア」を名乗るコンセプトカーを作るのは今回で4台目。「東京オートサロン2023」では「クロストレック」と「レックス」、今回は「フォレスター」と「アウトバック」が登場した。どれも完成度が高いしカッコいいので、そろそろコンセプトカーではなく、特別仕様車か何かで商品化するつもりはないのだろうか。
実際のところ、クロストレックのブーストギアは公開してみると客の反応が非常に良好で、「欲しいと思ったアイテム」についてのアンケートで評価が高かったものについては純正アクセサリーとしての量産に向けて開発を進めているそうだ。スバルはファンの声・要望をモノづくりに落とし込むことに非常に前向きだと横居さん。フォレスターのブーストギアについても、いい評判がたくさん届けばスバルが動くかもしれない。ファンのサポートがあれば開発陣も声を上げやすいだろうし、会社的には稟議も通りやすくなるはずだ。
未来の「フォレスター」のヒントが詰まっている?
ブーストギアが商品化に結び付くかどうかは別にして、このクルマから次のフォレスターがどうなるかを予想するのも楽しい。横居さんは「『ワンピース』みたいに伏線を回収するかもしれません」と話していたが、次のフォレスターがブーストギアから何らかの要素を引き継ぐ可能性は低くなさそうだというのが取材して感じた印象だ。